- Maneco1227
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先日、利害関係のない某出版業界人と食事しながら電子書籍について話すことがあって、それが面白かったのでメモというかそんな感じでTweetして残しておこうと思う。
2012-05-26 05:33:05なんで、そんなことを急に話し始めたかというと、僕は「電子書籍で出版社要らなくなるんじゃないか」という(最近あんま聞かなくなったけど)論調に違和感を覚え続けているから。
2012-05-26 05:34:42僕の基本的な考え方は「電子書籍時代に突入して誰でも本を出せるようになるならばこそ、出版社(編集者)は必要とされるんじゃないだろうか」なのです。
2012-05-26 05:36:18今、出版社(プロ編集者)が介在しない紙の本と言えば同人誌。例えば同人誌なんだけれども、コミケを見ていると「落としました」「新刊有りません」というのは良く有る。新刊が出ていても、商業出版ではありえないページ数の少なさと、ありえない価格だったりする。
2012-05-26 05:38:48もちろん、同人誌には商業誌ではカバーされ得ないトピックをカバーしてたりするのも分かっているつもりなので一概に同人誌を否定しているわけじゃないです。
2012-05-26 05:40:02で、じゃなんで商業誌がある程度のページ数を担保できているかというと、「本屋でこの価格で売るには、このページ数なけりゃダメでしょ」という原理のような気がするのです。俺の本スゲーから50ページでも2,000円で出すよ、とかは普通出版社の稟議通らない。
2012-05-26 05:41:42その出版業界人の言葉を借りると「世の中のほとんどの本は、出版社の会社としての営み、再販制度と流通の仕組みがもたらす自転車操業上のつじつま合わせの強制力によって無理やりひねり出されている」
2012-05-26 05:42:46つまり、著者の思惑とは意思とは別に、「出版社の都合」が介在するので、ありえない価格でありえないページ数・内容の出版物が出なくなる、というフィルタリング効果が期待できるんだと思うのです。
2012-05-26 05:44:32あ、あり得ない価格とか、あり得ない内容とか、あり得ないページ数が嫌なのは僕の勝手な都合ですよ。えーと、あれだ、僕はAndroid Marketのカオス具合が大嫌いな人です。App Storeにアプリ大杉なのも好きじゃ無いです。自分が欲しいと思えるものを探すの大変じゃないですか。
2012-05-26 05:47:19こんな時間にも関わらずmention/replyありがとうございます。個別の返事は、一通りtweetし終えてからさせていただきます。m(_ _)m
2012-05-26 05:48:21えと、ここまでは、出版社・流通の存在によって、出版物の一定の品質が担保されているんじゃないか。だから出版社とか流通不要ってのは言い過ぎじゃないの、という話でした。
2012-05-26 05:50:06もう少し補足すると、出版社とか流通を経由しない、今のところマイノリティな本を否定するわけじゃないけど、今のところマイノリティがマジョリティになることはないよね(なって欲しくない)という普通の話。
2012-05-26 05:52:57次のトピックは、出版社(編集者)が存在することによって、はじめて200ページとかの本は生まれうるんじゃないかという話。
2012-05-26 05:54:57人間、怠惰なもんなんです。〆切も、編集者さんからの「原稿まだですか」という催促も無くして、200ページからの原稿を、リビドー(本能からくるエネルギーという意味で)で書き上げられる人は極々稀なんじゃないでしょうか。
2012-05-26 05:56:57自分の話で恐縮ですが、人に読まれるものを書く、出版物を書くとなると、自分の知っていることの裏取りをしなければ心配でならなくなります。原稿を書くとき、さらっと書いたことが間違ってないか、その分野に詳しい他の人に確認したり、いちいち検索して何らかの確認をするように心がけています。
2012-05-26 05:59:10と、日頃くっちゃべっているのと違って、ものすごく時間がかかるのです。たぶん、いつもの4ページ原稿、なにも考えずに書くと2-3時間もあれば書き終えれるんですけれども、実際にかかっている時間はその数倍(たぶん3-10倍くらい)です。
2012-05-26 06:01:05そんな作業があると、ついついめんどくさくなる。たぶん文章書いていてそうなのだから、マンガだともっとなんだろうと思う。あれは編集者さんからの「まだですか」がないと無理。
2012-05-26 06:02:07よく、漫画家さんのネタで「逃げた」とか「作者急病により」とかそういうの、あれはそういうことなのだと思うのです。そういう意味で、休載せずに連載している漫画家の先生方の精神力ハンパないです。でも、それも編集者さんが、おだてすかして「まだですか」をしてるから実現出来ていることなんだろう
2012-05-26 06:04:43最初の「出版社(編集者)によるフィルタ」の話とカブるのですが、「人って怠惰だから、一定のボリュームの本を出すには編集者の存在って不可欠だよね。」という話が2つめのトピック。
2012-05-26 06:06:37一冊2,000円の本が最初に3,000部刷られることになったとして、印税率が8%だとすると、著者が貰える印税は48万円になります。これをページ単価にすると2,400円。ページ単価にすると悪くないな…
2012-05-26 06:12:33でも、これって3,000部刷るから48万円という纏まった額になるのです。批判されがちな再販制度のおかげでこういう数字になっている。例えば電子出版でぽつりぽつりと月30部づつ売れるだけだったら6万円ですよ。
2012-05-26 06:15:58あれ、話が脱線した。言いたかったのは原稿料って労力に見合わないから、筆者が本を書くことにセルフブランディングだとか社会的意義を見いだしてくれないと難しいよね、ということだったはず。
2012-05-26 06:19:06