広島教採塾さん「社会科の教採について」のツイート。

社会科の教採について知ることで、他の教科の教師を目指している方にも参考になると思います。それにしても社会科の教員志望者は毎年すごい数ですね…
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レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

社会科の教師、特に高校の地歴・公民といった教科の採用枠は非常に狭い。中学校の社会科の教員採用枠もそんなに多くはない。また、社会科の教員志望者は教育学部だけでなく、法学部、経済学部をはじめとした社会科学全般の学部学科からやってくる。競争倍率も高率であることが多い。100倍もあり得る

2012-03-07 21:38:51
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

過去7年間教員採用試験の指導をしてきたが、社会科の教採対策は難関だった。それでも私の講座からは平均すれば50%以上の合格は出ていたと思うが、それでも難関だった印象は強い。

2012-03-07 21:40:40
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

社会科教員(特に高校)の教採に合格する秘訣は大きく言えば3つだろう。一つ目は教師としての立ち居振る舞いができるかだ。社会科教師は歴史や地理や法律や経済の専門家ではない。社会科教師は教師だ。だから、模擬授業や場面指導をはじめとして教師としての言動が上手くできるかどうかが肝要だ。

2012-03-07 21:42:49
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

専門教科の教師(特に高校)の教師志望者にありがちなのが、その教科を極めれば教師になれるという幻想だ。教科を極めるのなら大学教員がお奨めだ。(実は大学教員も教育者でなければならないのだが。) 大学の教員になれないから高校の教師というのはマズイ。この選択をする人はまず教採に受からない

2012-03-07 21:45:32
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

初等・中等教育ではやはり教え上手、教育者としての側面が第一だ。それがなくては始まらない。だから、歴史に詳しいから社会の先生、英語が話せるから英語の先生は無理。歴史に詳しい人は歴史家、英語が話せる人は通訳にでもなればよい。教育ができないのなら学校には居場所はない。

2012-03-07 21:47:32
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

社会科の教採に合格する第1の秘訣をまとめると、教師らしい振る舞いができ、教え上手で、話が上手いということになる。

2012-03-07 21:48:43
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

第2の秘訣は、教科の専門性に精通しつつ、それを興味深く話せる、伝えられる、教えられるという能力だ。歴史が専門ならそれをまずは極めることは大事。それなくしては歴史の教師ではない。しかし、それを生徒に興味を抱かせるように構成しなおして語る、考えさせる、発表させる技術が必要だ。

2012-03-07 21:51:34
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

とかく社会科は範囲が広い。日本史、世界史、日本地理、世界地理、倫理社会、政治経済と大学なら学部や学科がいくつも並ぶくらいの領域だ。社会科の教師自身の専門はごく一部かもしれないが、できるだけ広く社会科学を学んでおくことが必要だ。これも教科の専門性に精通することだ。

2012-03-07 21:54:49
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

歴史全てを研究する歴史家はいない。歴史家はローマ史とか古代史とか分野がある。法律学者も法律全てを対象にはしない。民法が専門とか憲法が専門とか。しかし、社会科の教師は全てを対象に学んでおかなければならない。要はマルチなのだ。だが、浅く広くではない。やや深くとても広くだ。これが大変。

2012-03-07 21:57:24
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

そして、その「やや深くとても広く」学んだことを興味深く子どもに伝え、考えさせる語りの技量、指導の技量が必要だ。このあたりが教採でそれとなく発揮できれば合格に大きく近付くだろう。第2の秘訣をまとめると、専門教科をやや深くとても広く学び、それを興味深く伝えて教える能力ということだ。

2012-03-07 22:00:02
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

第3の秘訣は、学問素材を教材にし、それを授業化する力だ。これは、第1と第2を合わせて言い換えていると考えてもよい。要は、社会科の教師の多くは社会科教育の専門家ではない場合が多い(教育学部出身者を除く)。自分の専門である歴史や地理、経済等の学問素材をいかにして教材とするか。

2012-03-07 22:03:22
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

そして、教材をいかにして授業化するか。教材研究と授業立案ができると言ってもよい。でもそんなことは教科書と教師用指導書になっているから大丈夫と思っている人、そう簡単にはいかない。素材の教材化、授業化の訓練をしていないと、教科書を教える、教科書を補充して話すというだけの授業になりがち

2012-03-07 22:05:55
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

教採の模擬授業でもあえて教科書のコピー等を示さない形のものもある。例えば、「関ヶ原の合戦」についての授業をしなさいというもの。そこに教科書はなくても社会科教師志望者なら関ヶ原の合戦の知識くらいはある。だが、教材化、授業化の素地がなければ延々と関ヶ原の合戦の説明を始めてしまう。

2012-03-07 22:08:02
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

その時間の授業目標も明らかになっていない場合が多く、もちろん、授業の中心となる発問も明確ではない。そんな模擬授業では合格は勝ち取れない。

2012-03-07 22:08:51
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

教科書がそこにあろうがあるまいが、ある素材を教材化し、授業化する訓練が模擬授業(あるいは学習指導案づくり)の基本だ。これをしっかりやっておくと教採の模擬授業は楽勝ということになる。

2012-03-07 22:11:28
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

どの教科でも同じことは言えるのだが、社会科の場合は特にこのことが重要だ。第3の秘訣をまとめると、学問素材を教材化し、授業化する授業構成力ということになる。

2012-03-07 22:12:46
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

いろいろ書いたけれど、こういったことは実際に模擬授業の練習をたくさんしてみなければ分からない。私は教え子には少なくとも数十回の模擬授業の練習を課している。

2012-03-07 22:13:48
レトリカ教採学院(教採塾)河野正夫 @kyousaijuku

あらら、社会科の教採について書き始めたら、また文体が丁寧体から常体に変わってしまった(笑)。明日は英語で書くかも(爆笑)。そう言えば、アメリカの大学で日本語で講義をすべき場面で気付いたら20分も英語でしゃべっていたことがあった。自分は全く英語で話していることに気付かなかった(笑)

2012-03-07 22:16:45