#shuppan 出版文化論「本とコンピュータ」 永江朗講義
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永江「電子書籍元年というけかれど・・・ハードウエアの販売は確かに始まった。でも、肝心のコンテンツとしての電子書籍はどれほど揃っているわけじゃなくて、だれもが持っているわけじゃない。なんか実態がともってない」#shuppan
2010-06-21 14:57:49永江「本は、すでにコンピューターでできている。作家はコンピューターで書き、デザイナー・流通・印刷機・流通販売のすべての過程がコンピューターで制御されている。私がワープロを使い始めた80年初めは140文字しかかけず、twitterみたいでしたよ」
2010-06-21 14:59:54永江「そのころは、ワープロで原稿を書くというより、手書きで書いた原稿を【清書する機械】というイメージでした。80年代末期のころも。それはかわって、今やほとんどの作家はワープロで原稿を書いている。」 #shuppan
2010-06-21 15:01:57永江「【活字離れ】といわれているが、印刷現場ではすでに活字が消えてしまってますよ。80年代後半からそれは進行していました。活字というのは、活版を意味します。原理としては、ハンコと同じやり方。今使われてるのはコミック雑誌くらい。文芸雑誌はつかってない」#shuppan
2010-06-21 15:05:39永江「今、主流なのは、オフセットという印刷方法。だから印刷の現場では、活字はない。活版印刷から写植印刷になった。最終的には、DTP、印刷の直前までコンピューターでやるやり方が90年以降広まっていった」 #shuppan
2010-06-21 15:08:44永江「ただ、このシステムは大規模な設備投資を必要とするので、小さな印刷会社が消えました。設備投資を新たにしてまで、変化に対応できない印刷会社が、早稲田・江戸川橋・九段下、というところから消えていきました」#shuppan
2010-06-21 15:11:17永江「バブルの崩壊後も出版社はあまりつぶれてないんですね。なぜか?それは印刷現場の大規模な機械化によって、印刷コストが大幅に削減されたんです。それまで、写植と製版で本の価格の10パーセントをしめていましたがDTP化により、そこを圧縮できたんです」#shuppan
2010-06-21 15:15:15永江「では書き手はコンピューター化によってどう変化したのか。90年ごろまでは、【ワープロで文体が変わる】論争が冗談じゃなくあった。辻じんせいに昔インタビューしたんだけど、彼は新人賞に応募するとき『手書きのがいい』とアドバイスされたらしい。だからワープロ原稿を手書きで書きなおした」
2010-06-21 15:18:06永江「よく考えたら、本づくりのプロセスはすでに電子化されているんだから、手書きでもたいした意味はなかったとおもうんですけどねw。95年にパソコンが一般化して、デジタル派は圧倒的な主流になった」
2010-06-21 15:19:42永江「電子化で編集はどう変わったか?編集者・作家とにやりとりは、手紙⇒電話⇒メール、と電子化した。ライター志望の皆様は、WEBサイトをもったほうがいいですよ。と、いうのは若い編集者は、直接コンタクトをとるのを嫌がるから(なんてことがまことしやかに言われています)」#shuppan
2010-06-21 15:22:11永江「去年あたりから、編集者と作家のやりとりはtwitterで行われることも多くなりましたね。入稿・デザインも電子化されていきましたね。編集者の仕事の大きいものは【人とあって考える】なんだけど、人と会わない編集者が増えてきました」 #shuppan
2010-06-21 15:24:38永江@早稲田大学「写真もデジタル化が進んでいきました。昔は出版社には暗室があったものですが。ですが、デジタルカメラが印刷物に使えるようになったのは、2001年以降ですね。デジタルは撮ったあとの加工がしやすいので出版に向いていた。フィルムのカメラは高いので、コストの圧縮になった」
2010-06-21 15:28:03永江「流通の現場もデジタル化によって変化しました。きっかけはISBNの導入と普及。まあ、本の総背番号制度ですね。80年代から導入が始まって今はない本はない。これによって、データー処理がしやすくなった」#shuppan
2010-06-21 15:31:12永江「流通の現場もデジタル化によって変化しました。きっかけはISBNの導入と普及。まあ、本の総背番号制度ですね。80年代から導入が始まって今はない本はない。これによって、データー処理がしやすくなった」#shuppan
2010-06-21 15:31:12永江「同時にPOSレジも普及した。ISBN]とPOSレジの普及により、どこでどの本が何冊売れたかを把握できるようになった。TSUTAYAってすごくて、Tポイントカードによって、ある本を買った人はほかにどんな本を買ったか、全部わかるんです。それでマーケティングする」#shuppan
2010-06-21 15:34:11永江「同時にPOSレジも普及した。ISBN]とPOSレジの普及により、どこでどの本が何冊売れたかを把握できるようになった。TSUTAYAってすごくて、Tポイントカードによって、ある本を買った人はほかにどんな本を買ったか、全部わかるんです。それでマーケティングする」#shuppan
2010-06-21 15:34:11永江「もやは、本をめぐる状況で、今やアナログなのは読者だけでは?電子化元年と言われてきたけど、読者以外の本をめぐる環境はすでに電子化されていたんですよ」#shuppan
2010-06-21 15:37:34永江「コンピューターが普及してから、一部の人にとっては、スクリーンで本を読むことは夢(ユートピア)だったんです。①いつでもどこでも読める②品切れ絶版がなくなる③本が永久になくなる④手間こコストが省ける⑤環境にいい(?)」 #shuppan
2010-06-21 15:41:05永江「でも、本当にデジタル化で、今の出版業界が抱えている問題が解決されるのでしょうか?電子書籍に準ずるものは、今までもだされました。SONYとかね。でもいまいち普及しませんでした。電子書籍の歴史は失敗続きです」
2010-06-21 15:42:55永江「失敗理由としては・・・・①インターフェイスとして紙より読みにくい②値段・流通・課金の問題③使いやすさの問題。全部、読者のことより、その作り手の視点からのみ作られていたんです」
2010-06-21 15:44:22永江「やっぱり、紙の本?①支持媒体=内容なので残りやすい②やすい③流通が容易、という優位性はやっぱりあるよね」 #shuppan
2010-06-21 15:54:10永江「一方、グーグルライブラリープロジェクトがあります。世界中の本をスキャナして、グーグルのサーバにスキャンして保存していこう、世界中の人に利用させようというプロジェクトです。提携する図書館の蔵書もスキャンしていきました。スキャンしやすい機会も開発したんです」
2010-06-21 15:55:59永江「ただ、著作者の団体からご存じとおり反発をうけました。ですが、ニューヨークやワシントンの有名な図書館は実が協力したんです。なぜか?それは数100年前の本が物理的に原型をとどめなくてっているという問題があるから。著作権も問題をクリアする前にまずスキャンした」#shuppan
2010-06-21 15:58:25永江「ただ、著作者の団体からご存じとおり反発をうけました。ですが、ニューヨークやワシントンの有名な図書館は実が協力したんです。なぜか?それは数100年前の本が物理的に原型をとどめなくてっているという問題があるから。著作権も問題をクリアする前にまずスキャンした」#shuppan
2010-06-21 15:58:25