井上リサ氏の「(NHK)カーネーション第144回「奇跡」について」＋あれこれ

井上リサ @JPN_LISA

カーネーション第144回「奇跡」について連続ツイート

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カーネーション第144回「奇跡」（１）イトコが企画した医療スタッフ、患者をモデルにした病院のファッション・ショーの様な発想は、今でこそ様々な医療機関が患者のQOLの向上、地域医療の存在意義の模索を目指して試みている事だが、イトコの時代に「装い」という点から発想したのが素晴らしい。

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カーネーション第144回「奇跡」（２）前にも言ったが、イトコがこの病院でのファッション・ショーに込めた思いの源流を辿れば、それはかつてフランスのラ・ボルド病院において、ガタリやジャン・ウリが試みた共同作業に行く着く。医療という制度の中で硬直した主従関係をフラットにする行為だ。

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カーネーション第144回「奇跡」（３）医療という「制度」の中においては「医療者－患者」という関係は倒置できないが、医療という制度の外での共同作業ならば、医療スタッフにも患者にも様々な役割分担が与えられる。時には医療スタッフが一個人として患者から助けられる事もある。

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カーネーション第144回「奇跡」（４）イトコが医療空間に一瞬だけこしらえた「装い」の空間は、普段は患者の身体の観察の為だけに光を照らしていた照明も、それぞれ一個人のモデルとなった患者の姿を立体的に映し出している。この一個人の輝きこそ、医療という「制度」の中で失われているものだ。

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カーネーション第144回「奇跡」（５）私は個人的に「癒し」という言葉を安易に使う事は嫌いだが、イトコが病院のファッション・ショーに込めた思いこそ、「装い」による「癒し」だろう。しかもこの「癒し」とは、誰かに依って治療される行為ではなく、病者自らが「病」の外へ足を踏み出す事なのだ。

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カーネーション第144回「奇跡」（６）イトコのファッション・ショーにモデルとして華々しく登場する患者たち。彼ら自らが書いたプロフィールが読み上げられる。ここに病名がある。しかしここで読み上げられる病名は、診断の為に寄与されたものではなく、その「病」とともに歩んだ人生の断片なのだ。

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カーネーション第144回「奇跡」（７）ファッション・ショーのトリを飾ったのは末期がん患者の女性。イトコから「奇跡を見せたれ」と言われて颯爽と舞台に登場する。ギャラリーには家族の姿。そして自分は末期がんだが幸せになる！というプロフィールが流れる。こういう幸福の形があってもいい。

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カーネーション第144回「奇跡」（８）病者、特に未だに「死」のイメージとともにフレーム化されてしまうがん患者は、「病人は静養していればいい」という世間の価値観の中で様々な抑圧を受ける。しかしそこから一歩踏み出し「装う」事で、病者の人生も美しい「彩」で照らされるのだ。

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カーネーション第144回「奇跡」連続ツイートおしまい。

井上リサ @JPN_LISA

今朝のカーネーションのイトコと患者のやりとりを見てて思い出したのが、以前に海外のドキュメンタリー番組で観たマイアミ美容外科医の番組。マイアミの美容外科街で活躍する医師達は、事故や病気による身体部位喪失の再建もやる。そして病人だからと言って美しくなる事に遠慮するなと言うのだ。

井上リサ @JPN_LISA

御意。私も今それを言おうと思いました。この方の素晴らしいのは、「装い」の分野から歯学へと進み、そこで学位を取って、臨床の場で仕事をされているところです。 RT @a_nightbreed http://t.co/ieY8Pid7 かづきれいこさんの活動を思い出しました

井上リサ @JPN_LISA

良いエピソードでした。新聞縮小版を探せばきっと出てきますね。RT @iidaturu 面白かったですね！院長がエスコート役する予想的中しました。病院であれだけのイベント、大阪や地域の新聞で取り上げられたんじゃないかと思います。奈津と糸子の紅白衣装も見たかったけど。　カーネーション

井上リサ @JPN_LISA

この話の中では、当初は奈津と再会したい一心で思いついたものですが、それを進めるうちに糸子の中にも様々な気づきがあったと思います。寝間着と検査着ばかり着せられる患者にも「装い」を！という。RT @iidaturu: 奈津と糸子の紅白衣装も見たかったけど。　カーネーション

井上リサ @JPN_LISA

介護、福祉分野のQOLで一番遅れているのが実はファッション分野。今でこそ皆さん色々な物をお召しになるようになりましたが、介護者用に作業が便利な服ばかりだった時代も。 RT @a_nightbreed http://t.co/ieY8Pid7 かづきれいこさんの活動を思い出しました

井上リサ @JPN_LISA

私の知り合いの障害者プロレス「ドッグレッグス」の格闘家たちもみんなお洒落です。カッコ良い車椅子に乗っています。RT @pino_64: @JPN_LISA あと、先日神戸の繁華街で、車椅子に乗ってバリバリにお洒落したお兄さんの２人連れを見かけて、いいなぁと思いました。(ﾟ▽ﾟ*)

井上リサ @JPN_LISA

レース用ハンドサイクルもカッコいいですよ。パラを目指す障害者格闘家・永野V明も乗っています。 RT @Hideto_Ida: 「カッコイイ車椅子」といえば、NHKでの「サキどり」で紹介されてた足こぎ車椅子。 http://t.co/JYNELWzl

井上リサ @JPN_LISA

ヴィークル感て、その通りですね。障害者を支える補助具は、「拡張された身体」、「有機端末」という感じで、より身体との一体感があります。 RT @Hideto_Ida:特に障害なくても乗ってみたいヴィークル感の高い代物。 http://t.co/JYNELWzl

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これがノーマライゼーション　RT @pino_64 神戸の車椅子の若いお兄さん達は、ロン毛でまるでかっこいいホストみたいな感じでした。こういうお洒落な人達が増えていくのはいい事ですね。RT @JPN_LISA 知り合いの障害者プロレス「ドッグレッグス」の格闘家たちもみんなお洒落

井上リサ @JPN_LISA

「葬具」じゃあかんやろw RT @kylyn3: でも障碍者用の道具って高価だから・・・。先日作ったウォータースポーツ用の葬具だけで、4万円（泣 @JPN_LISA: これがノーマライゼーション　 @pino_64 神戸の車椅子の若いお兄さん達は、ロン毛でまるでかっこいいホスト

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個人の「病」「死」が外部に向けて社会化し、慎ましく死ねなくなった。しかも医療の進歩に対し、それを受ける患者のQOLが追いつけない。重い課題です。RT @menken_tei 終末期医療の未来を考える上で、「姥捨て山の思想」や優生思想の歴史について検討しないわけにはいかないだろう。