世界秘教秘儀事典　道教（タオ）解説

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以下、世界秘儀秘教事典の道教解説引用。

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タオ（道）は神ではない。寧ろ神以前の物である。タオは創造的なダイナミズムや、創造的で在ると同時に破壊的でも在る進化を意味する。更にそれは、絶対成るものを具現しようとする人間の進むべき「道」であるが、原初の無の中で胚芽状態で存続し、やがて動き出す進化と退化の力が怒涛の様に

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押し寄せる「道」でもある。人間はこうしたタオと戦うには無力で在り、ひたすら服従するほか無い。之が道教の善を解く鍵で在る。空しい努力や身の丈を超えた欲望全てを退け、多くを求める事無く自然と協和しなければならない。

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道教は尚も中国の他の宗教と一線を画しており、形而上学的な純利の頂点の一つで在る事に変わりは無い。それは類推と象徴的な対応関係の汲めども尽きないシステムであり、中間項としての人間は、このシステムを通して下から上へ、上から下へ、大地から天へ、天から大地へと向かう二重の流れを

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たえず見出す様に成る。生命と宇宙の全ての運行の起源となる根本原理は、形も属性も無いタオである。前述したように、タオは道を意味するが、行為を意味するともされる。つまり、道を切り開く、と言う意味である。それ故タオは、賢者が飲んだり喉の渇きを癒したりする際は優しく甘美でありながら

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一度急流に成ると、如何なる障害が在っても河床をひた走り、堤を砕き、どれ程重い岩でも転がしてしまう水にも例えられるのだ。この様に、タオは決して単なる道ではない。それは宇宙的かつ超宇宙的な道であり、一方で世界の調和を調整し、他方でもっとも微小な原始や人間のそれを構成しているのである。

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我々に生命と死を与え、昼から夜を、夜から昼を出現させ、更に宇宙的な大周期や年周の運動を決定するのも、全てこのタオに他ならない。（引用終了）

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「タオは一者を生み、一者は神を生む。そして神は三者を生み、三者はあらゆる存在と事物を産む。更に、あらゆる存在と事物は陰から出て陽へと向かう」

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タオの知は何処に向かうのだろうか。自己の実現と賢者が目指すべき「真の人間」（真人）の境地に、で在る。確かに、道教の様々な用語は、あらゆる秘教学の骨組みに用いられてると同様に、神秘的な結合の教義を指すに過ぎない。秘儀と瞑想は我々全ての人間の内に宿っているこの真の人間の実現と理解を

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潜在的な形で在れ、可能な物とする。

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タオの大いなる神秘は研究や理屈では理解出来ない。如何なる言葉や弁別をもってしても、黄帝の「黒い真珠」を見出す事は不可能で在る。だが荘子は言っている。直観「放心」ならそれを見つけ出す。なぜか。問いは答えを含んでいる。まさにこの「何故か？」と言う問いの中にこそタオの真実が在るのだと。

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「なぜ直観は私の黒真珠を見つけ出したのか？」黄帝はこう自問している。禅の場合と同様、無（タオ）を発見したのはグノーシスの（霊知）ではない。それは、放心、即ち瞬時の理解なのである。確かに、道教における大いなる原理[タオ]との合一[大妙]は、虚によってのみ得られる。

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この虚は無我の境地に至る「心斎」に他ならない。思念為る物は「生気」の意のままにさまよう。それからようやく、忘我と光り輝く彼岸での大いなる旅が現れるのだ。こうした経験を積んだ修行者は最早元の人間では無くなっている。完全に自らを一新した彼は以後「天上の快楽」を有する聖人となる。

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自然との完璧な協和の内に生き、自然軸そのものと成る。彼がまもなく意識しなくなる世界では何物も生まれない。大いなる原理と一体化する事で彼は自然の掟の動きを支配し、それに拠って存在や事物に対する絶対的な力を手に入れるようになる。

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世界秘儀秘教事典　引用終了。

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文字の奥にひそむ老子の声、それを聞きとるのは生命のメッセージを感得することだ。さりげない詩句で語られる宇宙の神秘と人間の生きるべき大道(タオ)とは?生き生きとした言葉で現代に甦る『老子道徳経』全81章の全訳創造詩。 http://t.co/qq47O0UL タオ―老子 ちくま文庫