喜多野土竜(MANZEMI販売員)(@mogura2001)さんによる障害者プロレスについて

喜多野土竜(MANZEMI販売員)(@mogura2001)さんによる障害者プロレスについてまとめました。
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喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)そういえば、自分が学生から社会人になった頃に、知的障害児を扱ったテレビドラマが目についた記憶が。そういう、そもそも世俗の垢にまみれ用がない人間が無垢だとか純粋だとかってのは、知的障害児へのねじれた偏見ではないかなぁと。それってベクトルが違うだけで、極度に記号化せれてません?

2012-05-27 17:30:07
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)興味深いのは、そういうドラマが流行った後、障害者プロレスという存在にサブカル方面で小さな注目が集まり、また小人プロレスという存在に取材した『異端の笑国』を高部雨市氏が上梓したこと。プロレスという、サブカルの中でも好き嫌いが分かれるジャンルで、このような視点が生まれた驚き。

2012-05-27 17:33:57
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)障害者プロレスは、ハンディキャップを保った方が一生懸命努力して表現されてる……なんて文脈をぶち壊すように、この大会の収益でソープランド行くぜと宣言し、学生プロレスより数段劣るプロレスごっこを見せる。でも、「笑われるのではなく笑わす」という表現者の根本がきっちりあり、等身大。

2012-05-27 17:37:18
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)小人プロレス(この言い方自体にもクレームを付ける人が多いですが)を扱った『異端の笑国』は、筆者自身の彼らを笑ってイイのかという葛藤がまずベースにあり、取材の過程の中でそこがどんどん崩れていくさまは、漠然と考えて受け入れていた常識や良識が、作り物だと自覚する過程に感じました。

2012-05-27 17:40:09
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)街の片隅でひっそり生きるしかない人生と思っていたのに、小人プロレスという場で、表現者足り得る。ハンディだと思っていた自分の体が、むしろ表現の武器になる。そして、当時人気絶頂だった『8時だよ全員集合』に出演し、ドリフと共演して全国放送でお茶の間に。まさに人生が変わった訳で。

2012-05-27 17:43:25
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)ところが、ああいう人をテレビに映すな、かわいそうじゃないかという良識の声に押されて、彼らの存在はないことにされたわけで。小人症(低身長症)は、ホルモンバランスの問題なので、小人レスラーには短命なものが多く、コミカルではあってもそこはプロレス、障害が残り寝たきりになる選手も。

2012-05-27 17:46:03
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)しかし、彼らはレスラーとしての巡業や、リングで表現した日々を懐かしみ、ドリフと共演した事を誇りに思っているわけで。それを奪ったのは、三島由紀夫が嫌悪した「おかわいさうに」の情緒論であり、無自覚な悪意の良識だったのは間違い無いのではないかと、自分は思ったりします。

2012-05-27 17:49:24
喜多野土竜 ⋈ @mogura2001

承前)残念ながら、障害者プロレスも『異端の笑国』も、ごく狭い範囲でしか評価されず、彼らは保護されるべきかわいそうな人達で、自立とか自活とかそういう視点からすれば、彼ら(特に小人プロレスラー)の表現の場を狭めたりすることが、無自覚に行われているわけで。

2012-05-27 17:52:21