2012年5月27日 日本気象学会『放射性物質等の移流拡散問題 -モニタリング、予測、防災情報』実況まとめ。

#metsocj 司会「本シンポジウムの趣旨。タイトルは放射性物質等の移流拡散問題。昨年3月の東日本大震災による福島第一原発から爆発的な放射性物質の放出が発生、極めて痛ましい事故で依然として高濃度の汚染地域が広がっている現状」
2012-05-27 13:32:30
#metsocj 司会「原子炉からの放射性物質は、とりわけ大気中に大量に放出され、移流拡散沈着過程を通じて甚大な影響をもたらしている。大気科学の見地から知識技術経験から何らかの社会への有益な情報発信をすべきと」
2012-05-27 13:33:17
#metsocj 司会「しかしながら今から思うと、天気予報ではそのモデル技術とともに正しく伝えるスキームを積み上げていたが、このような爆発的な事象、大気環境についてのもので研究者がどのような情報を出すか、実は理論やモデリングはプロでも防災情報の一般への伝達は素人同然と露呈」
2012-05-27 13:34:21
#metsocj 司会「有益な情報、それは現在の科学の水準から見ても限界、初期のデータ不足などの問題もあるが、それを踏まえつつも何らかの有益な情報を出せたのではと。今日は放射性物質の移流拡散の現在のモデル再現予測技術のレビューを行い見解や問題を議論したい」
2012-05-27 13:35:58
#metsocj 司会「合わせて防災情報の提供について、どのように伝達するか、大気科学として学会としてどのように取り組むべきかについて、情報の受け手とも問題提起を行い議論を踏まえたい。」
2012-05-27 13:37:00
#metsocj 司会「事故当初、我々の内部でも相反する考えがあった。つまり防災情報を迅速に公開するかどうか、ワンポリシーで統一するべきか、という考えがあり判断を鈍らせていた。どう行動すべきか、を考える上で緊急かつ甚大な自然災害について検討すべきと」
2012-05-27 13:38:31
メモ RT @kw36_wav: #metsocj まもなく開始となります。題は『放射性物質等の移流拡散問題 - モニタリング、予測、防災情報』です。
2012-05-27 13:43:05
#metsocj 環境研大原氏「今日は原発から放出された放射性物質の環境影響、大きな環境問題としてこれまでのシミュレーションに基づく大気拡散と広がりと沈着について調査。1年2ヶ月が経過し、どこまでわかったのか何か過大なのかを総括したい」
2012-05-27 13:43:22
#metsocj 環境研大原氏「問題意識。モデルの再現性がどの程度か、放出量はモデルにより沈着量の違い、そしてモデルの課題と役割について。」
2012-05-27 13:44:10
#metsocj 環境研大原氏「大気汚染物質の輸送シミュレーションが元々も仕事の一つ。そのモデルを応用した。データとしては気象モデルと発生源データを利用。後者はJAEAのものを利用。科学輸送モデルはCMAQ。」
2012-05-27 13:45:45
#metsocj 環境研大原氏「計算条件。対象はセシウム137とヨウ素131、気象庁のGPVから放出量はJAEAの8月12月のデータと、ノルウェーのStohlのデータも利用。沈着仮定は不確実性が大きいが、セシウムは粒径1マイクロ、ヨウ素はガス8割として設定」
2012-05-27 13:47:10
#metsocj 環境研大原氏「放出量の比較。これまでの様々な結果のうち、最初のはJAEA茅野氏のデータ。そして保安院のもの。ノルウェーのデータとある。最近のは東電の逆推計のデータが出ている。ヨウ素については東電のが大きい値が、セシウムはノルウェーが他の3倍以上のデータ」
2012-05-27 13:48:24
#metsocj 環境研大原氏「時間変化を見ると、セシウムについてはノルウェーのデータは全体量も多いが、JAEAとの違いは、放出の時期がより前倒しになるというデータ。例えば3月21日についてはノルウェーのは他と大きく異なる、間違いの可能性もある。」
2012-05-27 13:49:56
#metsocj 環境研大原氏「ヨウ素131とセシウム137の大気濃度結果、3月平均でのデータでは両者の差は少ない。南北方向で高い傾向。一方で沈着量については、セシウムでは広範囲にホットスポットがあるに対し、ヨウ素は比較的狭い。湿性沈着と乾性沈着の違いが影響と思われる」
2012-05-27 13:51:11
#metsocj 環境研大原氏「セシウムについては湿性沈着で落ちる量が多くなるので、沈着量について多くなっていると。また降下量について時系列で見ると、3月15日、3月2021日に関東から宮城にかけて大量の降下がある。」
2012-05-27 13:52:26
#metsocj 環境研大原氏「大気シミュレーションについてもやはり不確実性はある。その再現性について。文科省の定時降下物のデータと比較すると、観測開始時期のズレこそあるが、2回目ベントの3月20日についてはデータに反映されている」
2012-05-27 13:54:59
#metsocj 環境研大原氏「セシウム137の観測降下量と比較すると、例えばストールのデータを想定すると放出量に対し沈着量が過小となるが、放出量の時間変動がJAEAのものと大きく異なる。」
2012-05-27 13:57:06
#metsocj 環境研大原氏「県別の経時変化を見ると、勿論福島が多いが、他に茨城を見ると降水の時期と沈着の時期のタイミングはほぼ一致しているが、モデルについては量が過少あるいは過剰となるケースもある。」
2012-05-27 13:59:00
#metsocj 環境研大原氏「航空機モニタリングの結果との比較。対数スケールで見ると、概ねの分布の傾向は再現されるが、比率の値自体では最大100分の1となる地域も。定量的に見ると原発近傍では1桁レベルの差に収まり、そう沈着量も概ね一致するがやや過小気味の傾向もある」
2012-05-27 14:01:19
#metsocj 環境研大原氏「更に濃度の比較を行うと、環境研と分析センターの結果と比較で、タイミング自体は再現できているが、量については違いもあり、特にヨウ素ではモデルでは低濃度とされる傾向が見られる」
2012-05-27 14:02:25