2012年5月27日日本気象学会『5月6日の茨城栃木の竜巻に関する調査研究報告会』まとめ

2012年5月27日につくば国際会議場にて行われた日本気象学会2012年春季大会での緊急報告会『5月6日の茨城栃木の竜巻に関する調査研究報告会』のまとめになります。 公式告知:http://www.metsoc.or.jp/others/News/tornade_prog.pdf (報告内容) 「竜巻研究の課題と今回の竜巻の特徴」:東大大気海洋研究所 新野宏氏 続きを読む
4
KNB @kw36_wav

#metsocj まもなく『5月6日の竜巻に関する調査研究報告会』開始します。

2012-05-27 17:57:04
KNB @kw36_wav

#metsocj まずは東大の新野氏から『竜巻研究の課題と今回の竜巻の特徴』です。

2012-05-27 18:02:40
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「竜巻は漏斗状の雲を伴う激しい鉛直軸の渦のことを指す。漏斗状の雲の箇所は回転が早く気圧が下がり、低いところでも雲が形成される。つまり圧力の等しいところが見えている。日本の竜巻は平均直径100m程度」

2012-05-27 18:04:18
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「日本の竜巻。気象庁によると日本中どこでも起きうる。米国と比べて同じ面積比で3分の1。月別には一般的に秋に多くなる傾向。過去50年間のデータを見ると、年変動が大きいが系統的な影響は見られない。最近温暖化の影響が言及されているが統計的には見られない」

2012-05-27 18:05:53
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「重要なのは下層の強い上昇気流。地面近くの空気が回転し、竜巻が形成されるが回転の原因としては局地前線と特殊な積乱雲がある。局地前線とはある箇所を境に風向きが大きく変わる箇所で渦ができやすい傾向が有る、そこに積乱雲が来ると回転が強化される」

2012-05-27 18:07:15
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「もう一つはスーパーセルによる竜巻。自分自身で回転を形成する長寿命の積乱雲。米国で17時間で148個の竜巻という事例、これもスーパーセルによるもの。環境場が整えさえすれば季節に関係なく発生する」

2012-05-27 18:08:41
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「スーパーセルの起きやすい環境はある程度わかっている。その環境場になりやすいかどうかモデル化すると、06年の宮崎と佐呂間の竜巻の事例では、竜巻の起きやすい雲があると判明する」

2012-05-27 18:09:43
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「スーパーセルの特徴として、発生して1時間で角が飛び出し、フック状になる。これはフックエコーというがメソサイクロンが形成されている。ドップラーレーダーでこれらの特徴は見えるので、起きやすい条件が判明すると竜巻注意情報を検討していると」

2012-05-27 18:10:59
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「スーパーセルに伴う雨水の時間発展を見ると、雲の発生後時間経過とともに回転が進んで竜巻が発生すると。回転が早いと下層に降りてきて、遅くなると上層に戻っていく流れとなる」

2012-05-27 18:12:05
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「上昇流の強さを見ると、竜巻直後数分で毎秒40mレベルの強い上昇流が存在している。地面の状態が竜巻の発生にも関連していると思われる」

2012-05-27 18:13:12
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「今回では3つの竜巻が同時に発生した。当日のレーダーを見ると、ライン状の降水の南で発生している事がわかる。ドップラーレーダーでフックエコーが観測されて、その先端部の竜巻発生も再現されている」

2012-05-27 18:14:52
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「似たような状況として、92年の千代田と石岡の竜巻の事例。当時の条件もライン状の降水にそっていた。線状の降水時でスーパーセルの起きやすい条件下で環境で同時に起きる仕掛けがどうなっているかが焦点」

2012-05-27 18:16:01
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「特に今回では多数の動画あるのでそれらの解析も今後重要になる。また被災地では建物の基礎も破壊されていることから今後の研究が非常に重要となる」

2012-05-27 18:16:58
KNB @kw36_wav

#metsocj 東大新野氏「的中率の低い情報もあるのでどのように伝達するかが竜巻の情報で重要になってくる。今回の事例の研究で竜巻の発生機構についてさらに詳しく調査が行われていくと思われる」

2012-05-27 18:17:38
KNB @kw36_wav

#metsocj 続いては、気象庁鈴木氏から『2012年5月6日に茨城・栃木・福島県で発生した竜巻の調査結果概要』です。

2012-05-27 18:18:04
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「今回の被害域、関東で3つの竜巻が発生。ほぼ同時刻にF1-2規模のものが発生し、最長31kmと長いのが特徴。被害の特徴として住家の被害が千戸近くに達している」

2012-05-27 18:19:43
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「当時の関東は南寄りの風、500hPaで-21度の寒気が南下中で大気が不安定だったが日射で気温が上昇していた。このため積乱雲の発達になったと」

2012-05-27 18:20:42
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「気象庁の竜巻発生確度の分布と降水強度の分布を見ると、強い茨城から栃木に広がっている。また福島会津でも一連の流れで竜巻が発生している」

2012-05-27 18:21:26
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「今回の広範囲での竜巻、最終的に3つ発生と確定。ポータルサイトも解説して情報提供を実施」

2012-05-27 18:21:58
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「つくばと常総市の竜巻、東北東に17km進んだ。家屋の被害は新しい建築物でも多く見られた。写真を見た所明らかに竜巻と判断できる。」

2012-05-27 18:23:49
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「つくばと常総市の竜巻のまとめ。目撃情報などから竜巻と認定。藤田スケールはF2と現在は推定されている」

2012-05-27 18:24:32
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「真岡から常陸大宮までの31kmの竜巻。最終的には山沿いまで到達。住宅や森林、農業施設の被害が甚大。これも現象は竜巻で、帯状分布の上移動渦の存在から推定。藤田スケールは最大F2と推定」

2012-05-27 18:26:09
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「筑西から桜川の竜巻、こちらは21km。こちらも竜巻と判断し、藤田スケールはF1推定。尚福島での竜巻は2km程度だがこちらも状況から竜巻の可能性が高い、藤田スケールはF0と推定」

2012-05-27 18:27:16
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「レーダーでの親雲の様子。南端にフックエコーが見られる。」

2012-05-27 18:28:13
KNB @kw36_wav

#metsocj 気象庁鈴木氏「地上気象分布から見ると、南風が強く、温度の等値線からも、温度と風のシアが存在していた。竜巻情報は直前に出されていた。」

2012-05-27 18:29:26
1 ・・ 5 次へ