CRPGのゲーム性と物語性の共犯関係について

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現場猫教授 @Dr_crowfake

CRPGの特徴は、トークンを管理しリソースを増大させることが直接ゲームの勝利条件となる一般的なテーブルゲームと異なり、そのリソースを暫時物語推進のために投入して物語を最後まで進めることにこそ目的があるってことだよね、というのはすでに常識と思いますが、そ

2012-05-08 14:01:48
現場猫教授 @Dr_crowfake

ゲームエンジンが物語を読み解くためのエンジンと半ば結合してしまっているが、この「半ば」というのが曲者で、ゲームエンジンが指し示す快楽がゲーミングそのものと物語を進めるということに引き裂かれている。もちろん目的は物語の側にあるが、その目的外にも別の目的を設定できてしまうぶれがある。

2012-05-08 14:06:16
@endlessfamine

@ninomae_fumi ゲーミングと物語を進めることが高度に一致しているのが優れたCRPGの要件です。例:ロマサガ2、サガフロ2、聖剣伝説LoM

2012-05-08 14:36:20
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine 基本的にそのようにいうことは簡単ですが、多くのゲームが物語を進めることに重きを置きながらやり込みプレイヤーのためのエクストラボスなどを配置しており、もはやその建前はスローガン以上のものではないような気もしますね。

2012-05-08 14:38:26
@endlessfamine

@ninomae_fumi エクストラボスが世界観上重要な位置に存在することは往々にしてあります(例:タクティクスオウガのニバス)。そもそも、ロマサガ2や聖剣LoMのような理想的な成功例があるのに「スローガン以上のものではない」と言ってしまうのは怠惰としか言いようがないですね。

2012-05-08 14:41:52
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine 怠惰より無知のせいにして頂けるとコチラは助かりますが、それはエクストラボスが物語構造の更に深部に直結しているゆえにそれを倒すことで「真・エンド」が見れるとかそういう形のものと理解していいのでしょうか。というか、よろしければ詳細解説希望します。

2012-05-08 14:44:20
@endlessfamine

@ninomae_fumi 例えば、タクティクスオウガ以降の松野泰己は一貫して「死者の扱い」を裏テーマとして抱えています。レオナールという踏み台の上にしかデニムのサクセスストーリーは成立しないし、聖天使アルテマは獅子戦争の死者の魂を生贄に復活するし、レアモンデの力は死者の力です。

2012-05-08 14:49:00
@endlessfamine

@ninomae_fumi このことを鑑みれば、タクティクスオウガにおいて「死者」そのものを扱うネクロマンサーであるニバスが死者の宮殿の最下層に配置されるのは極めて整合的です。あとは他の例だと、『世界樹の迷宮』のクリア後ダンジョンがあの作品世界の正体を明かしていたりしますね。

2012-05-08 14:51:41
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine なるほど。ゲーム的整合性と物語的整合性が比例する作りは普通に可能であるということですね。

2012-05-08 14:55:41
@endlessfamine

@ninomae_fumi サガフロンティア2や聖剣伝説レジェンドオブマナのシナリオ選択システムですね。

2012-05-08 15:03:54
現場猫教授 @Dr_crowfake

ゲーム的整合性と物語的整合性が比例・相関することはたしかに可能なんだけど、完全に連関しているシステム――物語を進めないことにはゲームも全く進まないというたぐいのゲームはあったのでしょうか、という疑問が。いやそれこそエロゲであるという回答がないではないんですが。

2012-05-08 15:01:41
現場猫教授 @Dr_crowfake

そして押井守という人はゲームと物語の間隙においてゲームの過程自体に己の実存を投企したため、ゲームシステムと相関する物語の枠を外れて「詰む」という愚かしい行為を延々繰り返してきた困ったちゃんであり、そしてその困り方にCRPGの可能性を探るという話にも至るのですが、それはまた別の話。

2012-05-08 15:04:51
@endlessfamine

押井はたんにroguelikeに出会えなかったのが不幸だった、ってだけな気がします。

2012-05-08 15:05:46
現場猫教授 @Dr_crowfake

こと押井の絶望は確かにroguelikeで解決されるのでこの言はまずもって正しいと思ったり。

2012-05-08 15:13:56
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine なるほど。CRPGでも物語とゲームの完全なリンクは成立しているわけですね。ここで自分が思い出すのはエースコンバットシリーズで、面クリしないと話もゲームも先に進まないわけですが、ひたすらその面を繰り返すという選択肢は残っているので、悩ましいところです。

2012-05-08 15:07:45
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine 例えばシナリオを分節化する各面そのものをひとつのゲームと捉えて延々それを繰り返すというような運動が成立してしまえるゲームの場合、それは物語とゲームがシンクロしているのか、そこに間隙があるからそのような行動が成り立つのではないかという屁理屈ですが。

2012-05-08 15:09:28
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine ただこれはゲームも物語も終局を目指す運動であるという一般則から逸脱しているので、所詮屁理屈です。ただ、ゲームにおいてはその絶望的反復運動が物語と異なりひとつの閉じた系として完結してしまえるのではないかという恐れを抱いているのです。

2012-05-08 15:10:50
@endlessfamine

@ninomae_fumi 本気でリンクさせたいなら再プレイ不可能にすればいいわけですし、一つの面を一度クリアしても再プレイ可能であるという設計はゲーミングに対する物語側の譲歩なのではないでしょうか。そのような設計をした製作者側の意図はわかりませんが。

2012-05-08 15:13:49
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine 意図は確かに分かりかねるんですが、現象として再プレイ可能という仕様が実装されている以上、ひとつのステージを延々やり続けるスタイルはあらかじめ容認されていると思えますね。大体において本意ではなさそうですが、その容認はに何かの意味があるのかもしれません。

2012-05-08 15:18:47
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine そうですね。共犯関係にあるし、プレイヤーも概ねそれを望む。そゆ運動律のなかでゲームは語られるべきであるというのは賛成です。

2012-05-08 15:20:24
@endlessfamine

@ninomae_fumi ゲームシステムと物語との共犯関係において、物語とは終わりのないゲーミングにプレイヤーを導くための橋渡しとして機能している。ビデオゲームにおける物語の役割とは「物語それ自体の意味」ではなく、ゲーミングを促すための触媒であるとすれば、ACの例も矛盾がない。

2012-05-08 15:21:25
@endlessfamine

「向こう側」に没入するためのゲーミングそのものを自己言及してシナリオにしてしまったのが聖剣伝説Legend of Manaという異形の傑作です。「キミのイメージが力になる。キミの言葉が世界になる。信じるだけでいい」。

2012-05-08 15:23:50
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine そこで面白かったのがAC3ですね。あれは全てのルートの全てのEDを見ると「超越者」が出てきて、これまでの物語はすべて超越者のシミュレーションに過ぎなかった、だからそれをコンプした「あなた」はどの面をどのように遊んでもいいというモードが解放されます。

2012-05-08 15:24:08
@endlessfamine

@ninomae_fumi それは興味深いですね。GBAの『鉄腕アトム アトムハートの秘密』も近い試みをやっているのでお勧めです。

2012-05-08 15:25:42
現場猫教授 @Dr_crowfake

@endlessfamine 多分ゲーミングと物語の幸福な結婚という意味では聖剣伝説LoMのような形が好ましいのでしょうが、ゲーミングと物語の中に潜む亀裂をえげつない形でえぐりだしたAC3は、結構自分の好みです。

2012-05-08 15:25:59