怒りと異端、そして原発

内田樹 @levinassien

自分たちが勤務考課に用いている査定基準では考量できない才能や能力が存在していることを知っている人間がいる企業はイノベーティヴである可能性があります。

青山ゆみこ @aoyama_kobe

湯浅誠さんのツイートで知った城繁幸氏による【ザ・シミュレーション生活保護2030】 http://t.co/VTfr9ISc あり得すぎて、というか、すでにその方向にまっしぐらで全然笑えないのが怖い…。

内田樹 @levinassien

イノベーティヴな才能というのは、組織においてはもっぱら秩序壊乱的に表われます。ですから、それを許容できるためには、「家の中にモンスターを飼っておく」覚悟が要ります。「おれんちね、モンスターいるのよ。これがね、洒落にならないの、大食いで」くらいのお気楽さがないと耐えられません。

内田樹 @levinassien

組織内異分子（モンスター）がイノベーティブな才能に「化ける」歩留まり率は３％くらいです。つまり、９７％は「スカ」です。でも、９７％が食い散らした無駄飯分は３％の才能が軽々とクリアーしてくれます。スカを抜いた「真水」の才能だけを取り出すことはできません。

内田樹 @levinassien

モンスターを厚遇する組織には噂を伝え聞いて自称モンスターたちがわらわらと集まってきます。まずは頭数です。孟嘗君は食客５千人を擁しましたが、ここ一番で「使えた」やつは盗人と物まねの二人だけでした。歩留まり悪いんです。でも、こういう異才は頭数が揃わないとぜったい出てきません。

内田樹 @levinassien

今の日本は解体的危機の局面にありますが、こういうときに新しいムーブメントを領導する人は「え、こんなところに・・・」と思うような、ほんとうに意外なところから登場してきます。歴史の転換点を担う人はつねに誰も「そこ」を見ていなかったところから出てきます。

内田樹 @levinassien

この混乱期を生き残る組織は、ですから、「思いがけない才能」を擁し、「誰も見ていなかった場所」の近くに立っているものであるということになります。そういう組織はもう動き始めており、新しい言葉を創り出しつつある。僕にはそんな予感がします。

内田樹 @levinassien

ＡＥＲＡの原稿だん。「ゼノフォビア」的な政治的言説の異常発生（チャドクガ的）に対する不安を記録しておきました。もしかすると次の選挙では「排外主義的」スローガンを臆さずに口にした候補が無党派層の票を集めて当選するという事態が起こるかも知れません。

内田樹 @levinassien

片山さつき議員の言動はそのための「瀬踏み」なのかも知れません。自民党の幹事長は「あの人」の息子ですからね、自民党は「日本を日本人の手に！」というような情緒的なスローガンで党勢回復を狙うかも知れません。いや、僕が自民党の執行部にいたら「その案」についてＰＴ作りますよ。

内田樹 @levinassien

だんだん心配になってきたのは、ゆうべ安田浩一『ネットと愛国』を読んだせいもあります。怖い話でした。「怒り」という感情は実は身体性をともなわない。怒りが激烈であるためには「身体をもっている」ことがむしろ邪魔になるからです。ネットで憎悪や呪詛が増幅するのは、たぶんそのせいです。

内田樹 @levinassien

気鬱なときに、人間は「怒りっぽく」なりますでしょう。気鬱なときに、空腹を感じたり、眠気を感じたり、エロティックな欲望を感じたりすることはあまりありません。つまり、生命力が衰えているときに、身体資源が乏しくなっているときに、それでも作動する感情が怒りなんだと思います。

内田樹 @levinassien

たぶん怒りはいちばん「安い」身体資源で物質化できる感情なんです。身体資源の貧しい人間にはそれを燃料にして作動できる感情が「怒り」しかない。「悲しみ」や「喜び」でさえ、もっと身体資源の供出を要求しますから。日本人は身体の豊穣性を失いつつあるということなのでしょう。

内田樹 @levinassien

名越康文先生の『自分を支える心の技法』（医学書院）を読了。日本文化は解離的な怒りに弱いという指摘にのけぞりました。無文脈的に怒り出すものを前にすると日本人はとりあえず「拝む」。そ、そうですよね。名越先生はこう書かれております。

内田樹 @levinassien

「ブログやツイッターの炎上、あるいは口論などをみてもそうです。文脈を超えて、過剰に怒っている人のほうが支持を得る、ということが往々にして起きる。冷静な議論よりも、怒っている人、感情的な人のほうが場の空気を支配してしまう傾向がある。

内田樹 @levinassien

（承前）「この背景にはやはり、僕らが文化的に、解離的なあり方を好んできたし、許容してきたということがあるんだと思います。ある種の”トラウマ”を抱えている（ようにみえる）人が、抑圧された感情を爆発させる。そうした『解離的な怒り』を僕らの文化はもてはやしてきた部分があり、

内田樹 @levinassien

（承前）「現実社会でも力を持つに至っています。」（５６頁）

Lun Uchida🍉 @lovelove_kikaku

ところで、日本中の人間が原発再稼動に対し、全てを投げ出して怒り狂って都市中枢部へなだれ込み「遂に日本で暴動が起きた」と世界中に報道されるようにするにはどういう手段があるかな…。怒りが無気力にしか変換されなくて困る。自分が。なんとかせなにゃあ…。

内田樹 @levinassien

あのね、るんちゃん、怒りが簡単に無気力に転化してしまうのは、怒りが「身体に悪い」からなんだと思います。戦うためには怒り続けているわけにはゆきません。過去の成功した革命家たちは総じて楽天家でロマンチストで、怒りより虐げられた人々への共感に突き動かされていたように見えます。

salut_yasuto @salut_yasuto

この夏、昼のピーク時には全国民的に働くのを止めよう、テレビは見ないようにしよう、ピーク時の視聴率を徹底して下げよう、新聞は解約しよう、そして夏のお昼には汗かきながら昼寝！もちろん、野田さんほか閣僚には責任とってもらって全員次の選挙では落選させよう！don't forget