I131の被曝と、甲状腺ガン発生の関係。ロシアのVV Shakhtarin、他が執筆した論文から想定すると・・・。

日本人は海藻などのヨウ素が多い食事をしている。 チェルノブイリのホットスポットだったロシア・ブリヤンスクはヨウ素を含む食事が少ない。ヨウ素摂取量と甲状腺ガンのなり易さを検討した資料なないだろうか? と、言うことで下記の論文を少し読んでみました。 http://ije.oxfordjournals.org/content/32/4/584.full.pdf
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かの悪名高い山下俊一氏がチェルノブイリでの甲状腺ガン多発を警告した2006年の資料。

1990年から2005年までにチェルノブイリ事故により、約5000人の子供・青年に
甲状腺ガンが発生した。
図は、事故後に生まれた子供が増加したことから、子供の甲状腺ガンは1995年がピーク
で減少傾向だが、思春期の子供は2001年にピーク、青年は現在増加の傾向があることを
示している。

junji asakura @junjiasakura

山下俊一氏・2006年のチェルノブイリでの甲状腺ガンが多発しているとの 発表資料。 http://t.co/NMx5G0kr とその中の図 http://t.co/iKHi3lJA

2012-05-18 14:04:25

olievenewsのブログ資料。この資料では2006年の山下俊一氏の資料と同様にチェルノブイリ事故により子供の甲状腺ガンが多発。

子供の甲状腺ガンは1995年をピークに減少。思春期の子供は2000年時点で甲状腺ガンが増加中であるとしていいる。
基本的には、山下俊一氏の甲状腺ガンの発生状況を示す資料と同じだが、山下俊一氏の資料の方が新しい。

図2はチェルノブイリ周辺地域の、事故直後の地表放射線量を示すグラフ。原発近郊のブラーギン市で480μSv/h、チェチェルスク市で100μSv/h、ゴメリ市で20μSv/h。

junji asakura @junjiasakura

(1)olivenews記事 【ベラルーシのI131汚染地図】http://t.co/PXdwdD5L ゴメリの最汚染された所で1110万~1850万Bq/m2。」←この記事、日本でのチェルノ並みの甲状腺ガン発症を警告している。

2012-05-17 21:31:15
junji asakura @junjiasakura

(2)olivenews:図1は、かの「山下俊一」氏論文にも出てくるグラフ。記事中のブラーギン市480μSv/h、チェチェルスク市100μSv/hは、福島原発敷地内並みの値。福島市の100倍近い。

2012-05-17 21:32:07
junji asakura @junjiasakura

(3)olivenews:初期のI131、Csの線量はほぼ同じだろうから、甲状腺へのI131被曝は非常に多く、図1の結果もうなずける。福島で図1のようになると言うのは理解出来ない。

2012-05-17 21:32:50

ロシア・ブリヤンスクでの放射線被曝量とヨウ素欠乏との関係から、甲状腺ガンの発生のし易さを検討した論文

ヨウ素が欠乏すると甲状腺ガンになり易いことを立証した資料だが、資料の最後にも書いてあるように対象となる患者数が少ない、事故時の放射線被曝量は現時点では不明であり、尿中の放射線排出量から想定しているという課題がある。

junji asakura @junjiasakura

①ヨウ素欠乏の関係: VV Shakhtarin、他によるロシア・ブリヤンスク地区での子供・青年の被曝量とヨウ素欠乏、と甲状腺ガン・リスク http://t.co/97yEcn5x

2012-05-18 12:24:41
junji asakura @junjiasakura

②ヨウ素欠乏の関係: 585ページ左欄:ベラルーシ、ウクライナで甲状腺ガンが増加した。同地域はヨウ素も欠乏している。 しかし、甲状腺ガン増加とヨウ素欠乏の関係に関しての研究はあまりされていない。 放射線被曝した子供、青年と甲状腺ガンの関係を調べる。

2012-05-18 12:24:56
junji asakura @junjiasakura

③ヨウ素欠乏の関係: 585ページ左から右欄:ロシア・ブリヤンスク西南の10行政区域(raion)の、 75居住区の6-9, 10-14, 15-17の3つの年齢グループで、 6-18歳で2590人と480人の成人を抽出。10行政地域の子供の3.2%に相当。

2012-05-18 12:25:07
junji asakura @junjiasakura

④ヨウ素欠乏の関係: 585ページ右欄下から586ページ:Cs137とI131の線量比から、甲状腺へのI131の被曝量を推定。 1968~1986年生まれで、原発事故時にブリヤンスク居住者の甲状腺ガン患者は34人いた。

2012-05-18 12:25:21
junji asakura @junjiasakura

⑤ヨウ素欠乏の関係: 587ページ:1991~1993年に0-29 歳を対象に被曝量と甲状腺ガンが尿への排出放射線量と線形、さらにERRと線形であるとして、ヨウ素欠乏の影響を調べる。

2012-05-18 12:25:36
junji asakura @junjiasakura

⑤ヨウ素欠乏の関係: Resultの欄:表1は尿への排出放射線量毎の居住区数(合計75居住区)と人口と、調査対象者数 を示す。事故時に調査対象群の65%は中程度のヨウ素欠乏(5.0–9.99μg/dl、75中の49居住区)。

2012-05-18 12:26:41
junji asakura @junjiasakura

⑥ヨウ素欠乏の関係: 7%は重度のヨウ素欠乏(5.0μg/dl以下、8居住区)。27%はヨウ素が十分((10μg/dl以上、18居住区)

2012-05-18 12:26:54
junji asakura @junjiasakura

⑦ヨウ素欠乏の関係: 甲状腺ガン34人中、女性20人、男性14人、乳頭がんは男性12/14、女性19/20で発生。 診断時年齢の中央値は16歳(5-25歳)。 図3で、成人の平均的な甲状腺被曝量に重ねて、尿の放射線排出値をブリヤンスクの地図で示す。

2012-05-18 12:27:15
junji asakura @junjiasakura

⑧ヨウ素欠乏の関係: 図3で被曝量は数cGyから240cGy、平均75cGy(数10mSvから2400mSv、平均750mSv)。

2012-05-18 12:27:33
junji asakura @junjiasakura

⑨ヨウ素欠乏の関係: 表2はI131の尿の放射線排出値毎に、集団被曝線量と平均被曝量、甲状腺ガンの関係を示す。 期待値、ERR、95%信頼度区間、ERRを地域の平均甲状腺発生率で割ったリスクERR値を示す。

2012-05-18 12:27:57
junji asakura @junjiasakura

⑩ヨウ素欠乏の関係: 表2から、「甲状腺ガン発生数/期待値」は平均で5倍。ヨウ素量の増加と共に甲状腺ガンの 過剰値が減少する傾向が明確。 重度のヨウ素欠乏地域のリスクERR値は24.1/Gy。ヨウ素十分地域10μg/dl以上)の2倍以上。

2012-05-18 12:28:20
junji asakura @junjiasakura

⑪ヨウ素欠乏の関係: Discussion:ヨウ素欠乏とリスクERRの強い相関を示したが、課題も多い。 課題(調査対象数が少ない。甲状腺への被曝量もヨウ素欠乏量も推定に過ぎない。 尿の放射線排出値で評価した)など。 なお、事故後、十分にヨウ素剤を飲んだ人は調査対象外とした。

2012-05-18 12:28:41

311原発事故でのI131被曝量は正確な数値は不明だが、南相馬市、他の調査結果から87mSvの等価線量が最大だと言われている。

ロシアとか、チェルノブイリ周辺地域での被曝量と比較すれば十分小さいと思われる。また、日本人は海藻等のヨウ素含有量が多い食事をしている。従って、I131の影響を受けにくいと考えられる。

ところで、ロシアの論文と同じ単位で、日本人の甲状腺の中のヨウ素量を表すと幾つの数値になるのだろうか?

junji asakura @junjiasakura

VV Shakhtarin論文の感想:事故後の日本甲状腺等価線量の最大値は87mSv だったが、ロシア・ブリヤンスクで平均750mSvは多い。 日本人に1日当たり安定ヨウ素の摂取量は1~2mgらしいが、μg/dlで表示すると 幾つだろう?

2012-05-18 12:28:51