丸山天寿先生の「日本人の日付と名字」

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丸山天寿 @tenjumaruyama

さて日曜日のお遊び。本日は四月一日。エイプリルフール。ほら話大好きな親父にとって一番楽しい日でもある。けれど仕事はともかく、遊びは真面目にやるのが信条。本日のお題は「日本人の日付と名字」。日付に関係のある名字は結構ある。御本人は笑って許して頂きたい。全ての異論と追加を認めます。→

2012-04-01 08:04:48
丸山天寿 @tenjumaruyama

「四月一日」-実はこの名字があるので今日のお題を思いついた。「わたぬき」さん。「更衣」「綿脱」「綿抜」とも表記。この日を境に綿入れから合わせに着替えるからと言われる。本姓は「三浦」で相模三浦郡から出た桓武平氏の一族。上野に移転して和田貫に住みつき、この名字に変えたともいわれる→

2012-04-01 08:06:21
丸山天寿 @tenjumaruyama

「五月七日」-「つゆり」さんと読むらしい。らしい、と言うのは実際におられるかどうか確認出来ないから。つゆりは「栗花落」とも書き、栗の花が落ちる時期に「梅雨に入るから」ともいう。(この栗花落さんは実在する)。日本には伝説や物語の人物が一人歩きする事もあるのでその類かも知れない→

2012-04-01 08:07:54
丸山天寿 @tenjumaruyama

「六月一日」-「うりわり」さんと読む。「瓜破」とも表記する。六月は夏の始まりで瓜の実がわれる頃。昔、三蔵法師に学んだ道昭という僧侶が河内・丹比で天神像を見つけ、これを祀り、近くで採れた瓜を供えたと言われる。現在の大阪市平野区瓜破だ。ここは今も瓜の大産地。この土地の出身者のようだ→

2012-04-01 08:09:33
丸山天寿 @tenjumaruyama

「八月一日」-「八月朔日」とも書き「はっさく」さん、あるいは「ほづみ」さんと読む。旧暦八月一日には稲の新穂が実り、それを摘んで神に捧げた。いわゆる「田の神」の節句。その行為を行う人の中から「穂積」の名字が出来たが、日付の表記の方もおられる。物部氏の流れではないかと私は思っている→

2012-04-01 08:11:43
丸山天寿 @tenjumaruyama

「十一月二十九日」-「つめずめ」と読むそうな。だが、これも実存が確認出来ないし、読み方の意味も不明。先にも書いたが、日本には噂があるだけで実在しない、いわゆる「幽霊名字」が多数ある。三十万ともいわれる名字の中に多数の難解名字があるからこの噂が出るのだと思う。勉強不足で申し訳ない→

2012-04-01 08:15:07
丸山天寿 @tenjumaruyama

「十二月一日」-「しわすだ」さん。十二月を「しわす」と読む理由は諸説あり一定しない。多くは「師走」と書くがこの名字の人に会った事はない。十二月は物事を成し果たすから「しわす」になったとも。十二月田(しわすだ)とも書くがこれは神を祀る神田の事。それを行う人が名字にしたと考えられる→

2012-04-01 08:18:24
丸山天寿 @tenjumaruyama

「元日田」-十二月田さんがいれば元日田(もとひだ)さんもおられる。ルーツは大分の日田。日の当たる良い土地。ところが近くに新しい田が開発されて「新日田=にいだ」を名乗ったので区別するために、元からいた日田さんで「元日田」。中には縁起が良いからと「がんじつだ」と名乗る方もおられる→

2012-04-01 08:20:43
丸山天寿 @tenjumaruyama

他にも「正月一日=あお」、「八月十五日=なかあき」「八月三十一日=ほずのみや」「十二月三十一日=ひづめ」さん等があると聞くが、確認が出来ない。日本姓名事典にも乗っていないし、電話帖にもない。物語や伝説上の人物の可能性もある。本人、または御存じの方がいらしたら教えて下さい。 了

2012-04-01 08:22:22