ＮＨＫ・クローズアップ現代「首都直下 震度７の衝撃～どう命を守るか～」書き起こし・ほぼ完全版　#nhk

とし @toshihiro36

<ナレーション>　揺れに翻弄され、自分の意志では行動できない震度７の地震。その激しい揺れが首都・東京を襲う。昨日、東京都が首都直下地震の新たな被害想定を公表しました。震度７の地域が初めて示されたことに加え、震度６強は２３区の７０%に上ると指摘。

とし @toshihiro36

<ナレーション>　その時、首都・東京では何が起きるのか。木造住宅は次々と倒壊、住宅地は炎に包まれます。高層ビルはかつてない揺れに見舞われ、沿岸部では液状化も発生、救助を妨げると警告します。東京全体の死者は最悪の場合およそ９７００人。これまでの想定の１．５倍に上ります。

とし @toshihiro36

<ナレーション>　救援の手もまわらないことが予想される首都直下地震。私たちはどう備え、どう向き合えばいいのか考えます。

とし @toshihiro36

国谷：こんばんは。クローズアップ現代です。大地震が発生する確率を議論するのではなく、起きることを前提に備えてほしいとして、東京都は昨日きわめて厳しい首都直下地震の被害想定を発表しました。どんな地震がどれほどの被害をもたらすのか。

とし @toshihiro36_sub

http://t.co/HJeEzrZj

拡大

とし @toshihiro36

国谷：さまざまな種類の首都直下地震が想定されていますが、今回初めて被害想定が出されたのが、地震の危険性が高まっている可能性があると指摘された立川断層を震源とする地震。多摩地区の広い範囲…この赤い部分ですけれども、震度７が予想されています。

とし @toshihiro36_sub

http://t.co/J4jzfX9p

拡大

とし @toshihiro36

国谷：そして今回発表された想定の中で最も深刻な被害が出るとされたのが、東京湾の北部を震源とするＭ７．３の地震です。震度７の揺れが大田区や江東区など７つの区の一部を襲い、そしてオレンジ色の部分震度６強の揺れに２３区の７０％が見舞われるとしています。

とし @toshihiro36

国谷：火災の危険が最も高い冬の午後６時風速８メートルという厳しい条件をあえて設定し、出された被害想定。亡くなる人はおよそ９７００人、負傷者は１４万７０００人、帰宅困難となる人は５１７万人、避難を余儀なくされる人は都民だけで３３９万人。

とし @toshihiro36

国谷：オフィスやマンションのエレベーター７５００台が止まり、大勢の人たちが中に閉じ込められたり。また多くの人が食べ物や水が手に入らないなど、東京に暮らす１３００万人が何らかの被害に見舞われ、首都機能自体がマヒしかねない深刻な状況が予想されています。

とし @toshihiro36

国谷：被害や混乱を軽減するためにも、求められる備えや対策。まずは想定されている、被害の全貌からご覧ください。

とし @toshihiro36

<ナレーション>　１３００万人が暮らす大都市・東京。最大震度７の激しい揺れが襲うと…高層ビルの室内では本棚や机が凶器と化します。耐震性の低いビルは倒壊、火災も発生します。東京湾の沿岸部には津波も迫ります。最悪の場合、一部の地下鉄が浸水する恐れもあります。

とし @toshihiro36_sub

http://t.co/BTQuisOH

拡大

とし @toshihiro36

<ナレーション>　液状化現象も発生、緊急車両の通行や避難を妨げます。一方、東京西部のベッドタウン・丘陵地帯を人工的に造成した住宅地では…軟弱な地盤がばげしい揺れに襲われ、崩れ落ちてしまいます。

とし @toshihiro36_sub

http://t.co/5zrsDuVH

拡大

とし @toshihiro36

<ナレーション>　今回の想定で最も大きな犠牲者が出るとされたのが、木造住宅の倒壊です。現在の耐震基準を満たさない昭和５６年以前に建てられた木造住宅、震度７の揺れで倒壊します。木造住宅は地震の揺れに耐えるため、筋交いなどを入れた壁を作るよう定められています。

とし @toshihiro36

<ナレーション>　しかし昭和５６年以前は規制が緩く、地震の揺れに弱いのです。こうした建物は都内に９６万棟、木造の建物のほぼ半数に上ります。震度６強の揺れでは、その多くが倒壊の恐れがあるとされたのです。この住宅も耐震診断の結果、震度６強の揺れで倒壊する可能性が高いと判定されました。

とし @toshihiro36

家の持ち主：今年でもう３９年経ちますんで、耐震化の事をまじめに考えないと怖いなと思いまして。

とし @toshihiro36

<ナレーション>　さらに昭和５６年以降に建てられた住宅にも危険が潜んでいます。平成元年に建てられた住宅に住む白石二郎さんです。今年２月耐震診断を受けた結果、震度６強で倒壊の恐れが高いと判定されました。

とし @toshihiro36

白石：多少（地震で）家が壊れても仕方ないと思うんですけど、倒壊となるとまたちょっと話が違うかなと思って。かなりショックですね。

とし @toshihiro36_sub

http://t.co/79eff0Lr

拡大

とし @toshihiro36

<ナレーション>　この家には筋交いは法律の規制通り設置されていましたが、柱と土台が専用の金具で固定されていませんでした。シュミレーションを行ったところ、揺れによって柱そのものが土台から外れ、倒壊することがわかりました。