twitter公開書籍 東大オタク学講座(その1)

東大オタク学講座 【著 者】岡田斗司夫 【出版社】講談社 【定価】1800円(税別) 【発行日】1997年9月26日初版発行 続きを読む
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岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

twitter公開書籍はじまりはじまり~ 第一弾は東大オタク学講座 ハッシュタグは #shoseki

2012-02-26 22:28:06
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

皆さんこんにちは。岡田オタキング斗司夫です。今回、日本の最高学府である東京大学の教養学部で、「オタク文化論」というゼミ講座を受け持つことになりました。 #shoseki

2012-02-26 22:28:27
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

東大とオタク。一見なんの接点もなさそうなこの二つをつなげてしまった「オタク文化論」とはいったいどんな講座なのか。実際の講義を 紙上体験していただく前に、まずはそれを説明しなければならないでしょう。 #shoseki

2012-02-26 22:28:41
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

本書は単なる講義録ではなく、私がいかにして東大生をオタクに染め上げていったかのルポルタージュでもあり、読者の皆さんにその過程 をライブ感覚で追体験してもらうことも目的としています。 #shoseki

2012-02-26 22:28:53
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

そう、「オタク文化論」は論点ノートの形でまとめられるような、オタクの研究・分類を目的とした 「学問」ではありません。 #shoseki

2012-02-26 22:29:06
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

皆さんの心の奥底にも眠っているであろう、「どうしたらオタクになれるんだ!」という叫びやエモーションが、講義というよりも トークショーのような形で吹き出したものなのです。 #shoseki

2012-02-26 22:29:17
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

もともとオタクとはある特定の人種、アニメやまんが、ゲームなどにハマっていて紙袋下げている奴を指す言葉ではありません。そういっ た人々がバックグラウンドとして持っている文化の総体が「オタク」なわけです。 #shoseki

2012-02-26 22:29:29
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

この文化に首まで浸ってしまうとだんだん太ってきたり紙袋下げたりするよう になるというだけのことであって、なんらかの遺伝子を持つ特定の人種が「オタク」になるわけではありません。 #shoseki

2012-02-26 22:29:39
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

ではオタク文化とはいったいなんなのでしょう。これまで「アニメ文化」「まんが文化」「ゲーム文化」という各ジャンルは、それぞれ単 独で語られてきました。しかしそれらすべてのジャンルを「オタク文化」という形に統合して論じることは誰もやっておりません。 #shoseki

2012-02-26 22:29:48
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

そこで今回、東大教養学部の 一コマを借りてその試みに挑戦してみようというわけです。 #shoseki

2012-02-26 22:29:58
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

海外のオタク研究では最近、従来個々のジャンルごとに語られてきたアニメ、まんが、ゲームといったものたちがどうやらそのバックグラ ウンドに共通した何かを抱え、膨大な情報集積量を持つ文化によってそれぞれ裏でつながっているらしいということが論じられています。 #shoseki

2012-02-26 22:30:09
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

いわば日本はそういった「ヘンな文化」を数十年間にわたって育んできたのだともいえます。この「ヘンな文化」はまっと うな文化、いわゆるメインカルチャーにとっては大変な脅威であるわけです。 #shoseki

2012-02-26 22:30:21
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

海外でオタクが注目されているのは、メインカルチャーを脅かす力を持った「ヘン な文化」への畏≦おそ≧れと好奇心が元となっているからでしょう。われわれもその「ヘンな文化」を総括的な視線によって観察していこうじゃありませんか。 これが本ゼミの目的であります。 #shoseki

2012-02-26 22:30:43
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

ところで皆さん、文学、音楽、絵画といったメインカルチャーにおいて、わが国には世界に誇れるようなものが果たして存在するでしょう か。 #shoseki

2012-02-26 22:30:52
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

はっきりいって、ありませんね。日本という国が地球上から消滅しても、メインカルチャーにとって困るような理由は何一 つありません。 #shoseki

2012-02-26 22:31:02
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

松田聖子にしろ少年ナイフにしろ、邦楽を世界レベルでのヒットチャートに乗せようとする活動はここ三〇年ほど滑りっぱなしですし、絵 画においても、ニューヨーク近代美術館に展示されるような作品はなかなか現れず #shoseki

2012-02-26 22:31:21
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

現れたとしてもそれはオリエンタルな雰囲気だけを売りにしたあからさまで あざといモノでしかありませんでした。ファッションはイッセイ・ミヤケなどの活躍もあってそこそこ成功しているように見えますが、 #shoseki

2012-02-26 22:31:32
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

いくら世界的に評価されているといっても、パリやミラノでファッションショーを開かない限り業界は本物として認めてくれません。東京あたりでショーを開いても海外のジャーナリストは大して注目してくれないのです。 #shoseki

2012-02-26 22:31:57
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

つまり「このジャンルは日本が本場だ」と認められているようなメインカルチャーは一つもないわけです。たとえば、映画ならば「ハリ ウッド」という言い方がありますね。映画産業でにぎわう土地の名前ですが、これは同時に映画界全体の中心・本場を表す名前でもあり、 #shoseki

2012-02-26 22:32:11
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

「ハリウッドで成功する」とか「ハリウッドで認められた」という言葉が存在すること自体、アメリカ映画が世界に対して持っている特異性の表れとなっているわけです。世界レベルで「日本で成功した」という表現が通用するようなモノが、果たして存在するでしょうか? #shoseki

2012-02-26 22:32:38
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

そう、たった一つだけ日本が中心たりえるモノ、それが「オタク文化」なんです。アメリカ人のオタクや、パリのコミック専門店に集っている人たちに「いま一番行きたいところはどこですか?」と質問すると、全員が全員「ハルーミ!」と答えるんです。 #shoseki

2012-02-26 22:33:01
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

世界のどんな場所よりも晴海だとか秋葉原だとか、そういったところが中心・本場たりえるモノ、ある文化の最先端となりえるモノがわが国にもあったわけですね。 #shoseki

2012-02-26 22:33:18
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

さて。ここで一つとても重要な問題として、「オタク」はいったい「ファン」や「マニア」とどうちがうのかという点を明らかにしなければなりません。 #shoseki

2012-02-26 22:33:34
岡田斗司夫bot @OkadaToshio_bot

一つ一つ定義づけていきましょう。まず「ファン」というのは、対象が好きでたまらないという状態。「もう好きで好きで好きでなんでも いいっ!」という、恋愛や宗教みたいなもんです。とにかく好きなモノの悪口言われるのが勘弁ならない。 #shoseki

2012-02-26 22:33:56