シンポジウム「『患者中心の医療』か 『協働の医療』か? ―患者図書室等の具体的とりくみと、その展開をめぐって―」

5月12日 (土)14:10-17:00 聖路加看護大学 301号室  ① 郡司篤晃(質研理事長、聖学院大学大学院 教授)   「発題: 質研の患者図書室プロジェク トで何をしたいのか?」  ② 山崎喜比古(同前) 続きを読む
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中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

シンポジウムスタート。最初は質研の郡司理事長。今後の方向性としてネットの活用、IT患者図書室の建設へ。患者図書室は医療と患者をつなぐ橋をつくる運動。みなさんで一緒に。

2012-05-12 14:35:26
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研究会】http://t.co/sLcPjizt シンポに参加中。最初は理事長郡司篤晃先生のプレゼン、質研が目指すもの。日本にしかない概念である「医療に対する納得」を測定できる尺度の開発。良質なサイトを集めた「ネット図書館」の構想など。

2012-05-12 14:41:18
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研究会シンポ】フロアから。「郡司先生のお話の中にEBMでは個別性が失われてるとあったが、エビデンスに基づくガイドラインなどは絶対的でなく患者が治療を選ぶための資料の一つという位置づけ(Mindsの方)」「尺度で集団の納得度を測るのと個別性を大事にする医療の両立は?」

2012-05-12 14:47:13
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研究会シンポ】山崎喜比古先生のお話。「医療の質」評価の2大側面。1.治療が技術的に高いかという視点、2.患者の気持ちや経験の質、医療者との関係への視点。患者中心医療は後者を重視してきたが、そこでは患者がヘルスケアの受け手にとどめられるなどの課題があった。

2012-05-12 14:56:47
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

次は山崎喜比古先生。「患者中心の医療」と「協働の医療」の関係性。相補的で両方追求すべき。これまで、治療法をめぐる意思決定過程における参加・関与、両者の具体化・深化が弱かった。それが「納得医療」として始まったとみる。

2012-05-12 14:59:13
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研究会シンポ】山崎先生のお話(続)。「協働の医療」は患者中心医療の課題を補うような位置づけ。目指すものはshared decision makingやmutual participation. 患者の力であるヘルスリテラシーや、エキスパートペイシェントの役割に注目。

2012-05-12 15:02:28
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】松繁卓哉先生。患者の感じ方に焦点を当てたSociology of Lay Health Belief. 医学的正しさでなく、病む当事者固有の価値やロジックを重視。患者と医療者各人が持つ異なる「専門性」を共有するという考えもあるが、患者の専門性の言語化は困難。

2012-05-12 15:21:08
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

つぎは、松繁卓弥:「患者中心の医療」という言説を越えて。「でんぐり返しプロジェクト」デンマーク生まれ、病いを経験した人を教師に、医療・福祉の専門家が学ぶ。自分の患者体験を話すのではなく、知識と表現力に磨きをかけることを求められる。

2012-05-12 15:22:23
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】松繁先生(続)。患者が医療について知識を身につけ、医療者も患者から学ぶ「両輪」が重要。デンマークで生まれた「でんぐり返しプロジェクト」は、病を体験した人を教師に医療福祉の専門家が学ぶもので、この両輪のための実践活動のひとつと思われる。

2012-05-12 15:27:00
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

つぎは、石川ひろの:医療コミュニケーション研究における「患者中心の医療」の概念。4つの視点、消費者主義、葛藤理論、意思決定理論、社会構築主義から。

2012-05-12 15:31:20
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】石川ひろの先生。「患者中心の医療」という概念の整理。患者を医療の消費者と捉えた時の消費者主義においては、患者中心医療に対する批判も。医師と患者を対立する存在として捉える葛藤理論では、医療者中心に対する考えとして患者中心がある。

2012-05-12 15:37:06
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】石川ひろの先生(続)。人は「期待される効用が最も高い行動を選択する」という期待価値理論に基づく意思決定理論では、意思決定は医師と患者の分業と捉えられる。医学的根拠と患者の価値観(加えて資源の利用可能性)を考慮し、双方で意思決定を行う。

2012-05-12 15:43:22
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

患者の権利からパートナーシップへ。ジョイントコミッション病院認定基準では患者の権利と組織の倫理から患者の権利と責任へ、COML「賢い患者になりましょう」、患者・市民のヘルスリテラシーの向上、医療コミュニケーションの相互性。

2012-05-12 15:50:49
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】石川先生(続)。患者中心医療は定義や評価が曖昧という問題がある。患者がどうすべきかという議論もこれから。他方で、患者中心というより患者と医療者のパートナーシップを目指した取り組みがおこなわれている。「賢い患者」「ヘルスリテラシーへの着眼」など患者の力に着目。

2012-05-12 15:53:16
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

次は私。患者中心の意思決定支援。

2012-05-12 16:05:21
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】次は我らが中山和弘 @nakayamakazhiro 先生。「良い決め方」をするにはリスクとベネフィットを判断する「情報」が重要。リスクとは問題の大きさ×それが発生する確率。だがリスク認知は人によって異なるし、生存率か死亡率かなど得た情報のフレーミング効果も。

2012-05-12 16:14:07
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】中山先生(続)。より良い意思決定とは、問題が明確にする、取りうる全ての選択肢とそれぞれのリスクとベネフィットがわかる、結果を想像する、リスク認知など意思決定における心理的な影響に注意して選ぶ、支援を得る、葛藤やジレンマを解決する。

2012-05-12 16:19:43
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】中山先生(続)。意思決定を支援するものとしては、意思決定ガイド(日本でも出生前検査や胃ろうなどで開発)やiPadを使った意思決定支援システム(作業療法における目標設定で実用化されているADOC)などが開発されている。

2012-05-12 16:28:15
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】中山先生(続)。意思決定における葛藤には、知識や情報不足、選択肢への過大過小な期待、価値観が不明確、周囲のプレッシャーなどがある。患者自身が情報を活用し支援を得られるようにヘルスリテラシーを身につけることが重要。

2012-05-12 16:31:53
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】田渕典子先生。愛媛大学医学部附属病院のInformed Consent(IC)ナースと患者図書室の取り組み。ICナースは平成21年に2名で開始。検査や処置、告知など、診察後などに患者の理解度や納得度を看護師と患者で確認。23年にはICナースは10名に!

2012-05-12 16:39:18
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】田渕先生。(続)。IC看護師の業務は患者図書館の本の検索や紹介、病気などの補足説明、DVD紹介、ネット検索支援、相談対応。平日10-12時は常駐、12-16時はオンコール。診察場面で医師には「わかりました」と言ったが実はよく分からなかったことを再度学ぶ場に♪

2012-05-12 16:43:40
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

最後は、田渕典子:IC(インフォームドコンセント)ナースの活動と患者図書室。相談内容は、病気についてが7割、薬や食事などは数%。患者は医師の疾患の説明を理解していない。行う対応は、本の紹介と相談のみがそれぞれ4割、インターネット1割で、補足説明で理解を促している。

2012-05-12 16:49:09
瀬戸山陽子, Yoko_SETOYAMA @yoko_SETOYAMA

【医療の質研シンポ】田渕先生。(続)。平成23年度のIC支援看護師依頼人数は延べ473人。外来患者が約半分だが入院患者や家族も利用している。IC支援看護師はコンシェルジュの教育を受けた人たち。専門領域ごとの教育も、今後の課題…と。素晴らしい取り組み!

2012-05-12 16:52:58
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

山崎先生によれば、拙編著『患者中心の意思決定支援』はかなり衝撃的であったと。郡司先生も相当ガツンときたみたいなことをおっしゃっていたとかいないとかで、いずれにしても同じことを考えている人がいたということでよかったということだったようで。まあ、よかった。

2012-05-12 18:21:31
中山和弘 @NAKAYAMAKazhiro

また、山崎先生とは、患者中心はやはり動かし難く、強固だということ、協働の医療はその実現のための手段だという話をした。

2012-05-12 18:40:40