狂人演説(2012/05/31):言葉を使う者は「伝わらない言葉」を使っちゃダメなのだ
- nokkaranoumu
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世の中の人で、「すべて女が悪い」と冒頭に書くような作家の語る、ありがたい男性論女性論を聞く気になる人ってどれだけいるもんでしょうか。あるいは私の聞いたやつでは「マチズモがどうこう」でもいいです。
2012-05-31 13:10:30相手が悪いと決めつけている時点で会話する気ゼロだということだけはビシビシ伝わってくるのではないでしょうか。この手の発言は、内容がどれだけ正論であろうとも、相手に絶対に伝わらないし、そのような絶対に伝わらない回路を通じて正論を吐く人は、正論を吐く資格ゼロなんじゃないでしょうか。
2012-05-31 13:11:56小説書いているときに、「いかに読者に誤読されないか」あるいは「いかに読者の読みを操るか」ということを考えるじゃないですか(ないですか論法)。そういうことしていると、「正論を正論のまま吐いても受け入れられるとは限らないというか、工夫しないで伝えても全くの無駄」と思うようになります。
2012-05-31 13:15:03だから、「工夫しないで伝えて伝わらないから怒る」人や、「絶対に伝わらない形式で伝えて伝わらないから怒る」人を見ると、「当たり前だ」と言わずにはいられないわけです。何が「すべて女が悪い」だ。何が「マチズモ」だ。それで相手に伝える気があるのか。ないだろ? ないだろ。
2012-05-31 13:18:05じゃあ何でそういうこと言っちゃうのかというと、「すべて女が悪い」とか「マチズモ」とかいうと喜ぶ層がいるからで、その層に媚びているから、ということにならざるをえない。何か違うんですかね。
2012-05-31 13:20:22媚びるための言葉と、伝えるための言葉は違う。媚びるための言葉は、何らかの内容を伝える必要がない。その分軽い。軽い言葉を、誰かの理解を拒みつつ語ることは、私の美意識では「劣る」んだけど、隆慶一郎は「すべて女が悪い」と書いたし、多くのフェミニストは「マチズモ」と書いた。そんな馬鹿な。
2012-05-31 13:23:10てことで、隆慶一郎を読み返したら「うがっ」となっちゃったので、その報告までに。「男のロマン」の文脈を外れた女の素晴らしさを体現したキャラっていないのかなあ。おまつさまに伽姫に太夫たちにおしゃぶにおりんにお勇にお愛……全部ダメか。そもそもそういう女性を作者も読者も必要としなかった?
2012-05-31 13:34:21