S.ホーキング、B.エドワーズのトンデモを暴く!

トンデモシリーズの多分最後。 これまでの3つを読んでいること前提にしていますのでよろしく。 (武田邦彦、近藤誠 トンデモ系専門家の読み方、補足、補足の補足) もはやここまで来ると、「お前がトンデモ」と言われそうですが、どうかな?。 続きを読む
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cladegifan @cladegifan

このシリーズ(多分)最後になるが、ベティ・エドワーズとスティーブン・ホーキングを取り上げる。 エドワーズは、カリフォルニア州立大学教授。スペリーらの分割脳の研究を元に美術教育を革新した偉ーい人。アメリカというか世界の美術教育界の大御所とでも言える方ですね。

2012-05-25 02:20:05
cladegifan @cladegifan

ホーキングはご存じ、車椅子の天才物理学者。この二人をトンデモとは、お前自身がトンデモに落ちたんでねえの?と言われそうだが、そうでもないよ。以下の説明を読んで下さい。もっとも、ここまで来るともはや頂上決戦。トンデモを暴いて楽しむより、トンデモを通して先端科学の息遣い、

2012-05-25 02:22:39
cladegifan @cladegifan

人間臭さを感じていただければ幸い。まずは、エドワーズから。取り上げるのは、彼女の主著として2冊目になる 内なる画家の目 創造性の活性化は可能か。 http://t.co/rsNEJdDl 。東京芸術大学の教科書としても使われている定評ある本。一体、この本のどこがトンデモなのか?

2012-05-25 02:25:42
cladegifan @cladegifan

まず、彼女の確立した教育法について概説しておく。彼女が革新的だったのは、既に上手い描き手を更に上手くする方法ではなく、全く描けない人間にそこそこの絵が描ける様になる訓練法を考えついたこと。当時はキワモノ扱いされたこともあった様だが、20年以上に渡る実践で正しいことを証明した。

2012-05-25 02:28:33
cladegifan @cladegifan

訓練方法の特徴は、徹底して`見る`ことを重視する点。`正しく見る`ことを重視するのだ。そのために、絵を逆さまに見せたり、絵の外側?ネガティブスペースを描かせたりして`見る`訓練を行う。この`見る`ことへの拘りを覚えておいて欲しい。興味がある人は、 脳の右側で描け 読んで下さい。

2012-05-25 02:32:35
cladegifan @cladegifan

さて、内なる画家の目だが、ほぼ半分(後半)は、ほとんど前著の引き写し。ちなみに、一度書いた本の内容を引き写して、著作数を水増しするのはトンデモの常道である。前半の構成は、1,創造のプロセスを定義。2,視覚的言語。3,各プロセスにおける、見ることの役割と創造の具体的方法論。

2012-05-25 02:54:15
cladegifan @cladegifan

彼女の本の特徴だが、病的に引用が多い。いわゆる著名人の引用である。引用を多用するというのは、トンデモ系を書く上での常道。我が国の右脳教育における第一人者 七田真(笑)の本を読んでいただければ解る。著名人の引用だらけです。ちなみに、彼女の場合、七田の比ではない。

2012-05-25 02:57:20
cladegifan @cladegifan

なんで、トンデモ系が引用を多用するのかというと、一つは、権威付け。著名人の言葉を引用することで、箔を付けることが出来るから。もう一つは、どうにでも扱えて便利だから。再三叩いた、マスコミの編集権を思い出して欲しい。断片的な引用は非常に多義的な解釈が可能だ。

2012-05-25 03:00:21
cladegifan @cladegifan

逆に言うと、自由に意味づけが可能だ。要は、引用→牽強付会な解釈 によって、自分の考えに箔を付け正当化することが出来る非常に便利なアイテムであるわけ。例を挙げよう。アインシュタインの言葉に「私はイメージで考えている」というのがある。この本でも引用されているし、トンデモの定番。

2012-05-25 03:02:22
cladegifan @cladegifan

これは、事実だろう。物理学者にしても数学者にしても、純粋に言葉で考えている人は(多分)ほとんどいない。何らかのイメージを利用しているはずだ。これは、自分の思考過程を考えると解るんじゃないかな?難しい問題を解いたりするとき、全部言葉で考えていますか?更に言うなら、

2012-05-25 03:07:26
cladegifan @cladegifan

単なる`絵`とも違うわけで、なんかもやもやしたイメージの様な物と言語が渾然一体かした様な状態で考えていることが多いんじゃないかな。で、この言葉が良く使われるのは、「だから数式は不要だ」ということの理由付けになるから。イメージで考える→イメージが大事→数式は不要 となるわけだ。

2012-05-25 03:10:26
cladegifan @cladegifan

何故だか知らないが、トンデモ系自称物理学者wには数式を嫌う人が多い。中にはこの種の引用を執拗に並べて、`数式不要論`を唱える人がいるくらい。ところが、ちょっと考えてみれば解ることだけど、アインシュタインが数式を利用しなかったわけではない。数学にはむしろ達者な人で、

2012-05-25 03:13:17
cladegifan @cladegifan

特殊相対性理論の段階で数式は当たり前に出てくるし、一般相対性理論では、当時の普通の物理学者には一般的でなかった数学(数式)が用いられている(確か、研究に数学者の援助を得ている)。つまり、彼の言うイメージ思考は、数式不要論を説いているわけでは全く無い。

2012-05-25 03:16:58
cladegifan @cladegifan

それが、`言葉の断片を牽強付会に解釈`すると、物理学には数式が不要な様にイメージ付けることが出来る。しかも言っているのがアインシュタインだから、その解釈(数式不要論)に権威付けをすることが可能だ。この辺りが、引用の便利さであり、トンデモが多用する理由。

2012-05-25 03:19:31
cladegifan @cladegifan

逆に、読む方にとっては用心しておかなければならない点となる。なお、先に「単なる視覚的イメージでは無い」と書いたが、これは、アインシュタイン自身の書いた入門書で図が多用されていないことからも明らかだと思う。アインシュタインの論文は実に簡潔、明瞭な物で、カント症候群とは縁遠い。

2012-05-25 03:23:33
cladegifan @cladegifan

なので、自分が`図的思考`で相対論を完成させたのであれば、解り易くするため、自著に図を多用したはずである。更に言えば、特殊はまだしも一般相対論を数式なしで思いつくことは不可能で、これは天才云々の問題ではない。ちょっとでも関わった人であれば激しく頷くはず。

2012-05-25 03:26:42
cladegifan @cladegifan

僕が最初に一般相対論を勉強したのは、ディラックの教科書でだが、2/3程度がテンソル解析とリーマン幾何の解説で、それが延々と続いた後、いきなりアインシュタイン方程式が天下りする。図が多くて解り易そうだから(おまけに薄い)選んだのだが(汗)、図だけで理解出来る本ではない、当然。

2012-05-25 03:29:50
cladegifan @cladegifan

この、イメージと`視覚`の違いは良く覚えておいて欲しい。イメージというのは、必ずしも明確な図を意味はしないということ。アインシュタインは思考実験等で確かに`視覚`は使っていた。しかし、それは一部にしかすぎないということ。後で出てくるので。疲れたので少し休みます。

2012-05-25 03:34:49
cladegifan @cladegifan

本題に戻ります。ここまで書けば、この本を読んだことのある方なら、「ああ、なるほど」と納得して下さっているのではないかと思いますが、以下、細かく指摘していきます。まず、著者は、例によって大量の引用を行いながら、創造を5つの段階に分けます。最初の洞察、浸透、醗酵、啓示、検証です。

2012-05-25 05:19:53
cladegifan @cladegifan

ここまでは、納得出来る範囲でしょう。常識で考えても理解出来ます。ただし、この段階で既にトンデモが発生しています。`視覚`への異常な拘りです。欄外に膨大な著名人の言葉を引用し、`視覚`的に何かを思いついたエピソード?を執拗に挙げています。既に指摘しましたが、

2012-05-25 05:29:04
cladegifan @cladegifan

皆さん自身の事を考えて下さい。何かを思いつく時、映像が思い浮かぶことはあるかもしれません。しかし、それはほんの一部であり、なんとなく解ったという場合が大多数ではないでしょうか。ところが、この人の場合、何が何でも`視覚`でなければ駄目なんです。ここに無理が生じるわけですが、

2012-05-25 05:31:36
cladegifan @cladegifan

その無理を押し通すため、牽強付会な解釈を多用していきます。例えば、最も重要な啓示。ここで、大量の引用を行い、多くで、seeという言葉が使われていることを指摘します。僕達が、何かを理解した時、「見えた!」って言葉を使いますよね。それを言葉通りに捉えて、啓示=(視覚的に)見える

2012-05-25 05:35:38
cladegifan @cladegifan

という解釈を行います。しかし、seeには解ったという意味もあるわけで、僕達が「見えた!」という場合、多くは「解った」という意味で使用するのが普通ではないでしょうか。これは、思考の経済学の誤用です。実際、僕自身が、「武田邦彦、近藤誠 トンデモ系専門家の読み方 補足の補足」に、 

2012-05-25 05:38:52
cladegifan @cladegifan

近藤の思考のプロセスが見えた と書きました。もちろん、彼の映像が見えたり、彼の思考がフローチャートの様に見えたわけではなくw、見える様に明瞭に理解出来たという意味です。特殊な頭の構造の人は知りませんが、こちらの方が普通だと思います。彼女の視覚に対する拘りは、全てのプロセスを視覚化

2012-05-25 05:42:04
cladegifan @cladegifan

するという過激な方向へ暴走していきます。それを実現する手段として、彼女がこの本の一つの柱として取り上げているのが、視覚言語です。最初の洞察、浸透、醗酵をこれを使って行おうというわけです。既に指摘した通り、この段階で完全に無茶な話なのですが、視覚言語の存在証明は更に笑えます。

2012-05-25 05:45:38