昨日、水鏡子師匠と話すなか、初心者を見くびったような本の薦め方はイケナイという話になった。師曰く、「SFを知らない人に『夏への扉』を薦めるのは、現代文学を知りたい人に『ライ麦畑でつかまえて』を薦めるようなものだ」(大意)。 (続く
2012-05-06 09:17:05おおすじではまさにそのとおり。さすが師匠。けれど、『夏への扉』と同等に扱うのは、あまりにサリンジャーが可哀想です。そこまで酷くないでしょう。 (続く
2012-05-06 09:17:22師匠が言っているのは、(子どもはともかくとして)『ライ麦』で感激するような人はいつまでたってもピンチョンやマルケスまで到達できない。それと同じように口当たりが良いだけの『夏への扉』に満足する読者は、とうていその先へと進まない。 (続く
2012-05-06 09:17:42逆に、読める人ならば、「『夏への扉』が名作? SFってその程度なのか」と、そうそうに見切ってしまうだろう。初心者はジャンル特有のコードやジャーゴンに慣れていないだけで、リテラシーが劣っているわけじゃない。 (続く
2012-05-06 09:17:59とっても真っ当な話をするかたらわ、一緒に日下三蔵くんがいたおかげで、極端にマニアックな話題でも盛りあがった。水鏡子師匠「『落・奈落』は昔読んだけどけっこう面白かったよ。北欧神話の扱いに感心した」。 (続く
2012-05-06 09:46:47あと三人(師匠、日下くん、ぼく)の一致した意見として、『忍法相伝73』はふつうに良い作品。作者本人が言うような駄作ではないし、世間で伝えられているような怪作という次元ではなく、ほかの風太郎作品とおなじようにじゅうぶん面白い
2012-05-06 09:47:04ちなみに水鏡子師匠は、『忍法相伝73』を新刊で購入しているそうな。「ぼくが風太郎に凝りだして本を集めたころ、ロマンブックス版がまだ手に入った」。
2012-05-06 09:51:54SFセミナーの合宿で、オープニングの前に大広間で、鹿野くんとぼくとで自由意志の話をしているとき、興味を持って近くにきてくださったおふたり。すみません、ぼくが夢中になっていて、みんなで会話するモードにならなくて。歳甲斐もなく、鹿野くんを独占してしまいました。 (続く
2012-05-06 13:44:14自由意志の問題について、ぼくはまったくの我流で浅い考えしかありませんが、もし、どこかで機会があったら声をかけてください。
2012-05-06 13:45:47そうだ。自由意志の話をしているとき、向井くんもその場にいて、認知科学的な観点(?)から有意義なコメントをくれたのでした。たいへん参考になりました。鹿野くんにしろ向井くんにしろ、正統な知識に裏打ちされているひとに話を聞くと、自分のいびつな考えの欠点が見えてきて助かる。
2012-05-06 13:49:16白状すると、ぼくもそうです。小学2年か3年のときジュヴィナイル版を読み、SFってオッモシレーって思った。.@wishgm //じぶんの場合は最初にクラークアシモフハインラインから順に海外SFを読んでいったのもあって、『夏への扉』は記憶とも結びついて思い入れのある作品だけど//
2012-05-06 14:02:18@ShindyMonkey 水鏡子がそんなことを言ったの? 一見まともな意見だが、そこが水鏡子のゴーマンなところだよ。>昨日、水鏡子師匠と話すなか、初心者を見くびったような本の薦め方はイケナイという話になった。
2012-05-06 14:49:09それって「夏への扉」が目の肥えたベテランには読む必要のない初心者向けのつまらない作品だといっているに等しいじゃない。ぼくはSF研で初めて水鏡子に会って「クラークが好きです」といったら、どれだけバカにされたことか。
2012-05-06 14:58:16ええと。正直言うと、ぼくが誘導してそのような発言を引きだしたわけで……。師匠は悪くありません。みんなぼくのせいです。.@makioono //水鏡子がそんなことを言ったの? 一見まともな意見だが、そこが水鏡子のゴーマンなところだよ。//
2012-05-06 15:24:16いやいや、それは違いますよ。『夏への扉』を読むのは、ある程度SFを見る目ができてからで良いのであって (続く .@makioono //それって「夏への扉」が目の肥えたベテランには読む必要のない初心者向けのつまらない作品だといっているに等しいじゃない。//
2012-05-06 15:34:56初心者はもっとガツンと衝撃力のある作品を読んだほうが、SFにドンドンのめりこめる。ぼくはそう思っています。
2012-05-06 15:36:30シルヴァーバーグの悪口は昨日も言ってました。っていうか、師匠とぼくとで言い合ってました。 (続く .@makioono //あとね、ブラッドベリでしょ、シルヴァーバーグでしょ、何しろ水鏡子はその昔「面前罵倒人間」と呼ばれていたんだよ。//
2012-05-06 15:52:11ぼく「シルヴァーバーグってニューになる前のほうがだんぜん面白いですよね」 師匠「そやね」 ぼく「ニューになってからはオッサン臭いですよね」 師匠「うん」
2012-05-06 15:54:21水鏡子師匠の良いところは、論争になっても、揚げ足取りをしたり人格攻撃をしたり政治的なふるまいをしたり党派意識をふりまわしたりしないことだな。なんというかつねに丸腰。
2012-05-06 16:04:22日下三蔵くんがMixiで書いていた面白話。全体公開だし、ぼくもその場に居合わせたので、引用しても大丈夫だろう。一部要約でお送りします。 (続く
2012-05-06 21:12:35〔創元の年刊傑作選のタイトル、去年が「銀河」だったから今年は「未来」はどうかという話になったら水鏡子さんから「阿呆未来」はどうだ、という凄い個人攻撃がw。「それじゃSFバカ本ですよ」と却下されてたが心惹かれるものはあるな。〕
2012-05-06 21:13:22〈SFマガジン〉6月号読了。連載も含め、さながら評論特集のおももち。もっとも興味を引かれたのは忍澤勉「『惑星ソラリス』理解のために[一]――レムの失われた神学」。もう一度『ソラリス』を精読したくなった。
2012-05-07 16:42:09こんげつのSFMで唯一の読みきり小説が、仁木稔「ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち」。現代アメリカが抱える病理を、歴史改編SF+陰謀論ミステリのフォーマットで深くえぐった意欲作……と感心しながら読み進むと、結末でもういちだん現実の底を抜く構図が提示される。 (続く
2012-05-07 16:42:41あ、これ、《HISTORIA》シリーズに組みこまれているの! となれば、既発表の長篇3作も、別な角度――詳しく書くとネタバレになるが、生物としての人類の展開に関わってくる――から照らしなおされるのでは? それとも、ぼくがいままで不注意に読んでいただけかな。
2012-05-07 16:47:09「そんなものは好きに呼べばいいよ」というのが、企画主催側(ぼく)の結論です。参加者の多数決だと、ほぼ半々。.@ymgsm //ところでSFセミナー合宿企画の結論は、結局、ぎんせ?ぎんぜ?)//
2012-05-08 08:59:55