「選択肢」がノベルとノベルゲームに生み出す最も本質的な違い

下倉バイオ/秋月耕太/wrydread/tmhwq/oyomot(敬称略) ノベルゲームの選択肢に関するエントリには以下のようなものがあります(関連度が低いものも含む)。 エロゲの「選択肢」に関する考察 - ストーカーという文字は恋する乙女と読みます http://d.hatena.ne.jp/tempel/20120402/1333299079 あれの補足/責任話 - 恋のSweetクソストーカー全滅大戦 続きを読む
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下倉バイオ @shimokura_vio

「選択肢」がノベルとノベルゲームに生み出す最も本質的な違いが「物語が作者によってあらかじめ創られているか、読者の選択によって創られるか」であるとしたらどうか。

2012-05-07 15:36:43
下倉バイオ @shimokura_vio

小説の悲劇は作者によって創られる。しかし「一択選択肢」の先に悲劇があったとき、物語の責任は読者にも負わされるはずである。

2012-05-07 15:37:15
下倉バイオ @shimokura_vio

選択肢を選ぶのは、つまりシュレディンガーの猫の蓋を開ける行為。

2012-05-07 15:46:23
下倉バイオ @shimokura_vio

「あなたは、蓋を開けないこともできたのに!」

2012-05-07 15:47:55
下倉バイオ @shimokura_vio

なんか初歩的な所をぐるぐるしてるな…

2012-05-07 15:51:54
Pr.wrydread @wrydread

うーん、パッケージングされた物語の中には既に作者の用意した悲劇が篭められているわけで、それが多面的解釈、つまり観測によって発露するわけで。

2012-05-07 15:40:53
Pr.wrydread @wrydread

みんな大好きシュレデンィガーなんだけど、つまるところ、BADENDの用意されているシナリオ構成において、その実は半分が喜劇で半分が悲劇なのではなかろうか。

2012-05-07 15:41:42
Pr.wrydread @wrydread

正四面体の観測的様相。サイコロなら1の反対に6があるわけだが、これを幸福の度合いとして、1も6も見える構成にした場合、それは本当に喜劇/悲劇なのかという問題。

2012-05-07 15:45:22
Pr.wrydread @wrydread

蓋を開けても、光がなければ我々は観測し得ないのです。luxは光を与えてくれる慈悲ですがlumenは光を我々に伝えてしまう残酷さを持っている。

2012-05-07 15:50:33
Pr.wrydread @wrydread

幼いころに見た部屋の隅の暗がり、廊下の果て、そこに無窮の優しさがあったのではないか、そんな気すらするわけです。

2012-05-07 15:53:43
Pr.wrydread @wrydread

つまりは、1,2,3の面を見えない位置に、観測を固定して、接着剤で貼り付けた上に溶接してやるぐらいが本当の喜劇になるのかもしれない。

2012-05-07 15:56:03
Pr.wrydread @wrydread

賽の目の構成を変えたり、見る位置を決めたり、見える面を変えたり、賽を転がしたり、そういうことが出来るわけです。

2012-05-07 15:57:53
Pr.wrydread @wrydread

1周目の主人公は一切の悲劇を観測できない、しかし、周回を重ねると悲劇を観測できる目を、あるいは光が差し込む、とか面白いですね?

2012-05-07 15:59:29
下倉バイオ @shimokura_vio

創られるというよりも、事実として確定されるが正しいか。小説は事実が確定されているメディアであること。

2012-05-07 16:48:43
秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する! @k_akiduki

@shimokura_vio 「読者が犯人」な本格ミステリの一部は小説でありながら文字通り「読者が読むことによって確定する作品」かと思います。特にこのパターンでもっともエレガントな『ウルチモ・トルッコ』はタイトルで「犯人はあなただ」と謳っているだけに、読者の責任は明確です。

2012-05-07 18:45:04
下倉バイオ @shimokura_vio

@k_akiduki なるほど…ミステリはメタや小説自体への仕組みに対しての働きかけが盛んな印象がありますね。しかし通常の小説と違ったレベルでどれほどの関与があるのかは興味のあるところ…

2012-05-07 18:52:59
秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する! @k_akiduki

@shimokura_vio まあ本格ミステリ(特に日本)は「作者対読者」という前提のジャンルが故に、メタやらの方向性で先鋭化しまくってきましたからね。いわゆる「後期クイーン問題」とかはパラノイアレベルだと思います。

2012-05-07 19:01:54
下倉バイオ @shimokura_vio

@k_akiduki なるほどなるほど、「読者への挑戦状」の延長線上にあるわけですか…!

2012-05-07 19:04:21
秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する! @k_akiduki

@shimokura_vio はい、そのとおりです。いうなれば、本格ミステリは誕生した瞬間から否応なしに作者と読者(及び物語)の関係を意識しなければならないジャンルだった、と。

2012-05-07 19:10:23
下倉バイオ @shimokura_vio

@k_akiduki なるほどなるほど。他の小説からは一歩踏み込まざるを得ない関係性だったわけですね。ノベルゲームも同じように、というか恐らくより強烈に、そこら辺を意識する必要がある気がするのですが…なかなか…

2012-05-07 19:13:56
秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する! @k_akiduki

そういや『アラビアの夜の種族』で作中に白いページがあって「ここに読者が昨夜見た夢を書くべし(それによって世界に一冊の本となる)」という趣向があったけど、『オランダ靴の謎』における推理メモ用の空白には図らずも同じ効果があることに気づいた。

2012-05-07 19:14:44
秋月耕太✨オタクに優しいギャルは存在する! @k_akiduki

@shimokura_vio まあ意識し出すと大変ですもんねえ。そして大変なわりにユーザーの理解は少ないでしょうし。茨の道をあえて進もうとする下倉先生は偉いと思います、いやほんとに。

2012-05-07 19:20:20