関西電力エリアの発電量に対する電力供給需要が、気候のいいこのじきで80%超えはじめた。若干暑い関西なので昼の空調もぼちぼち稼働しはじめたのだろうね。夏は100%に限りなく近い数字になりそう。
2012-06-15 07:59:26日本の電気が高いのは質のいい電気を送電してるからだといわれ、なんだよ質のいい電気って!って思う人はいるだろうな。その質のいい電気の正体は電圧と周波数。電圧は電灯101±6V、動力200±20V、周波数はなんと±0.1Hzの誤差しか許されていない。今回はそんなお話。
2012-06-15 08:04:16まず発電所は定格出力100%以上の送電は賄えない。さらに発電所は1箇所ではなく色々な場所に分散されているため、極端な話をするとある市に供給している発電所が需要に対し100%超えちゃうと停電することだってありえる。電力会社の電気予報はあくまで全体の目安。
2012-06-15 08:07:44使われる電気、いわゆる電力は電圧×電流なわけだから、みんなが電気を使うと電圧が一定だから電流がどんどん増えていく。この電流が発電所から流れてるのね。で、発電所からの送電線、というか電線自体にも僅かながら抵抗がある。
2012-06-15 08:14:01送電線の電気抵抗は純粋な電気抵抗と、電線が持つ静電容量からくる抵抗(線路リアクタンス)の2種類があり、電流の2乗×抵抗が送電線の電力損失となってでてくる。電力は電圧×電流な訳だから、電圧を上げて電流を減らせば損失は減る。そのため発電所の電圧を高くして、変電所を設置するのね。
2012-06-15 08:19:00発電所は水力にしろ火力にしろ、モーターを回転させて発電させるわけだけど、モーターの回転と発電する電圧は周波数に比例する。で、電力は100%以上送電できないため、電力=電圧×電流だから100を超える電流を流すと電力を維持するため電圧が下がる。
2012-06-15 08:27:03電圧が下がると周波数が下がり、モーター自体が止まる。モーターが脱調という現象を起こし、停電しちゃう。停電の原理はこれで説明がついたはず。
2012-06-15 08:30:07ついでに言うと線路リアクタンスは周波数が絡み、周波数に逆比例して大きくなる。つまり周波数が下がると線路リアクタンスに電力損失として電気が食われるからますます電気が足りなくなる。
2012-06-15 08:33:31@PCengineerX @t_yasya ロスは電気の性質上絶対出てしまうのですが、日本の発電、送電の効率は総じて高いですね。
2012-06-15 11:44:27@DJTakuma2k @t_yasya 後、ダメージコントロールオペレーション含めて高度な連携取れるようになってます。そのあたりが違うかと。それをシステム全体として勘案するとロスとしては大きくはない。
2012-06-15 11:45:57RTの件で送電についての関連。関西圏とかもだけど、発電所から効率よく送電するために高電圧かつ大出力になっている。これは昔だとワンランク下がるんだが、それではたりなくなった上にロスがでかいから。
2012-06-15 11:38:24で、この発電所からの大出力部分は各発電所を結ぶ連携線で大きくつながってて、そこからさらに変電所へと送り配電される。なので、数カ所の発電所のうち1カ所がメンテ、残りのうちのどこかがトラブルになってもまかなえるように十分な余力を維持しつつ本来は連携して供給される。
2012-06-15 11:41:29なので、発電所の各出力とかを積み上げて足りてるという形で話を進めると必ずと言って良いほどダメージコントロールやトラブルに対処できなくなる。このあたりでマスコミ含めて話が違うんだわね。
2012-06-15 11:44:24後ねー。発電所どうこうしても関西圏だと無駄だからねー。緊急で増設とか言う人いるけど。だって連携線つなげたり途中の配電するための変電所からの一段下のラインにつなげるとか全く違うから。このあたりの別途設備投資で作るのまにあわねーんだわ。
2012-06-15 11:49:24そのあたりで無茶言うのって、そりゃ何もないところから喝上げでどうにかしろっていうのと同じ事になっちゃうのよ。土地の購入に配線取り付けて送電開始するまでに下手すると事故るか大規模トラブルに陥る。努力してないんじゃ泣くてすでに使われていたりして理想的に短期間でできるところないの。
2012-06-15 11:53:02質のいい電力の話がRT回ってるので、もう少し話を続けてみるか。なぜ周波数がこんなにシビアに管理されているのかを。
2012-06-15 12:02:20いろいろな箇所に分散されている発電所の電気を系統連携させるために、周波数は一致させないといけない。50Hzの東日本に、60Hzの西日本の電力が送電出来ないことは去年の震災でみんな知っていると思う。じゃあなぜ?
2012-06-15 12:05:051秒間にプラスマイナスが周波数の回数だけ入れ替わる交流電圧において、50Hzと60Hzのサインカーブ(正弦波)を描いてみる。1秒間サインカーブの回数が違う2つを重ね合わせ、各ポイントでカーブを描き直したら、どんなグニャグニャなカーブになるだろう。当然電圧は安定しないよね。
2012-06-15 12:09:2450Hzと60Hzの合成波形はこんな形。周波数がズレると電圧波形がグニャグニャになり、安定しないことが良くわかると思います。 http://t.co/Qufc3F41
2012-06-15 12:14:59周波数を常時修正させるための設備は発電所にあるわけだけど、万が一発電所の周波数がずれた場合は周波数リレーが働き、該当する発電所の電気が系統連携から切り離され、停電します。そうなると電力供給量は停電した分不足します。これが連鎖してしまうと、大規模停電となってしまう。
2012-06-15 12:19:32ここ何十年も大規模停電を味わってないだけに、電力不足って実はとても怖いことを知って欲しいな、と思います。5年ほど前かな?真夏の東京で1時間の大規模停電はありましたが、あれは送電線の幹線を切っただけで、送電ルートを変えただけですからね。
2012-06-15 12:21:30