貧困女子と小泉改革と豪州の流動的労働力
- reservologic
- 2559
- 0
- 1
- 0
貧困女子問題、入り口法だけ作って、あとはほったらかしだからなあ。RT @satoshi_infini: 『男女雇用機会均等法』の施行から25年以上がたちますが、小泉改革による格差の拡大や、…女性を巡る労働環境は厳しくなっています」 http://t.co/YhvCM5PZ
2012-03-20 07:32:001 僕にとって経済はまったく専門外だけど、「現代ビジネス」のこの記事 http://t.co/ON2pjk62 を見て、なんでこうなっちゃったんだろうと、自分の考えられる範囲で考えてみました。
2012-03-20 08:42:422 僕の住んでいる豪州は非正規雇用が圧倒的に多い国で、労働人口は常に流動し続けているのに、状況は日本ほど悪くないです。
2012-03-20 08:42:433 豪州人を見ていると、正規雇用者も非正規雇用者もわりと簡単に仕事をやめて、次に移っていきます。仕事が変わったからといって生活水準がめちゃめちゃ下がるということもありません。豪州の景気が悪くないということもあるけど、豪州政府が労働人口を流動させるためにとってきた対策が良かった。
2012-03-20 08:42:454 産業構造はどんどん変化するから、労働人口を流動させれば産業構造の変化に対応できると思ったのが小泉改革でした。でも、日本社会があんまり分かっていないのは、「企業の活性化は、流動的な労働力によってなされてもいいけど、チープレーバーによってなされるべきではない」という思想です。
2012-03-20 08:42:465 豪州は伝統的に公平意識が強いから、チープレーバーには敏感です。やたら安い労働力によって他の労働者が仕事を奪われるのは不公平だし、同一労働をしていながら安い給料しかもらえないのも不公平です。つまり「同一労働同一賃金」の原則は、完璧ではないけどわりと守られています。
2012-03-20 08:42:476 その上、豪州では企業に対して時間労働者に対する年金積立も義務付けられていて、その年金は、職業を変えても、ずっと新しい雇用主に引き継がれていきます。これは、日本の国民年金のような公的年金ではなくて、金融機関が運用する私的年金です。(税金で積み立てる公的基礎年金は別にあります。)
2012-03-20 08:42:487 さらに、豪州では時間労働者を雇うときには、フルタイム労働者が得られる有給休暇分を金額に換算して時給に上乗せしなければならないと決められています。だから、フルタイムで働くか時給で働くかは、労働者と雇用主の選択の問題でしかありません。参考:http://t.co/YkuyzDTG
2012-03-20 08:42:498 ただ、時給労働者は法律上、週16時間以下しか働けないので、週あたりの手取りは減ります。この法律ができたのは、週16時間以上働かせるならフルタイムで雇えという、雇用主に対するプレッシャーで、これも豪州の労働組合が過去勝ち取った労働者の権利なわけです。
2012-03-20 08:42:519 要するに、豪州では、「雇用機会均等」の他に「企業の活性化は、流動的な労働力によってなされてもいいけど、チープレーバーによってなされるべきではない」という思想を具現化するような労働力流動化関連法が整備されているということです。小泉改革は労働人口を流動しやすくして終わっちゃった。
2012-03-20 08:42:5210 そういう意味では、豪州には「非正規雇用」というのは存在しません。合法的な雇用はすべてが「正規雇用」と言ってもいい。豪州で「非正規雇用」というと、ビザなし移民を働かせたり、といったような「非合法雇用」の印象があります。つまり、非正規雇用で企業経費節約ができないのが豪州です。
2012-03-20 08:42:5311 もちろん僕は労働法や経済は専門外だから、いいかげんなことを言ってるかもしれません。でも、豪州でフルタイム、パートタイム労働者として、また一時は雇用主側の立場にたって経験したことだから、当たらずといえども遠からずかもしれません。
2012-03-20 08:42:54