ダラムサラで出された中学校の歴史教科書が邦訳されたそうで。TCVなんかで使ってるんでしょうけれど。あそこの宗教史教育はものすごく政治的に偏向していると処方面で評判が悪いです。近代の宗教ナショナリズム研究の資料としてはよいのかも知れません。
2012-04-07 16:19:34ダライ・ラマ五世時代に書かれた中央チベット政権のプロパガンダ的性質の濃いチベット史書の見解をそのまんま下敷きにしていますから、反感を感じていると話すチベット人に大勢会った。そういう教育をしているから亡命チベット人の心がひとつにまとまらないとの批判だった。
2012-04-07 16:26:18チベット人自身のなかにも超宗派主義的な歴史観を持っている知識人は大勢いるのだけれど、なかなかそういうものが学校教育まであらわれてこない。
2012-04-07 16:29:05インド・ネパールの亡命キャンプでは若い世代のチベット人がどんどん減少して、海外援助を受けている学校も定数割れの傾向にあるので、ドルポやムスタンなどの子供を受け入れはじめているが、宗教史教育の偏向については思いやられる。
2012-04-07 16:37:27ドルポやムスタンでは、学問はサキャ派の寺院でおこなうが村の祭祀も密教の修行もニンマ・カギュ・ボンの混淆というような、ゲルク派の専制政治が行われる前のチベットの宗教的実践形態が保存されている。そのような地域の子供たちに近世以降の中央チベットの宗教史観を植え付けるのは残酷この上ない。
2012-04-07 16:44:29なんで減ったの? 欧米への移民?@goyou インド・ネパールの亡命キャンプでは若い世代のチベット人がどんどん減少して、
2012-04-07 16:49:22@rogcig 海外に出ていってる人がものすごく多いですね。亡命政府で統計がちゃんと取れているかは知りませんが。デラドゥンでも僕の10年前の同世代の友だちが感覚的には八割くらいアメリカ・カナダなどに移住していました。
2012-04-07 16:53:40なるほど世界拡散の時代ですか。次世代がどのくらいアイデンティティーを保っていられるか心配になってきた@goyou 海外に出ていってる人がものすごく多いですね。
2012-04-07 16:59:52@rogcig TCVのような亡命政府がやってきた宗教史教育が、亡命チベット人の精神的アイデンティティーを保つのに役立っているとは思えませんね。ゲルク中心のあれは失敗だったという声を同世代のチベット人からも、年配の人からもそう聞きます。
2012-04-07 17:05:13ダラムサラのゲシェが、ボン教とニンマとカギュをごっちゃにして村の祭祀を取り仕切っているような在家の密教行者のことを良く言うわけありません。それこそ彼らが憎んで破壊してきたものですから。
2012-04-07 16:57:15海外のチベットの研究者とか支援者は中央チベットのゲルク政権中心の歴史観を鵜呑みにしているけれども、チベット人内部の政治状況はそれほど簡単ではなくって、違う政治的立場の地方出身の子供たちはそれぞれに痛みを抱えているんだということを分かって欲しい、と同世代のチベット人から言われます。
2012-04-07 17:11:04密教をもとにした政教一致で統治できるのは、地方自治までだとつくづく思うよ。いくつかの村の連合国家くらいで。規模としてはせいぜいムスタンくらいの谷ひとつぶん。ブータンだってちょっと大きすぎるくらい。東ブータンは別の政権が治めていたほうが良かった。地勢学的にそうはいかなかったけれど。
2012-04-07 17:19:43端的に言うと、ゲルク派支持者は積極的に支持するが、それ以外の人々には心からは受入れられていない。そういう教科書です。なので、チベット亡命政府の中学校の歴史教科書が邦訳されて出版されたからといって、わあ、すばらしいですね!みんなで読みましょう!という気にはぜんぜんなれないんです。
2012-04-07 17:31:24今の僕の手元に、アムド地方のチュウの行者でもある文学研究者が、自らのチベットの原始的な宗教に対する知識を活かしてゲサル王物語の口頭伝承について解説するという本があるのですが、こういうふうにチベット人の中から折口信夫とか宮本常一とかみたいな民俗学が育っていくといいと思います。
2012-04-07 17:37:08明石書店っていう出版社は赤松啓介『夜這いの民俗学』でならした反権力・反権威の気骨に溢れる版元なんだけれども、ことチベット問題に関しては、ああいう「忘れられたチベット人」を作り出す権力を支持する本を出しつづけていることが非常に残念である。
2012-04-07 18:44:37仏教論理学の解説なんて、ダラムサラのがきんちょ達が興味があると思ったら大間違いだって。ぜったい無理無理。TCV出身の連中からは、寺から学僧がやってきて解説するのを聞き流す苦痛の時間だと聞いている。理解できるような奇特な中学生がいたら、それこそ寺に入れたほうが良いでしょう(笑)
2012-04-07 18:54:58@goyou あなたが言っていることと中国政府が言っていることと非常に似っています。つまり言っていることは非現実です。誰がきいても笑われます。
2012-04-07 21:23:20@Lhabudobu བཀྲ་ཤིས་བདེ་ལེགས། 中国領内のカム地方のデルゲの、またはニャロンから亡命した人とか、ネパール領内のシェルパ、ヨルモ、ムスタン、ドルポの人々などから話を聞くと、中央チベット政府と異なる宗教政治史的な見解もあることが分かります。
2012-04-07 21:30:46@Lhabudobu 僕の意見に納得のいかない部分もあるかと思いますが、皆さんがもともとのラサ政府の政治勢力の枠からはみ出た人たちも大切にするような気持ちでいてくれると、われわれ外国人はチベット人のことを応援しやすいです。 ཐུགས་རྗེ་ཆེ།
2012-04-07 21:30:55@goyou はっきり言いますが、現実を知らない人から支援をしてもチベット人は喜ばないと思います。もし、あなたはチベット仏教に不満があったら亡命政府へ直接抗議して下さい。我々は民主社会です。中国と違います。ツイッターでつぶやっても問題は解決出来ず、ストレスがたまると思います。
2012-04-07 21:46:44