【五芸祭2012】菅野よう子さんの講演内容について
- kannofreak
- 6336
- 1
- 2
- 5
菅野よう子さん講演会について。 今回、人生初の講演会ということで、菅野さん自身何を話せばいいのか 迷った。その上で、「どんな事を聞きたいのか」リサーチしたところ、 「菅野よう子さんみたいな作曲家、アーティストになるには?」ということが多かった様です。そして、これが題目となります。
2012-05-20 22:29:341、菅野よう子になるには。 まず、「お金持ちになりたい。お金持ちになるには?」という、問いから、「ベンツに乗って、高い服を着回す。」といった、 お金の使い方・身なり(結果)ではなく、どうやって、お金持ちになったのかルーツを探る必要があると、話を始めました。
2012-05-20 22:30:142、菅野よう子、以前。 菅野よう子の最初は、サルだと。 ここで、壇上にあった謎の美術品・オブジェを見ます。 (オブジェ:6本の円柱がそれぞれグニャグニャに潰れた物が一列に並んでいるもの) サルなので、言葉がわからない。
2012-05-20 22:33:43このオブジェは、止まっているのか、襲ってくるのかなど、見て・聞いて(・触って・食べて?・嗅いで?)心に直感で浮かんだ名前の無い感情を持つとのこと。もしくは、サルで言葉がないので、感情(好き、嫌い、綺麗、気持ち悪い、ステキなど。)を形に出来ない、もやもやした状態になるとのこと。
2012-05-20 22:34:203、抱くいっぱいの何か。 この謎の物体に対して抱く感情や、サルなので感情は抱くけど、言葉に出来ない状態。その胸に秘めた何かが、発想の原点になっている様です。菅野さんは、胸にある「いっぱい」の何か、という形で表現していました。 ここで、壇上にあったピアノの鍵盤を叩き始めました。
2012-05-20 22:36:49ピアノの音を使って「こういう物を見てきたよ!」ということで、オブジェは6本の円柱から成っているので、6音を使って表現をし始めました。6本の形もそれぞれ違うので、音程や強弱で表現しています。 声や言葉に出来ない物を、言葉を学ぶ前から抱いている「いっぱい」の何かを音で表現しています。
2012-05-20 22:37:304、菅野よう子の役割・仕事とは。 菅野さんは、このオブジェを見て感じたことを、音楽にしていました。 ただ、この謎のオブジェに対して、好き嫌いという感情の名前は関係なく、どれ位興味、関心を持っているのかがポイントの様です。(物凄く気持ち悪い。ちょっと好きかな。など)
2012-05-20 22:39:32ここで、興味・関心の度合いを測る為に、会場の人に手を挙げさせていました。10%・30%・50%以上と、会場の方が抱く感情の高さは、30%が多数。 そのもやもやした感情を、表現すること。そして、感情の興味、関心をいっぱいにして、100%に近づけることが仕事だとお話していました。
2012-05-20 22:40:465、感情の翻訳者 では、どんな風にして音にして行くのか。ここで会場内の5名が選ばれ登壇。それぞれオブジェに対しての感覚を発表。 視覚:マカロニっぽいカタチ 聴覚:ぐにゃっズン! 触覚:ぷにぷに 味覚:ザラザラして、甘い 嗅覚(心情的な感覚エモーショナルな点で):やる気がない
2012-05-20 22:44:065名の感覚を元に、ピアノで音にしていきました。音にするのは、菅野さんや今回は、5名の登壇者感じたこと=個性を素にピアノで奏でていきました。 ただ、クライアントの意思や要望を加えていく事もあるとのこと。今回は、「ピンとしたイメージ」ということで、織り交ぜて曲を創り上げていきました。
2012-05-20 22:47:226、オリジナリティは、感じたこと。 感じたことがオリジナリティであり、それが「個性」であること。そして、その個性を自分自身で理解しておくことが大切だと。あわせて、五感で感じたその瞬間を、切り取って表現しつつ、音楽の素晴らしいところは、時間や時の流れ、経過も表現出来る点である。と。
2012-05-20 22:49:597、全身で感じて、表現する。 五感の次に、体力自慢の方を6名選出することに。次は、身体を使ってオブジェをまねる。そして、その姿を見た菅野さんが音楽を乗せていきました。その後、「音楽にあわせて動いてみて!」と。 菅野さんは「身体を動かすことで、もっとわかる。」とも言っていました。
2012-05-20 22:53:488、職人、菅野よう子。 最初は、意味が分からないオブジェでしたが、菅野さんが音を付け加えることで、物凄くスゴイ物体に見えてしまう。未文化のいっぱい(言葉にできないものなにか。もやもやした感情。)を、どの様に作品・音にしていくのか、短い時間ではありましたが、目の当たりにしました。
2012-05-20 22:55:10媒体や、CM、アーティストへの楽曲を生み出す時には、今回の様に、胸に抱く名前の無い感情。「いっぱいの何かを」を音にすることを仕事にしている方。 ある種、職人とうたわれる点がこの部分なのかもしれません。
2012-05-20 22:58:18若干、私自身のフィルターを通しているので、勝手な解釈もありますが、菅野よう子さんが見ている、聞こえている、表現する世界をお伝え出来ればと思います。 菅野よう子さん講演会ありがとうございました。 何よりも、貴重な時間の場を作って下さった五芸祭実行員の皆様に御礼申し上げます。
2012-05-20 22:59:10