児童の商業的性的搾取と、米国の人身売買取締りについて

エミコヤマ @emigrl

最後の質問タイムに、会場の参加者が「被害を経験した人たちを、ただ自分の経験を語ってもらうためだけに呼ぶのではなく、もっと人身売買への取り組みに活用すべきではないか。リーダーとしてそのパネルで発言してもいいはず」というようなことを言った。→

エミコヤマ @emigrl

→「当事者」が、エキスパートとしてではなく、ただ自分の経験を語るだけの立場で搾取されるのは、この問題に限らずよくあること。だけど、パネリストは質問の意図が全然分かっていなかった。「そのとおりだ、わたしはいつも被害者の話を聞くたびにとても勉強になっている」とか。→

エミコヤマ @emigrl

→被害者の話を聞いて「勉強」して、それでエキスパートになって高い給料をもらってパネルで発言している。いっぽう被害者は、ほとんど常に無償で自分の辛い経験を何度も何度も公衆の前で発言するよう求められ、その証言をエキスパートたちに解釈され利用される。

エミコヤマ @emigrl

「国際的人身売買」と「外国生まれの人に対する人身売買」の違いについて書いたけど、これに似たようズレが、「未成年の商業的性搾取被害者」と、「かつて未成年の商業的性搾取被害者だった、現在の大人」のあいだにもある。→

エミコヤマ @emigrl

未成年の被害者に対しては、まだ全然足りないとはいえ、法的にも社会保障的にも、さまざまな救済措置ができてきている。でも１８歳になったとたんに、それらが全部受けられなくなる。１７歳のときに売春をやめられるような支援が完璧に提供されるわけでもないのに、１８歳になったら犯罪者。

エミコヤマ @emigrl

こっちのほうがもっと深刻かもしれない。だって未成年の被害者は、死なない限り全員いつか大人になるんだもの。

エミコヤマ @emigrl

あと、警察の人が「外国生まれの人身売買被害者が警察や移民局を恐れ、信用しない理由」として、「かれらの祖国では、警察が腐敗して犯罪組織と繋がりを持っていたり、治安を維持できなかったりすること」を挙げていたけど、自分たちの行動が原因とは考えないらしい。

エミコヤマ @emigrl

しかし一般の人たちの、「国内における未成年の商業的性搾取」への極端な関心と、それ以外の「人身売買」に対する無関心は、おそろしい。