うぐいすりぼん大阪講演会「漫画表現における性」より

藤本由香里明治大学准教授の講演「漫画とジェンダー」のまとめです。省略している部分はあります。また、まとめ主による解釈も入り込んでいると思いますが、問題があればご指摘願います。
マンガ フェミニズム 表現規制 ジェンダー 藤本由香里
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wagu @wagu108
6月2日のうぐいすりぼん大阪講演会「漫画表現における性」より藤本由香里先生の講演「漫画とジェンダー」の抜粋をつぶやきます。
wagu @wagu108
マンガはジェンダー化されたメディアである。男性向けと女性向けに分かれている。これは世界的にはめずらしい。少年誌・少女誌ともに100年を超える歴史がある。欧米においてはマンガというのは男が読むもので、書き手も基本的に男。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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女性向けのマンガ雑誌の歴史の故に、日本では女性向けの性描写がかなり前から存在する。男性女性、それぞれのための性描写が存在している。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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女性が、男性向けのポルノグラフィを楽しむためには、「嫌な部分」を脳内で除去して「使えるところだけ使う」必要がある。日本の女性向けマンガの伝統はめずらしい。それが近年欧米へ影響し広がった。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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日本には女性のためのポルノグラフィが二種類存在している。レディースコミックとやおい・BLである。これがアジア・欧米にも広がりつつある。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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男性同士の愛を女性が楽しむという流れは、実は戦後の少女マンガの始まりとほとんど機を一にしている。戦後のストーリー少女マンガの始まりは「リボンの騎士」である。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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戦後のストーリー少女マンガはその始まりからジェンダーをテーマにしていた。「リボンの騎士」では、男として育てられたが、女性としてのアイデンティティも持つ。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生
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男装の少女『ベルサイユのばら』 女装する少年『玉三郎恋の狂騒曲』『イブの息子たち』70年代に登場。この二つの流れがあわされて、やおい・BLにつながっていく。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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同じく1970年代『11月のギムナジウム』『風と木の詩』重要な少年愛作品が登場。『風と木の詩』は当初、掲載を拒まれた。しかし、掲載してもらうために、作者はベストセラー作家になることを決意した。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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ジルベールという少年は性愛抜きでは人と深く関わることができない存在として描かれた。性愛というものをよすがにしか生きていけない、ある意味女性の運命と言えるものを、男性という形ではあるけれども、象徴的に描いたと言えるかもしれない。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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『風と木の詩』のは非常に激しい性描写がある。実の父親との性描写もなくてはならないものとして描かれる。そのため当時物議を醸したが、この上ないほどまじめで真摯であったため、否定的な記事はなかった。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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性というのが、いかに力があって、いかにものすごいエネルギーを持っていて、それは人をどうしようもなく絡め取ってしまう。それがテーマとして描かれている。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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そのことはあとから知るのでは遅すぎる。これこそ少女が少女であるあいだに読むべきだ。そういう考えで『風と木の詩』は描かれている。実体験でそれを知るのでは、あまりに傷ついてしまう。だからせめて物語の中で伝えたい。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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竹宮先生は『風と木の詩』の推奨年齢を13歳か14歳と考えていた。それで性というものについて考えて欲しい、感じて欲しいと。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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男同士の愛という形で性や愛を伝えるという表現がこうして生まれてきた。その後、パロディとしてのやおい・少年愛としてのBLの登場…(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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ヘテロセクシュアルとしての女性の性描写について、かつて少女マンガの自主規制は厳しかった。「男女二人で馬に乗る」ような表現も「はしたない」のでダメ…など。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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少女マンガでのベッドシーンは1970年代に登場。一条ゆかり『ラブ・ゲーム』 有名なのは『ベルサイユのばら』。『ベルサイユのばら』のベッドシーンには物語的必然があった。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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このベッドシーンは問題になった。「子どもが読むものなのになんですか!」という抗議に、編集部は「この作品を最初から読んで、それでもこれが許されないと思うのだとしたらもう一度電話をかけてきてください」電話がかかってくることはなかった。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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当時、性的なことは軽いものではなかった。このベッドシーンは「結婚」として描かれていた。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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ベッドシーンに「怖さ」が描かれることは、女性向け性表現として特徴的である。性的なものを怖いもの・傷つけられるものとして描くケースは多い。好きな彼から強引に迫られる「怖さ」など。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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一方、そのころ少年誌では『ハレンチ学園』が掲載。少女誌とは性のとらえ方がぜんぜん違う!しかし、少女誌と同時期に性はマンガに登場してきていた。青年誌のエロをこっそり見るよりは、少年向けエロを描いたほうがよいという考えがあった。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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80年代はエロスの時代。レディースコミック・やおい・ロリコン漫画誌が誕生した。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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80年代のレディコミにはマゾ的な表現が多い。レイプでは複数姦が多い。抵抗しようがない、どうしようない局面が描かれる。他には、「借金のカタ」「弱みを握られている」「私のせいではない。望んだわけではない」ことがこの時代には必要とされた。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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他には、レディースコミックは、男性向け性表現よりは、行為に際して「じわじわと時間をかける」という特徴がある。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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また、レディースコミックには「女は官能で磨かれる。きれいになる。みんなが望む存在になっていく」というテーゼがある。一方男性向けポルノの特徴は、上の立場の女性を官能によって「引き下げる」ことである。これは決定的な違い。(うぐいすりぼん大阪講演会 藤本由香里先生)
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コメント

ぼんじゅ〜る・Fカップ @France_syoin 2012年6月4日
マンガ表現の話しが性表現視点からの日本文化論になってるwおもしろいw
雷光正義 @lightningjustis 2012年6月4日
非常に良い内容だったなーって思いました。特に異論は無く、漫画と性の歴史概要としては同意出来ました。ただハーレクインレイプは吹いた。