アリス・ミラー『魂の殺人』より(via @alice1923miller)

幼児虐待とその社会への影響に関する研究で有名なスイスの心理学者、元精神分析家であるアリス・ミラーの言葉をまとめました。 著書『魂の殺人』(http://www.amazon.co.jp/dp/4788501732)からの引用です。
3
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

1、すべての子どもは、生長し、発展し、生き、愛し、保護を求める必然性と感情を表現するものとして生まれます。

2012-06-11 21:08:55
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

2、自己を発展させ得るために、子どもは大人の敬意と保護を必要とします。大人は子どもを愛し、子どもが自ら進む道を見つけるのを真摯に手伝ってやらねばなりません。

2012-06-11 22:08:43
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

3,子どもにとって生命にかかわるほど重要な要求が満たされない場合、そればかりか、子どもが大人の要求のために利用され、殴られ、罰せられ、乱暴され、操られ、無視され、欺かれ、それを誰も止めようとしない場合、子どもの子どもとしての調和と統一の取れた人格は取り返しのつかないほど傷つきます

2012-06-11 23:08:53
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

4,傷つけられた人間の当然の反応は怒りでしょう。ところが子どもを傷つける環境においては、そのような反応そのものが禁じられます。(続)

2012-06-12 08:09:01
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)一人ぼっちの子どもは、この痛みの体験に耐えられず、自分の感情を抑圧する以外なく、自分の受けた精神的外傷を押し殺し、自分を攻撃する大人を理想化せざるを得なくなります。子どもは後には、自分がどうされてしまったのかもわからなくなるのです。

2012-06-12 09:09:01
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

5、しかし、このように、その本来の原因から切り離された感情、怒り、無力感、絶望、憧憬、不安、痛みなどは、消滅したわけではありません。(続く)

2012-06-12 10:08:41
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)それらは他者に向かって犯罪、虐殺となるか、自分自身に向かって、薬物中毒、アルコール中毒、売春、精神病、自殺という形を取るかは知らず、とにかく、破壊的な行為として表現されるようになります。

2012-06-12 11:08:40
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

6、この復讐の行為の犠牲となるのが、自分の子どもだというのもよくあることです。自分の子どもはちょうどいい所にいますし、教育ということにすれば、自分の子どもをいくらいじめても何の問題にもならないばかりか、むしろ立派なころだということになるのですから。(続く)

2012-06-12 12:16:17
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)自分自身の両親から受けた仕打ちに気づくまいとして、自分の子どもを殴ることは、悲劇としか言いようがありません。

2012-06-12 13:08:50
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

7、このようにひどい目に合わされた子どもが犯罪者にも精神病患者にもならないで済むためには、少なくとも誰か一人、力無い殴られた子どもではなくその子の周りの人間の方がおかしいのだと、はっきりわかってくれる人に出会う必要があります。(続く)

2012-06-12 14:08:42
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)社会がそれをわかっているかいないかによって、生命を助けるか、あるいは破壊するか、どちらかに加勢することになるのです。親戚、弁護士、裁判官、医師、看護者などはこの部分で、はっきり子どもの側に立ち、子どもを信じる側に回ってくれられるはずです。

2012-06-12 15:16:41
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

8、しかし今日まで、社会は大人を守り、犠牲者に罪を負わせてきました。社会のこの盲目は、古臭い時代の教育規範に従って作られた理論に支えられたものです。(続く)

2012-06-12 16:08:48
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)その理論によれば、子どもこそ、ゆがんだ、悪質な欲望に取り憑かれた存在であって、嘘八百の話をこしらえ上げ、罪の無い両親を攻撃したり、性的に渇仰したりします。(続く)

2012-06-12 17:08:48
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)しかし本当のところ、子どもは皆、両親の残酷な行為も自分のせいだだと考え、両親を愛し、両親は悪くないことにしようと努めているのです。

2012-06-12 18:08:51
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

9、ここ何年かの間に、心理療法の手法の適用のおかげで、子ども時代の外傷的体験は、抑圧された後も身体内に蓄積され、成人後の生活にも影響するということがわかってきました。(続く)

2012-06-12 19:09:28
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)さらに、これまでわかっていなかったのですが、電気的な測定によって、未だ生まれていない赤ん坊でも、やさしくされたり、ひどい目に合わされたりすることを感じるし、理解しているということが明らかになっています。

2012-06-12 20:09:06
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

10、これらの知見のおかげで、これまでわけのわからない行為とされてきたことにも隠された論理があり、それは子ども時代に受けたひどい経験が明るみに出れば明瞭に認識できるのだということがはっきりしてきました。

2012-06-12 21:09:00
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

11、これまで一般に無視されてきた、子どもに対するひどい仕打ちと、その引き起こす結果について、私たちがもっと敏感になれば、世代から世代へと暴力が受け継がれていくこともなくなるでしょう。

2012-06-12 22:08:48
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

12、子どもとしての調和と人格の統一性を傷つけられず、両親に保護され、尊重され、欺かれること無く育った子どもは、青年期もその後も、知的で、感受性豊かに、思いやり深く、そして非常に敏感であるでしょう。(続く)

2012-06-12 23:08:51
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)その人たちは人生を楽しみ、他人や自分を傷つけたり、殺したりしようなどという気持ちになることはありません。自分の身を守るために力を用いることはあるでしょうが、他人を攻撃することはないでしょう。(続く)

2012-06-13 08:08:53
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)その人たちは自分より弱い者、したがって自分の子どもも、尊重し、守る以外のことをしませんが、それは、その人たち自身がかつてそのように扱われ、(残虐行為ではなく)その記憶が幼い頃から蓄積されているからです。(続く)

2012-06-13 09:09:02
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)このような人たちには、自分が安全であると感じるために、巨大な兵器産業を作り上げずにいられなかった人々の気持ちが理解できないに違いありません。(続く)

2012-06-13 10:08:42
アリス・ミラー_bot @alice1923miller

(続き)この人たちは、乳幼児期に感じた脅威に対する防衛という無意識の生涯目標にとらわれていませんから、現実の脅威に対してももっと理性的に、創造的に対処できることでしょう。

2012-06-13 11:08:40