深夜の文学独白(モノローグ)2本立て #bungaku #literature #novel

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@Inside_Explorer

「処女」って言葉がもう犯されることを前提としていてめんどくさく、だから「少女」「女の子」の意味具合がすごいなんか幅広い年齢まで拡大しちゃうのかな。最近は「幼女」なんてのもあるし。単純な意味より使う人間の手垢の方が意識されてくる言葉(線描・陰影・旋律)。

2010-06-22 15:24:35
@Inside_Explorer

例えば語彙と文体みたいなミクロとマクロの極は扱われやすいけど、語順やら統辞みたいな語彙を置く「環境」を見つめないのは、やっぱり情報論的な読みの死角というよりは単なる個人の資質に還元できそうです。

2010-06-22 15:30:44
@Inside_Explorer

その人が産まれてから死ぬまでを一秒も書き漏らさないことなんかできないのだから、何を書いたって「要約」「編集」「投影」「隠喩」作業が発生することは避けられません。これらは全て作中現実外の書き手の操作でありますから、では自意識が過剰化するのは当たり前の話です。

2010-06-22 15:37:52
@Inside_Explorer

ていうかそれをどのように処理していくか、が創作の前提問題となるわけですね。芸術なんてケレン味の溢れた言葉はまあそういうことで、独自性を持たせるべきは各々の自意識ではなく、その処理の仕方でありましょう。

2010-06-22 15:40:27
@Inside_Explorer

では何故あえて勉強が必要なのかといえば、「知らずに他人と同じ轍を踏まないため」であり「理論通りにやって大見得を切らないため」であり「なに食わぬ顔で途中まで理論を使い読者に親近感を抱かせるため」でありましょうか。

2010-06-22 15:43:44
@Inside_Explorer

「文豪面しない」というずいぶん前の左派がやっていた「現代文学」はもう終わりを告げていて、今は「文豪面しなくても」作家がフランクに自意識を愛撫できる時代がやって来た感があります。

2010-06-22 15:51:21
@Inside_Explorer

昔なら「文学」今なら「読者」に身を捧げることで逆にその対象を「愛しているのだから」と侵犯していく態度はまあ両方ともカルト宗教と一緒で、自意識の処理方法が画一化していると思います。

2010-06-22 15:53:53
@Inside_Explorer

どうすりゃいいのか、と言われたら「語り」「イラク戦争」「斜視(身体性)」「神話」「仮想現実」「二次言語」「場の記憶」とか色々あります。面白いですね。

2010-06-22 15:58:30
@Inside_Explorer

@kasairyo 悪くないですよ。それはそれで一方法であってね。ただ「画一化されない(議論のテーブルに乗れない)形でしか表せない物事」を設定しよう、方々に寛容になってくださらないかな、ってことです。「ない」、と言われると対話が止まるものでね。

2010-06-22 16:19:22
@Inside_Explorer

@kasairyo そうやって尋ねることでセカンドレイプ的に感じてしまう方々のことじゃないかな?

2010-06-22 16:31:52
@Inside_Explorer

@kasairyo ん? 諸類型で処理できない方々の話をしているので辞書的な言い換えはできないし、思い当たらなければ自分で探すべきことだと思うんだけど、僕は他人のプライバシーをツイッターで暴露すればいいの?

2010-06-22 16:55:25
@Inside_Explorer

@kasairyo 誰かが悪い話をしているのか。うーん。「ぼく」がわからないことを「意味」がわからないと同一視しているよね。そこを区別したい(というか「意味」で処理できない話をしている)僕としては「あなた」がわからないことをツイッターにおいて「意味」の俎上に乗せる気がないんだ。

2010-06-22 17:24:46
@Inside_Explorer

要するに従来の「意味」が昨日不全に陥ったときに新しい「意味」の再構築をしたんだが、僕にとっては構築は終わって、「『新』意味」による「『新』意味」を使用しない者の排除の時期が始まっている、その時に「『新』意味」を使用して排除の具体論を述べることはできない、ってことですかね。

2010-06-22 17:32:32
@Inside_Explorer

たぶん院試終わったら働きまくってテレビとゲーム機を手にいれるべき。文学から刈り取った消費者意識をどっかやらな……。捨てた消費者意識から消費者視点だけ拾えっつったって無理だったわけだな。

2010-06-22 23:02:55
笠井康平 @kasaikouhei

バイト先で送別会だった。1年くらい勤めてた女性が辞めるとかで、店長が、特製パスタをこしらえ、残った食材でまかないを作り、ワインボトルを空けて、3人で飲んだ。ふだん忙しくて本とかにはぜんぜん触れない2人の話を聴いた。すごく貴重な話だった。こういう人たちに向けて書こうと思った。

2010-06-24 00:50:23
笠井康平 @kasaikouhei

作家たちが死ぬ思いをして必死に作り上げた作品を、2人は、気軽に「つまらん」とか「泣けた」とか言う。フィクション・メイキングの内実をまるで知らないから「ちょっと泣きたくなって」とか「暇つぶしで」とか「粗筋が面白そうだったから」とかそういうなんてことはない理由で作品を選ぶ。(続)

2010-06-24 00:53:45
笠井康平 @kasaikouhei

そこには偏執狂的な美学は働いてないし、表現形式への過剰なこだわりもない。細部への注視も、作家の意志への歩み寄りもない。ただ、読んで、いろいろ感じて、「好いなorダメだぁ」という二元論で、作品を消化していく。そんな「2人の嗜好には、文学賞の選考とかよりずっと過酷な排除と選別がある。

2010-06-24 00:57:05
笠井康平 @kasaikouhei

読み替え可能性とか、解釈可能性なんてことは、まったく気にもせずに、2人は、自分のこれまでつちかってきたものの見方・考え方でもって、作品を容赦なくふるいにかけていく。「芸術的な」作品は、まずまっさきに、選択肢からはずされる。

2010-06-24 00:59:02
笠井康平 @kasaikouhei

2人の嗜好は、ある局面では、たぶん、どの文学賞の選考よりも厳しい。情状酌量の余地はないし、頑張りを酌んでの受賞、なんてこともありえない。ある回路では不適切だが、別の回路では適切な表現だ、なんていう保留も起こらない。ある面では、もっとも厳しい読者だ。

2010-06-24 01:05:23
笠井康平 @kasaikouhei

もちろん2人の読みは、たいがいが雑だし、抜け・漏れが多い。聞いていて「そこじゃなくて、もっと読みどころあると思います!」と言いたくなることも「。けどそう考えならがもぼくは、2人の話を聞くと、自分の読みを疑いたくなる。ぼくの微に入り細に渡った読みはかえって見落としがあるのでは、と。

2010-06-24 01:12:40
笠井康平 @kasaikouhei

眠いので話をはしょると、要は、ぼくがいま書いてる(書きたい)小説は、単なる「ひとりよがり」じゃないかと思ったのだった。自分がPCの前でにやにやするためだけに書かれた小説。誰にも届かない・伝わらない小説。上手い・下手の以前に人に伝える努力を怠った小説。

2010-06-24 01:16:53
笠井康平 @kasaikouhei

とはいえ、極私的な楽しみのために書かれる小説を否定したいとかじゃなくて、あくまでぼくの私的な願望として、文芸に嫌気が差すほど親しい人も、そこそこ詳しい人も、まるで知らない人も、なるべくそれないりに「好かった!」「面白い!」と感じてもらえるものが書きたいという、そういうこと。

2010-06-24 01:19:34
笠井康平 @kasaikouhei

たとえば、あまり文芸に詳しくないぼくの相方が読んだとして、掛け値なしに「好いじゃん」といえる小説を書くということ。同時に、ぼくの「上手く言語化できないあれ」をきちんと表現できていること。歯切れのいい言葉で言い換えるとするなら、

2010-06-24 01:23:11
笠井康平 @kasaikouhei

誰にでも伝わる言葉で自分にしか書けないことを書くということ。そんなものはありえないと知りながらも、だからこそ少しでも多くの人に伝わる言葉を、語りを、物語を、選ぶということ。

2010-06-24 01:28:15
笠井康平 @kasaikouhei

なんか、かっこいいこと言おうとしてる気がしてならないんだけれど、でもって「誰にでも伝わる言葉で(中略)少しでも多くの人に伝わる物語を語る」を担えるのはもう小説じゃないのではないかという気もして少し寂しいんだけど、でも、なんだろう。

2010-06-24 01:31:40