ゲームに関する翻訳は、ゲーム翻訳を専門にやってる人に依頼しないとエライことになる件

ゲームテスターさんが遭遇した「誰が訳しても同じ日本語になるだろうと思ったら大間違い」という体験談。分野によって要求される訳し方は異なり、時には辞書では分からない場合もある、ということを知っていただきたい。
ゲーム 翻訳 ローカライズ ゲーム翻訳
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iRoha@みぃねこ @iRoha168
では、昨日の続きで「ゲームに関する翻訳は、ゲーム翻訳を専門にやってる人に依頼しないとエライことになる」件を。 個人的に強烈だっただけなので、過度な期待はしないでくださいw あと、いろいろ思い出しながら書いてたら無駄に長ったらしくなりました。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
あるローカライズタイトルで解説書チェックの依頼がありまして。解説書というのは一般的に「取扱説明書」と言われる、あまり読まれないアレですw  デバッグ業務として解説書チェックは結構よくある話なのですが、この時はちょっと様子が違いました。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
「海外版のマニュアルをベースに翻訳したもので、チェックというよりも校正してほしい」というニュアンス。 こちらとしては「まぁ、念入りにチェックすればいいのかな」と軽い感じ。まさか、あんな恐ろしいことになろうとは。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
解説書はおよそ50頁で、1枚2頁のPDFファイルで送られてきます。 50頁ぐらいであれば自分ひとりでも確認できるかなと、PDFを開いて1ページずつ目を通していきますが、すぐに担当プロデューサーにTELしました。 「この解説書の翻訳、本編とは違う人ですか?」
iRoha@みぃねこ @iRoha168
そのローカライズタイトルはRPGだったんですが、ゲーム中に出てくる地名や種族名なんかが、統一されていない箇所がとても多かったのです。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
もちろんローカライズに限らず、解説書などのライティングものは、開発とは違うところに依頼することが多い(らしい)ので、それ自体は問題ではないのです(いや、用語不統一が多い時点で体制的に問題はありますがw)。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
問題は、『クロスボー』とか『スペシャルな特技』とか『複数の地図を行き来します』とか、およそ聞き慣れないワードが並んでたりしたことです(『クロスボー』はまるっきり間違ってるわけではないですが)。 「これ、ゲームやらない人の翻訳ですよね」
iRoha@みぃねこ @iRoha168
案の定、その解説書を翻訳したのが、あまり(ほとんど?)ゲームをやらない方だったらしく。 おそらくプロデューサーも一読して「これはマズいな」と思って、うちに校正を兼ねたチェックを振ってきたんじゃないかと思いますw
iRoha@みぃねこ @iRoha168
結局、ゲームのチェック作業を一旦中断して、2頁刷りしたものをひとり1枚ずつテスター全員に渡して「ツッコミどころを全部赤ボールペンでよろしく!」となっちゃうわけです。 回収したら、全ページが真っ赤でしたw
iRoha@みぃねこ @iRoha168
『二刀流』とか『クールタイム』も、忘れちゃいましたが、なんかヘンな言葉になってました。 HP的なニュアンスのHealthも『健康』とかになってた気がします。ゲームじゃなければ合ってんだけど!
iRoha@みぃねこ @iRoha168
まぁ、この件に関しては、そもそも翻訳のレベルが(とても)低かったのもあるんですけど。 「訳文を読みなおして変な日本語の文章になってると思えへんのか、こいつは」と、みんなが怒りながら赤ペンぐりぐりしてました。 中には項目まるまる丸で囲って「意味不明!」と書いてる箇所もw
iRoha@みぃねこ @iRoha168
それはさておき。 ゲーム独特のワードというのはやはり結構あるもので、例えば「Quest」という単語は「探索」や「追求」などの意味がありますが、RPGにおいて「Quest List」というようなニュアンスで使われる時、一番しっくりくるのは「クエスト」だと思うんですよ。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
けどゲームをやらない人は、なかなか「クエスト」という表現までいかないのかなぁとか、そんなことを思ったりしたのでした。「QuestList」で言えば『探索一覧』とか。 "こっち側"にいるとそんなバカなと思ってしまいますけど、前述のような解説書を見ちゃうと、そういうものなのかなぁと。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
ちなみに初回特典のガイドブックみたいなのもありまして、こちらはゲーム本編を翻訳したところに依頼してました。これもうちでチェックしたんですが、多少の誤字脱字と表記ミスぐらいで楽チンでしたね。
iRoha@みぃねこ @iRoha168
うん。ここまで書いて、専門職という話より、訳者のレベルの問題な気がしてきたぞw
iRoha@みぃねこ @iRoha168
なお余談ですが、クライアントから頂いた時のPDFファイルのサイズは1.5MBぐらいだったのですが、片っ端からマーカー引いて、コメント付けて、送り返す段階で3MBを超えてましたw
iRoha@みぃねこ @iRoha168
以上、「ゲームに関する翻訳は、ゲーム翻訳を専門にやってる人に依頼しないとエライことになる」お話でした。 長駄文失礼しました。 一応、当該タイトルがわからないようにボカしながら書いたつもりですが、万一察しがついてもお口チャックでお願いしますw
Harry Inaba @harry178
ゲーム翻訳はゲーム翻訳を専門にやってる人に依頼しないとエライことになるという考えはわかるけど絶対ではありません。UI中心のゲームはそうかもしれませんが、台詞中心のゲームはゲーム翻訳専門の人がやるのがベストではないケースも多々あります。
Harry Inaba @harry178
タイトルによっては村上春樹氏が翻訳したゲーム翻訳がベストなゲーム翻訳であることもありえるでしょう。当たり前の話ですが。
Harry Inaba @harry178
実際は「ゲーム翻訳はゲーム専門ローカライズベンダーに発注しないとエライことになる」であり「1日2万ワードを10人の翻訳者でみたいなプロジェクト進行で、校正期間も校正スタッフも行いとエライことになる」であり翻訳者の素質以上の問題だとおもいます。

コメント

keyray @Keyray7 2012年4月18日
一時期D&Dで雪上車を使い魔にするのが流行ったなぁ。
f。 @_ffff 2012年4月18日
チェック前の解説書をみてみたいw 初回特典でとかどうでしょうww
やすかい/yasukai @uk_maniax 2012年4月18日
確かに専門用語を使うものはそうなるなあ。これはよくわかるというかw
鮎麻呂 @aymro 2012年4月18日
原文で普通名詞がいろんな意味に使い回されてると混乱しますね。‘level’が 1)キャラクターの成長段階 2)技能や魔法のランク 3)ダンジョンの階層 だったり。現代モノでは‘round’が a)俺の『ターン』的な時間の単位 b)砲弾 に両用されてるケースがよくあります。
鮎麻呂 @aymro 2012年4月18日
戦略シムのテスター手伝ったときソースが古いバージョンで、ニカラグアにおける主張的に相対する反政府勢力「サンディニスタ民族解放戦線」「コントラ」が丸ごと入れ替わってたことがあります。飜訳者、テスター、デバッガー…職域を越えようと疑問を感じた人がすぐフィードバックできる連携が大事。
福嶋 美絵子(はらぺこ翻訳者) @Eugene_Roserie 2012年4月18日
「ゲーム翻訳以外の分野の知識が必要なこともある」という指摘を見かけたので、まとめを更新しました。
ぱりだかのりひこ/風間一矢P @paridaka 2012年4月18日
赤箱D&D初版の誤訳「右の方へ」(=right way、正解は「正しい方向へ」)を思い出した。
よこにゆたか @YRB04360 2012年4月18日
プルトニウム貨は……ちょっと意味合いが違うかな?w
Saizwong @junji_trans 2012年4月19日
分野は違うけど同業者からあえて言わせてもらうと、実は翻訳業界の9割は企業としてまともな組織体制になっていない、というのが実情だったりするので…。ご本人も呟いてますが、ここで上がっているのも事前の打ち合わせとか、ちょっとした下調べとか、予めあれば防げる基本的なことだったするんですよね。
Rick=TKN @RickTKN 2012年4月19日
ドワーフが小人、エルフが妖精と訳されてた映画もあったなあ。指輪物語じゃなきゃ正しかったのかもしれないが。
風祭司 @whoxi4 2012年4月20日
PCゲーだと翻訳を有志で修正とか良くある話だしなぁ
みこみこ @mikoto_1009 2012年4月20日
プログラム方面だと「new」という演算子があるんだけど、「new operator」を「新しい演算子」と訳してる技術書を見たことあるな。電話の「call waiting」機能は、日本語だと「キャッチホン」だよね、とか。
怒れる妖怪摸摸具和みふゆ @Saarbrucken1910 2012年4月25日
ずっとポケモンをやってきて、ある時別タイトルで「クエスト」「ミッション」なんて言葉が出てきて「はぁ??」ってなったなぁ。ゲームやってりゃ常識だろ、って考えで用語を決められてもプレイヤーとしては困る場合がある。今回の問題提起とは別の話だけど。
kga152 @kga152 2012年4月28日
多少の専門知識が必要、ってのはどの分野の翻訳にも言える事だし日々痛感している事だけど、馴染みのあるゲームの話だと良く分かるなあ…。でも「ぼくのあし!ドスンドスン!」みたいなインパクトのある直訳が飛び出す事もあったりする。
箸呂院マジチキ @kairidei 2012年5月22日
誤訳は誤訳として味があるから、一発でOK出すやり方が迷惑なだけのような。
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