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ドゥームズデイ・ディヴァイス #8

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
文学 書籍 ニンジャスレイヤー
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第二部「キョート殺伐都市」より:「ドゥームズデイ・ディヴァイス」 #8
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「スゥーッ……」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え直す。ナラクの気配は遠ざかり、ヌンチャクは再び硬く封印された。「ハァーッ……」頼るものは再び己のカラテのみ。ニンジャスレイヤーは無傷では無い。だが以前の対峙……シャドー・コンの直後よりは遥かにいい。 1
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ダークニンジャの様子を伺う。素手のカラテ。いかなる事情か、得物のニンジャソードは無しだ。それにより、戦力は削がれているか?否……経験が否と告げる。そして恐らくは無傷。周囲のアラクサマ市街。ランペイジのこれまでの破壊行為によってところどころの建物が潰れ、歯抜けめいた惨状だ。 2
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ヌンチャクの解放はナラクにとっても負担が大きく、使用直後しばらくは休眠に入る。今回の主目的……虐殺者の片割れは仕留めた。だがもう一方を追跡し殺す事をこうしてダークニンジャに阻まれた格好だ。ナラクの意識があれば、何らかの叱責がニューロンに流れた事だろう。 3
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「なぜ逃がした」ニンジャスレイヤーは言った。ダークニンジャは返す「貴様にはおよそ理解できぬ次元の話だ」彼は横へと足運びを始める。ニンジャスレイヤーも同様だ。二者は円を描くように動きながら、攻撃の糸口を探る。「カンジの呪いを受けたあの男は、運命を乱す。それが俺の利益になる」 4
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「この有様はオヌシのその呪いとやらの帰結か」ニンジャスレイヤーは死と破壊に沈黙するアラクサマを示す。ダークニンジャは無感情に答える「誰が知ろう?どうでもよい話だ。一つ一つのインガを吟味する意味など無い。……次はこちらが問う番だ」ダークニンジャは言った。問答の物々交換だ。 5
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「貴様が宿すナラク・ニンジャについて答えよ」ダークニンジャはニンジャスレイヤーを見る。彼は微かに目を見開く。ナラクの名を知るのか?……だが、問いを無視して攻撃を仕掛ける事はできぬ。ダークニンジャの「問い返し」は古の神聖なニンジャ作法であり、本能がその作法に従わせるのだ。 6
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問い返しの作法はアイサツ同様、古来から伝わる礼儀であるが、失われて久しい。しかし、正しき手順を踏み、それなりの重みがある秘密を明かせば、相手がこのやり取りを拒絶することは極めて難しくなる。ダークニンジャが明かした秘密は彼の問いに釣り合うものであった。 7
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「ナラク・ニンジャは太古の力だ。私も正体を知らぬ。だが、私の力となる。オヌシを……ニンジャを殺す力となる」「やはり知らぬか」ダークニンジャはやや失望したように言った。より詳しく踏み込むには、さらに重大な己の秘密を明かす必要がある。それは本意ではない。「もう一つ。個人的な問いだ」8
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「……」「復讐の為に俺を殺し。他のニンジャを殺し。ザイバツを滅ぼし。そしてそれから。貴様はどうする」 冷たい瞳がニンジャスレイヤーを見据えた。妻子を奪った当の本人が、淡々と、そう問うたのだ。その声に挑発の響きは無い。フジキドは……己自身も訝しんだが……平静に、問いを聞いた。 9
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「わからぬ」ニンジャスレイヤーはやがて言った。「だが、いずれ答えを出す……オヌシらを滅ぼしたのちに」「答えを?」ダークニンジャは鼻を鳴らす。「我ながらくだらん問いだったな」「オヌシの企みは何だ」ダークニンジャは何かを答えようとした。だがその時、彼の目の前の空間が捻じれたのだ。10
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「0100101011」ノイズが巨躯を形作り、両者にとって初めてでは無い存在の姿を取る。シシマイめいた巨大な仮面と、全体に「ツル」とテキスタイルされたニンジャ装束……二者の間に出現したそれが、問答をシャットダウンした。「ドーモ。マスタークレインです」 11
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「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは後方へ回転ジャンプし、身構える。マスタークレイン!ダークニンジャに付き従う超自然の従者。武器は指先から撃ち出すスリケンバルカン……ニンジャスレイヤーは攻撃に備える。異形存在はダークニンジャを振り返った。「なりませぬ」12
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「下がれ!」ダークニンジャは命じた。「貴様が出る幕ではない」「よからぬ力が働きます」マスタークレインが指先をニンジャスレイヤーへ向けた。「下郎にお構いなされますな」だが……今度は上空だ!爆音が接近し、三機のVTOLが曇天を横切る!それぞれの機体から何かが落ちてくる! 13
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ダークニンジャとニンジャスレイヤーは、瞬時にそれが新手のニンジャである事を見極めた。真っ直ぐに飛び去ってゆく機影の腹には「罪罰」のエンブレムが描かれている!「イーアアアアー」マスタークレインは頭部を回転させ、新手のニンジャの落下を待たず、0と1のノイズの中に再び消える! 14
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落下してきた三人はやはり、全てニンジャ!頭目とおぼしき暗銀のニンジャは、ダークニンジャ・ニンジャスレイヤーそれぞれから等距離の位置に音もなく着地、厳かにアイサツした!「ドーモ。ダークニンジャ=サン。そしてニンジャスレイヤー=サン。スローハンドです」 15
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暗銀装束のニンジャ、スローハンド……ザイバツ・シャドーギルドのグランドマスターだ!さらにその後方に、後続の二人が着地!竜めいた角をあしらったフルメンポを身につけたニンジャがオジギする!「ドーモ、ジャバウォックです」16
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もう一人は不気味なマントと一体化した水色の装束を着た大柄なニンジャ!「ドーモ、ブルーオーブです」……ナムサン……彼ら二人はスローハンド直属のマスターニンジャだ!「大義であった。ダークニンジャ=サン」スローハンドが進み出る。「これ以上の被害拡大を看過するわけにはゆかぬ故」17
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「ドーモ、スローハンド=サン」ダークニンジャはアイサツを返し、このグランドマスターの真意を探ろうとする。だが一瞬後、スローハンドは既に彼のワン・インチ距離に立っていた。ダークニンジャの肩に手を置いた。「貴公は十分に戦った。もはやこの場は私に任せ、帰還して報告を」18
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「イヤーッ!」同時にジャバウォックがニンジャスレイヤーを飛び蹴りで攻撃!ニンジャスレイヤーはバック転を繰り出し、これを回避!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーがスリケンを投げ返す!「イヤーッ!」ジャバウォックが両手を広げると、鉄針が指の股から飛び出し、スリケンを撃ち落とす! 19
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さらにブルーオーブが側面から回り込む。マントがはためき、奇怪な巨大シャボン玉を作り出す!「ニンジャスレイヤーとは、実際いかほどよーッ!」「成る程」ダークニンジャは否応なく応戦するニンジャスレイヤーを一瞥した後、スローハンドへ奥ゆかしく再度のオジギを行う。「お言葉に甘えます」20
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「うむ。よしなにな」スローハンドは頷いた。見上げるとVTOLが一機、垂直降下してくる。「使いなさい」さらに道路の向こうから続々と走ってくる車列……ケビーシ・ビークルだ!「御用!御用!」なんたることか……彼ら治安機構を、スローハンドは思うがままに動かすことができるのだ! 21
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「イヤーッ!」ブルーオーブが人一人ほどもある巨大なシャボン玉を放つ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投擲!しかし、シャボン玉はスリケンを粘着質の壁めいて受け止めてしまった。しかも割れないのだ。面妖!「イヤーッ!」シャボン玉が次々に放たれる! 22
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「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは側転を連続で繰り出し、対応!だがジャバウォックもまた側転を繰り返し、ニンジャスレイヤーをピッタリと追う!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」23
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二者は互いに睨み合いながらヘル車輪めいて側転併走!しかも側転しながら互いにスリケンと鉄針を投げつけあう!もしもこの応酬の間にバイオスズメが飛び込めば、全身にスリケンと鉄針を受けたカドー・オブジェと化すだろう!「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」24
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2012年5月11日
「ドゥームズデイ・ディヴァイス」エピローグを追記しました。
オスツ🍣 @alohakun 2012年5月11日
ドゥームズデイ・ディヴァイス #1 http://togetter.com/li/287333
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