ハートネットTV「シリーズ貧困拡大社会(1)若者に広がる生活保護」書き起こし・ほぼ完全版

4月16日夜にNHK・Eテレで放送されたものを文字起こししています。 進行:山田賢治アナ ゲスト:茂木健一郎(脳科学者) 湯浅誠(反貧困ネットワーク事務局長)
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冒頭のVTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> あなたの周りに、貧困はありますか?

2012-04-17 06:08:10
とし @toshihiro36

若者たち:「僕の周りはいないですね」 「遠い国の話とか?」 「貧しいとかいう感覚は、僕自身にはないですけど」

2012-04-17 06:10:09
とし @toshihiro36

<ナレーション> 貧困について実感を持てないという若者たち。しかし貧困は予想を超えたスピードで、日本社会に広がりつつあります。毎週日曜日になると、新宿の公園に大勢の人が集まってきます。目当ては温かい食事。用意された700食は、30分も経たないうちになくなりました。

2012-04-17 06:16:02
とし @toshihiro36

<ナレーション> ここ数年、特に目立つのが20~30代にかけての若い世代だといいます。毎週炊き出しに通っているという30代のこの男性、持ち金も底をつき路上生活を続けているといいます。

2012-04-17 06:20:17
とし @toshihiro36

男性:派遣切りということですね。今日は炊き出しがあったから助かりますけど、明日からどうすればいいのみたいな感じなので。

2012-04-17 06:22:25
とし @toshihiro36

<ナレーション> 去年の末、不況の影響で突然契約を打ち切られました。会社が提供していた家も出ざるを得なくなり、住まいを失ったのです。

2012-04-17 06:26:12
とし @toshihiro36

男性:夜中はずっと歩いてるんですよ。寒いからね、寝られないし。昼間、どっかで寝てって感じです。

2012-04-17 06:28:09
とし @toshihiro36

<ナレーション> お金が貯まったら、結婚して幸せな家庭を作りたいと考えていた男性。今はそんな普通の暮らしさえ想像できないといいます。

2012-04-17 06:30:21
とし @toshihiro36

男性:考えられませんよ、もう夢なんて。普通の生活に戻れればいいかなと思いますね。

2012-04-17 06:31:44

ここからスタジオになります

とし @toshihiro36

山田:皆さんは「貧困」と聞いて、どんなことを想像しますか?最近、孤立死や生活保護の問題など、貧困に関するニュースをよく聞くと思います。実は貧困は日本の社会に確実に広がっていることが、さまざまなデータから明らかになってきました。こちらの数字をご覧ください。

2012-04-17 06:40:09
とし @toshihiro36

山田:今年1月現在で、生活保護を受給している方が209万人を超えました。これは戦後、生活保護の制度が始まって以来最も多い数です。そして労働者の中に占める、非正規雇用者の割合。これが3人に1人。さらには相対的貧困率が16%。

2012-04-17 06:48:47
とし @toshihiro36

山田:この相対的貧困率というのは、国民の貧困状態を示す代表的な指標である数字です。具体的にいいますと、日本の場合は125万円以内で暮らしている人の割合。つまり月に10万円ほどで暮らしている人が、100人中16人いるということです。

2012-04-17 06:53:41
とし @toshihiro36

山田:ハートネットTVではこうした日本の貧困について、1年間を通して見つめていきます。 では今日のゲストをご紹介します。脳科学者の茂木健一郎さんです。よろしくお願いします。茂木さんは、この数字についてはどのようにご覧になりますか?

2012-04-17 06:57:16
とし @toshihiro36

茂木:日本はいま表面的にはすごい豊かなんですけれども、実は我々の目に見えないところで貧困が広がっていると。しかもその実態について、我々はまだ十分に知らないということを本当に痛感します。

2012-04-17 07:01:00
とし @toshihiro36

山田:その潜在的な部分を目に見えるようにして、私たちも1年間通して考えていきたいと思います。 今月のテーマは「生活保護」です。先ほど209万人を超えたという数字をお伝えしましたが、特に20代から30代の若者の生活保護受給者に注目していきます。こちらをご覧ください。

2012-04-17 07:06:26
とし @toshihiro36

山田:こちらは20代から30代の生活保護受給者の数です。2003年には9万6000人でしたが、その6年後の2009年には15万5000人と6万人増えているんですね。

2012-04-17 07:10:09
とし @toshihiro36

茂木:これね本当はね、若者はまさに働く意欲もあるし…それから自分たちの生活を支えるだけじゃなくて、例えば国の税収にも寄与して日本の国を支える。そういう役割を果たすはずなのに…若者たちが働く機会がなく、生活保護を受けているという…彼らも大変だが、日本の将来を考える上でも大きな問題。

2012-04-17 08:28:09
とし @toshihiro36

山田:今回は生活保護受給率全国1位の大阪市を見ていきます。大阪市では生活保護費の削減を目指して、積極的に就労支援プログラムに取り組んでいます。このプログラムを利用する、ある若者を取材しました。

2012-04-17 08:32:25

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 大阪市・中央区、就労をサポートする支援員に付き添われて、一人の若者がハローワークを訪れていました。鍋島達也さん、28歳。生活保護を受給して2年半になります。鍋島さんの希望は安定した仕事を見つけて、できる限り早く生活保護から抜け出すことです。

2012-04-17 08:36:43
とし @toshihiro36

<ナレーション> この日は支援員のアドバイスを受けて、技術を身につけられる仕事を探していました。

2012-04-17 08:38:36
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