NHK・週刊ニュース深読み「えっ!クレヨンしんちゃんが・・・商標は誰のもの?」書き起こし #nhk
- toshihiro36
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冒頭のVTRが流れます
<ナレーション> 世界40カ国で人気の「クレヨンしんちゃん」。今、ある騒動に巻き込まれているんです。舞台は中国、今から8年前「クレヨンしんちゃん」の出版社がキャラクターグッズを発売しようとしたところ…全く関係のない中国の企業が、すでにイラストなどを商標登録していることがわかった。
2012-04-29 06:26:53<ナレーション> 出版社は中国の裁判所に提訴、裁判は8年にもおよびました。そして先月、注目の判決。裁判所は日本の出版社の言い分を認め、中国の企業に対しキャラクターの使用停止と損害賠償の支払いを命じました。日本のみなさん、このニュースどう思います?
2012-04-29 06:31:37<ナレーション> でも実は今、中国ではさまざまなアニメのキャラクターや商品名などが勝手に商標申請されているんですよ。なかでも大問題になっているのが、アップル社のiPad。発売前から中国の企業が商標登録していました。中国政府は今週、中国企業の商標権は合法だとの見解を示しました。
2012-04-29 06:40:33<ナレーション> 模倣品や海賊版があふれ、世界から批判を浴びてきた中国。でも今、特許や商標といった知的財産権を武器に、したたかにビジネスを展開しようとしているのか。日本のキャラクター・商標権はどう守ればいいの?今日はとことん深読みします。
2012-04-29 06:49:22ここからスタジオです
小野:中国で勝手に商標登録されている日本のキャラクター、ここにも集めてみました。これは「ちびまる子ちゃん」ですよね。これは「プリキュア」。「ドラえもん」はポケットが逆さまになってますね。そしてアイドルの名前、人の名前も。そして、ちょっと不思議なのはこんなものまで(NHKの文字)。
2012-04-29 06:58:19小野:これを商標登録して、いったい何をしようとしているのか。それも含めて、今回はまず「クレヨンしんちゃん」のいきさつから見ていきましょう。徳永アナウンサーです。
2012-04-29 07:01:43徳永:おはようございます。権利の話も出てきてちょっとややこしいので、そんなときは土曜の朝恒例の模型でわかりやすく整理していきます。こちら日本の出版社、「クレヨンしんちゃん」を出しているところです。かつて台湾でマンガを出していた時のロゴがこれ「蠟筆小新」。
2012-04-29 07:06:51徳永:「ロービーシャオシン」といって…こういうロゴがもともとありました。で、中国で商売をしようということで2004年のことでした。中国のアパレル会社と正式に契約を結んで、こんなグッズを作りました。これ「しんちゃん」が入ったセーターです。
2012-04-29 07:12:33徳永:さあ人口13億の中国で商売するぞと、行った先が上海のデパートでした。「さあ!」と思ったら、こんなことを言われました。地元の役所から「NO!だめですよ」と。「何で?」と思ったら、「中国のルール上、これは偽物です」と言われたんです。
2012-04-29 07:18:12徳永:その理由、同じデパートにこんなものが置いてありました。「しんちゃん」のイラストとロゴが入った靴がもう売られていた。それどころか商標登録を中国でされちゃっていた。調べてみると、中国の企業がマンガのイラストとロゴと全く同じものを…すでに商標権を取得済みだったんです。
2012-04-29 08:16:24徳永:本家本元にはルール上、偽物だというので…これ(セーター)はもう売れなくなったというのがスタートのお話。 (一同「えーっ」) 「えーっ」ですかやっぱり。
2012-04-29 08:24:36山田まりや:「えーっ」ですよ。だってルールも何も、基本的なことがおかしいですよね。そもそも作者が日本で作られて…日本人が作ったものじゃないですか。日本のものじゃないですか。
2012-04-29 08:29:22徳永:そこなんです。そこで舞台がデパートから裁判所に変わります。それぞれの主張をおさらいします。日本の出版社の主張は「マンガは作者が書いた時点で著作権が発生している。これは出版社も持っている。あなた方は著作権もないのに何を言っているんですか」というものです。
2012-04-29 08:34:31徳永:ところが中国の企業は、この権利を主張してきたんです。さっきも出た「商標権」という権利です。これは商売をする時に名前やロゴなどを登録して、他の人にマネされないための権利です。これはルールがあって、日本も中国も商標の登録は早い者勝ちなんです。
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