今はもう分からない患者さんを受けてしまうと、分からないままに相談する先が見つからない

大学からナンバー内科が消滅して、末端施設から「分からないから大学にお願いする」という選択肢をなくしてしまった。基幹病院が臓器別に再編された結果として、分からない状況を「とりあえずこの臓器が問題」ぐらいに絞らないと、専門施設に紹介できない
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medtoolz @medtoolz

大学からナンバー内科が消滅して、末端施設から「分からないから大学にお願いする」という選択肢をなくしてしまった。基幹病院が臓器別に再編された結果として、分からない状況を「とりあえずこの臓器が問題」ぐらいに絞らないと、専門施設に紹介できない

2012-04-26 09:26:17
medtoolz @medtoolz

昔はどこの大学も、第一内科から第三内科まであれば、それは総合病院が3つ入っているのと同じ意味だった。得意分野の差こそあれ、建前上は「全部診る」が共通していて、実際問題、内視鏡なんかは第一内科の日、第二内科の日、第三内科の日に分かれていたりした

2012-04-26 09:27:29
medtoolz @medtoolz

「分からない患者さんをたくさんの人数で検討する」ことが、大学の結構大きな役割であって、昔はたしか、教授回診の日になると、あちこちの施設から資料を抱えた若い先生がやってくるとか、けっこう目にした気がする

2012-04-26 09:28:28
medtoolz @medtoolz

大学が臓器別に再編されて、今はたぶんどこの大学も、基本的には「分かった」患者さんを受け入れる施設になっているはず。「難しい」患者さんはたくさんいるにせよ、「分からない」患者さんはたぶんそんなに多くない

2012-04-26 09:29:14
medtoolz @medtoolz

大規模施設が抱える大人数は、原因がわかっていても難しい人を、より良い方法で治療するために用いられるようになって、分からない患者さんを「分かった」状況に持っていくためのリソースは、それだけ減った。

2012-04-26 09:31:01
medtoolz @medtoolz

分からない患者さんをどうすれば「分かる」のか、今はその地域の名人というか、そういうのが得意な個人がどうにかしていることが多くて、組織として、昔のナンバー内科が持っていた機能を肩代わりできている状況には、なっていないのではないかと思う。

2012-04-26 09:32:28
medtoolz @medtoolz

投入可能な努力量には限りがあって、個人がどれだけ勉強したところで、10人の集団にはかなわない。ましてや「分からない状況」という、どう解決すればいいのかわからない問題を解こうと思ったら、人数はいないよりもいたほうがずっといい

2012-04-26 09:35:41
medtoolz @medtoolz

そういう意味で、今はもう分からない患者さんを受けてしまうと、分からないままに相談する先が見つからない。初診の救急を受ける重圧がました理由に、そうした昔ながらのナンバー内科消滅というのが、地味に効いているような気がする

2012-04-26 09:37:19