ないとーさんによる、【この動機がすごい!】シリーズ

私はほとんど読んだことがないので何とも言えませんが、性質上多少のネタバレは含まれていると思います。ご容赦ください。
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ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『スティーム・タイガーの死走』霞流一:男たちに乗っとられた列車が走行中に消えた!?次々におかしな要求ばかりしてくる犯人の狙いは…?くぅ、な、泣けるぜ…。けど、「ほかに方法はなかったんかい!?」と小一時間問い詰めてやりたい。

2010-04-13 23:30:57
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「とむらい機関車」大阪圭吉:連続殺豚事件の怪。豚さんは気の毒だが、いじらしい動機にキュン。これ、いままったく同じ事したら、バカミスかイヤミスか発禁だよ。おそらく時代がこの作家と見込んで降らせたアイディア。だから、いま読んでも全然色あせないんだな、きっと。

2010-04-15 23:30:22
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『名探偵に薔薇を』城平京:名探偵の推理が快刀乱麻を断つ、それですべてが終わるはずだった。しかし、暴かれたのはあまりにもおぞましい真実だった。ミステリ史上、間違いなく最も悲惨な扱いを受けた名探偵。ここまで探偵を追いつめた犯人の奸智が恐ろしい。

2010-04-17 00:21:22
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『ラミア虐殺』飛鳥部勝則:ミステリならではの盲点を突いた動機。それも病的な感覚に支配された飛鳥部ワールドだからこそ。まっとうなミステリならこの動機ひとつで全てがご破算に。それにこんなとこで怒ってたら、結末読んだら血管ぶちきれちゃうよ。ね?だから、落ち着いて…

2010-04-17 23:52:24
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『暗闇にひと突き』ローレンス・ブロック:アイスピックで両目を潰されて殺された女の謎を酔いどれ探偵が追う。わかったようなわからないようなあやふやな理屈。だからこそ人の心は量り知れなくて、ふと覗いた深淵にふらふらと吸い寄せられるようなダークな魅力がある。

2010-04-18 21:42:19
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『殺人ピエロの孤島同窓会』水田美意子:そんなんで!?最悪…けど、リアルにはこんなバカいそう…なんだが、殺すのにもきちんとした理由がいるミステリじゃあこんな動機ふつうは使いようがない。なのに違和感がない。ここまで徹底してくだらなけりゃむしろあっぱれというもの。

2010-04-20 23:57:26
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『生まれながらの犠牲者』ヒラリイ・ウォー:自己本位な人間の本性を暴いていく人間ドラマから生まれた意外な動機は、さすが警察小説の皮を被った隠れ本格シリーズならでは。最後に暴かれた真相はあまりに酷く、悲痛な叫びに打ちのめされる。

2010-04-24 00:05:27
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「凍った太陽」赤川次郎:なにげない一言が…まさかこんなことに。常識をひっくり返す、固い頭じゃ思いつかないアイディア。異形のロジックに出会える異世界への扉が、カリブ海やパラレルワールドの英国まで行かなくても、じつは日常に溢れていると教えてくれます。

2010-04-24 23:50:31
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「凍りついた太陽」赤川次郎:なにげない一言が…まさかこんなことに。常識をひっくり返す、固い頭じゃ思いつかないアイディア。異形のロジックに出会える異世界への扉が、カリブ海やパラレルワールドの英国まで行かなくても、じつは日常に溢れていると教えてくれます。

2010-04-25 00:03:52
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「切り裂き魔」法月綸太郎:あなたがこの犯人と同じ境遇に立たされても、同じことをしないと自信を持って言えますか?無残な犯行に対する「なんてことをするんだ!」という怒りが、いつのまにやら犯人への同情に。反転する構図が美しい、おかしくって笑えるお話。

2010-04-25 22:47:30
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『『アリス・ミラー城』殺人事件』北山猛邦:こんな動機はイヤだ!候補No.1。ミステリ史上まれにみるスケールとグロテスクなヴィジョンの異様な動機。しかしそんな非効率的なやり方してていいの?と思うと、だんだん犯人が残念な子に見えてきてかわいくなって…こないか。

2010-04-26 23:21:49
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『放課後』東野圭吾:仮にこの作品がTVドラマ化されたとしましょう。一家団欒のひととき。娘も一緒に見ています。さぁ、いよいよ気になる動機の解明シーンです。いいですか?原作には忠実にですよ?再現映像も入りますよ?…おとうさん、どんな顔して見てりゃいいのよー!?

2010-04-27 23:14:57
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「黒衣の家」法月綸太郎:ありそうでなかった発想。おなじみの二つのテーマが出会うべくして出会い、極めて現代的に装いを新たにし、新本格派時代の空気まで活写してしまった逸品。推理するほどもつれていく謎が動機ひとつでスパッと断ち切られる快楽はなにものにもかえがたい。

2010-04-30 23:09:58
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『ガーデン』近藤史恵:ミステリという名の箱庭に咲いた悪の華。夜の夢を啜り花ひらいた動機は艶めかしく毒々しく、そして少し哀しい。登場人物が去り閉幕を迎えた庭園はこう囁やく。本当に罪深いのはだあれ?

2010-05-02 00:04:43
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】『天皇賞レース殺人事件』草野唯雄:男が耐えて耐えて耐え抜いて、ついに見出した完璧な犯行計画を突き崩す蟻の一穴。しかし、犯人は大変なものを遺していきました。それは動機に秘められたある秘密。そこでそれを使うかぁ!?ひ、ひどすぎる…容赦ないぜ草野唯雄。

2010-05-04 00:46:44
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】「桔梗の宿」連城三紀彦:アイディアを生かすも殺すも腕次第。ほかのミステリ作家がしない・できないことばかりやってのける連城が、あえておなじみのテーマを扱ったからには当然…。結果、まるでこの動機がこの作家のために用意されていたのではないかとさえ思えてくるのだ。

2010-05-04 22:55:32
ないとー @schizophonic

【この動機がすごい!】番外編「ネプチューン」新井素子:なぜ人は人を愛するのだろう。数々の傑作ミステリを彩った名動機が、SF作家にかかるとこんな驚天動地の結末に。さて、問題です。動機は×××××××××からですが、「何の」動機がすごいんでしょう?

2010-05-06 23:23:59