不思議の国のアリスパロ

不思議の国のアリスをデュラララでパロってみた
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せーるい🦊 @se_ruipbw

「あれ?」帝人は路地裏に入っていく臨也を見つけた。今までのお礼とこれからの手助けのお願いを言うため、臨也の後を追うことにした。かなり歩き、追いついたと思ったがそこは行き止まり。戸惑っていると、いきなり真下の地面に穴が開いた。「えっ?!」そのまま、帝人は落ちていく。―某アリスパロ

2012-03-20 06:02:23
せーるい🦊 @se_ruipbw

落ちて落ち続けて、上も下も分からなくなった頃、地面に降り立った。「ようこそお客人」そう頭を垂れた猫耳帽子の男は「正臣?!」帝人の友人である正臣だった。「まさおみ?誰の事だ?俺はチェシャ猫。迷い込んだお客人をゴールまで案内する存在さ」そう言ってウインクする姿は正臣そのものであった。

2012-03-20 06:13:44
せーるい🦊 @se_ruipbw

「迷い込んだ?」「そう!ここは不思議の国と言われている場所さ。兎を追いかけていたんだろ?」「兎?」帝人は兎等追いかけていない。追いかけたといえば「それって、臨也さんの事?」「臨也ってのが誰だか知らねぇが兎はお客人の知っている人物の姿を真似てここに引き込むんだ。それが役目だからな」

2012-03-20 06:24:37
せーるい🦊 @se_ruipbw

「兎の役目」「だから俺達は、あんたの見知った人物の姿をしてる」分かったか?そう笑む彼はまさしく正臣でしかない。(でも、別人…ややこしいな)「さあ行くか」「どこに?」「出るんだよw俺らの目的は、お客人を楽しませてそうして、現実へと戻すことなんだからな」「現実に?」彼はまた笑う。

2012-03-20 06:28:45
せーるい🦊 @se_ruipbw

「ここは現実じゃない。夢でも見てると思え」チェシャ猫の声があまりにも真剣で頷く他なかった。「よっし。いい子だw」そう言ってチェシャ猫は指を鳴らす。「はっ?工エエェェエエ工!!」「うるせぇな!仕方ねぇだろ決まりなんだから!!」帝人の服は、あのアリスの着ているワンピースに変わっていた

2012-03-20 06:37:09
せーるい🦊 @se_ruipbw

「決まりだからって、僕男だよっ!!」「知ってるわ!くそ~だから男物も作れつったのに…」ブツブツ言っているところを見ると悪ふざけではないらしい。「はぁ。もういいよ。で?どこ行けばいいの?」ニッとチェシャ猫は笑う。それが生きがいにように。「行けば分かるさw」チェシャ猫は走り去った。

2012-03-20 06:42:16
せーるい🦊 @se_ruipbw

(なんでこの国の人(?)達は走るのが好きなんだ…!)走っていくチェシャ猫を追いかけていくと、屋根に大きな帽子のかかっている家に着きました。「さっ、ここだ。ここは気を付けろよ。なんたって…」チェシャ猫の声は、大きな物音でかき消されてしまいました。

2012-03-20 06:47:01
せーるい🦊 @se_ruipbw

「てめぇっ!白兎!!なんで男ばっか連れてくんだよっ!!」「あっはは。やだなぁー。そんなの俺の勝手だろう?」(この声って…)庭から聞こえてくる声に帝人は頭を抱えたくなった。「2人とも落ち着いてよ」庭に行ってみるとそこにいたのは。

2012-03-20 06:52:08
せーるい🦊 @se_ruipbw

帽子屋と思わしき静雄。白兎であろう臨也。だが、もう2人は不可解である。「帽子屋と白兎は分かるけどあの2人は?」「あいつらは2人で1人の三月兎だよ。喧嘩の多いあいつら止めてくれてんだw」苦笑していう彼も庭にいる彼も、自分の知っている人でしかなかった。違うのはセルティに首があること。

2012-03-20 06:58:53
せーるい🦊 @se_ruipbw

「おい。2人共。お客人が来たぞ」聞いたことのないセルティの声は美しかった。「やあ。いらっしゃい。ここは他と違って安らげないかもしれないけど、ゆっくりしていってね」そう笑う彼は、新羅以外のなにものでもなくて、気が狂ってしまいそうだった。「君が俺につられて来た間抜けな客人か」

2012-03-20 07:02:08
せーるい🦊 @se_ruipbw

「なっ!!」「だってそうだろう?路地裏なんて怪しげな場所に入っていったのにそれを気にせずのこのこついて来たんだからさww」人の神経を逆撫でするこの喋り方も彼そっくりで「てめぇせっかくの客人になんて口の利きかたしてんだっっ!」人を思いやれるこの人も彼そっくりで「気が狂いそうだ」

2012-03-20 07:08:31
せーるい🦊 @se_ruipbw

「「気をしっかり持て。ここは夢の世界。戻れなくなるぞ」」「え?」喧嘩を始めた2人と仲裁に入った1人には聞こえてなかったらしい呟き。だが、3月兎というセルティとチェシャ猫には聞こえたらしい。「戻りたいのなら、気をしっかり持つことだな。ここで、死んでしまうぞ」

2012-03-20 07:11:17
せーるい🦊 @se_ruipbw

3月兎は紅茶を帝人に差し出しながら。「こんな変な場所で死ぬなんてゴメンだろ?」チェシャ猫はあいも変わらず笑いながら。「はい分かりました」頷く他はない。死にたくないのだから。「美味しいだろう?彼女の淹れた紅茶は♥」いつの間にやら仲裁を放棄した3月兎が笑いかける。「先に進むといいよ」

2012-03-20 07:16:23
せーるい🦊 @se_ruipbw

「え?」「彼らのことは日常茶飯事だからw」「「「俺らは何と無く白兎の気持ちが分かるよ。俺らはある少女が忘れられない」」」「?」疑問に思いながらも、チェシャ猫に腕を引かれ先へと進む。次は、きっとハートの女王のところだ。「どーすんのよー!これじゃああたし達、怒られちゃうじゃない」

2012-03-20 07:20:39
せーるい🦊 @se_ruipbw

「あっ」「あっれー?ねねあそこに居る女装男子って、新しいお客人かなー」「女装男子っすねー。かなり似合ってますよw」この2人は相変わらずで。「お前らな…んなことより、バラだろバラ」この人も相変わらず大変そうだった。

2012-03-20 07:25:16
せーるい🦊 @se_ruipbw

「またっすかww」「ああ。こいつら確認もせず種植えただけじゃなくペンキも間違えてな」俺はもう嫌だ等というハートの兵士は明らかなるあの苦労人だった。「でもさでもさー。あたしらが悪いわけじゃないよねー」「そうっすよ。悪いのはあの今の白兎が真似してる奴の仕業っすよ!!」

2012-03-20 07:29:03
せーるい🦊 @se_ruipbw

「それって黒いコートの?」「そうそう!そいつ!!嫌にニヤニヤしながら教えてきたのよねー」「親切心じゃなかったんすよ」「お前ら、人を疑うことを覚えてくれ…」彼らのやり取りはここでも相変わらずである。「何をしている」また知った声が響く。―――正臣テラ空気ww

2012-03-20 07:32:00
せーるい🦊 @se_ruipbw

「うひゃっ!!」「女王陛下に首を切られたいのか」「滅相もないです!」平謝りする彼女に冷たい視線を浴びせているのは、「青葉くん…」「あいつはなジャックっていって女王の忠実な部下だ」「そこの客人」「えっ?!」「女王陛下の顔を真似るとは無粋な奴だ。来い。女王陛下がお前に会いたいそうだ」

2012-03-20 07:36:50
せーるい🦊 @se_ruipbw

長い螺旋階段を登りきった豪華な部屋に彼はいた。(だいぶ、オリジナル臭がww)顔は帝人。髪は黒髪。目は赤目。髪の長さは、腰辺りまで。「ふん。やっと来たな」ーーーー髪の長い2次元男好物ですmgmgムシャア ご飯離脱ー

2012-03-20 07:42:59
せーるい🦊 @se_ruipbw

ボールペンすげーは、消えたはずのチェシャ猫の感想w「貴様如きが私に逆らうなよ」女王が指を鳴らすと、暗闇に変わる。「貴様に頼みがあってね。申し訳ないが、付き合ってもらうよ」「拒否権は」「ない」きっぱりと断られては、頷く他ない。「僕は何をすれば」「単純なことだよ」

2012-03-20 08:26:01
せーるい🦊 @se_ruipbw

「貴様という1個人をアリスに仕立て上げろ」「は?」「簡単で至極明快な仕事だ。だがその前に、1つ昔話をしようか」   ―これからは、パロじゃないよ!!

2012-03-20 08:28:09
せーるい🦊 @se_ruipbw

昔、平凡だった不思議の国は1人の少女が落てきた事により、歯車が狂った。白兎が帽子屋が3月兎が、彼女が去った後も彼女を待った。待ち続けた。女王は嘆いた。誰も自分の役割を果たさない事に。女王は待った。この世界を変えてくれる人物を。そして、見つけた。まぁ、男だったがね。

2012-03-20 08:43:34
せーるい🦊 @se_ruipbw

「・・・」あまりにも壮絶すぎて言葉にならない。まさにそれだった。「君の体、思考を借りるよ」そうして1秒も経たないうちに、帝人と同じ人物が出来上がった。「!?」「さて、これでいい。貴様もご苦労だったな。もう、帰っていいぞ」「待っ…」視界が揺れ、何も見えなくなる。女王が呟いた言葉すら

2012-03-20 08:47:53
せーるい🦊 @se_ruipbw

「・・・ど、起きろ、帝人っ!!」「えっ?!」突然の大声に起きてみれば、そこは教室。(戻ってこれたのか…)ただ安堵した。「ったく、杏里待たせてんだぞ」「ご、ごめん。今行くよ」杏里の元に駆け寄る帝人。その後ろで、正臣と窓に映った帝人は互いを見合い、そして笑い合った。  END

2012-03-20 08:54:05