狂人演説(2012/05/16):世にある悪趣味ジョークは法で規制できるか?
- nokkaranoumu
- 1764
- 0
- 0
- 0
「他人を馬鹿にする笑い」をしたことがない人だけが、「他人を馬鹿にする笑い」に石を投げてよい(聖書メソッド)。じゃああの人はダメだな。俺もダメだ。
2012-05-16 16:39:11長期的・間接的に見て自由意思に悪影響を与えるかも知れないものってあって、限られた情報や選択肢しか与えられないと自由意思ってダメになるんですよ。洗脳やマインドコントロールやメディアによる悪影響もあるだろうし、銃を撃つための訓練用のゲームは「効いて」なきゃおかしい。
2012-05-16 16:58:04でも、それらを、短期的・直接的に見て自由意思に悪影響を与える脅迫・強要・薬物等と同等に規制するのはおのずから話が違って、だから今も政府は宗教やメディアやゲームをうかつに規制できないんです。
2012-05-16 17:00:45「これらは直接的に自由意思に悪影響を与えている訳ではないんだもの。」その上で法的に規制できる根拠って何か、と当然問われる。宗教やメディアやゲームはキモいから、ではダメよ。
2012-05-16 17:04:07なお、学説上の嘘は議論で真実によって駆逐されるべきだし、訴訟上も部分社会論つって「学説上の議論は議論でやれ、裁判所はこれにかかわらない」という態度です。それでも法的に規制する根拠って何か? 議論を仕事とする学者が、議論を信用していないから、法に頼ろうとしているようにとても見える。
2012-05-16 17:05:50「デマめいた冗談」が法的に規制できるというのは、「デマめいた冗談が脅迫や強要や薬物と同等に自由意志に悪影響を与えている」ということが立証できなきゃダメですよ。道義的に悪いというのはまだ通るけど、法的にダメと言い張るためには、それはモンティパイソンの殺人ジョークでなきゃならんもの。
2012-05-16 17:34:03モンティパイソンの殺人ジョークというのは、文字通り「視聴したら人が死ぬ効果のあるジョーク」を題材としたコントです。これをイギリス軍が対ドイツ用に運用しようとして翻訳とかしてドワオ、というのが面白いところ。伊藤計劃「虐殺器官」も、視聴すると虐殺したくなる虐殺文法がテーマでした。
2012-05-16 17:37:46当然、殺人ジョークも虐殺文法も地上には存在しません。強いて言えば似たような効果をもたらすのが薬物であり、脅迫や強要であり、です。逆に、そうでなければ法的に規制できないのです。表現が社会を壊す度合よりも、規制することにより表現のバラエティが閉じて社会が壊れる度合の方が大きいからね。
2012-05-16 17:40:05いつも思うけど、「すみずみまでいきわたったニーズと表現or商品」は人類の夢ですよ。それを何でなくす。なくなったらそれはまた一から作り直しで、すげえ手間かかるし、迷惑もかかる。
2012-05-16 17:44:01荒山徹のジョークは「キツイ」けど、歴史・民族・宗教が分かる人たちにとっては超絶面白いもの。これが不愉快なら、歴史・民族・宗教の感受性を持つ人をなくすか、荒山徹を発禁にするしかない。でも、それは「荒山徹は自由意思に直接的に悪影響を与える」という意味だ。これ自由意思への侮辱ですぜ。
2012-05-16 17:47:44自由意思にジョークが与える悪影響って、脅迫・強要・薬物ほど強いんですか。刑法で対処できるレベル? その説は面白い。学界で発表してごらん。センセーションを巻き起こすぞ。(榎本俊二「ムーたち」のパパ風に)そうではないので、刑法系では対処できないんじゃないのか?
2012-05-16 17:52:08だから、「悪趣味だから見たくない」というのと、「自由意思に直接的に悪影響を与えるから(具体的には行動できなくなったり、意に反する行動をせざるをえなくなったりして)法で規制されるべき」にはものすごい懸隔があるので、同一視しちゃダメダメよ。ということを言いたかったのだと思う。
2012-05-16 17:54:30まあ、悪趣味であること自体は悪徳たりうるので、そこは悪い。とだけ先に謝ってはおきます。でも、これを法で規制する筋は立たないと思うぜ! てんで本日の狂人演説終了。
2012-05-16 17:56:06