矢野浩一さんによるリフレーション政策メモ(2012.6.17)
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まず当日のTLより(雰囲気)
消費税増税で唯一救いがあるのは景気がかなり悪化したら元の水準までには日銀が戻してくれるってところだなぁ。行動するまで2年ぐらいあるけど・・・。でも来年総裁選があるからどうなるかわからんが。
2012-06-17 10:15:40小野先生が言ってた財政政策は雇用を作り出しデフレ圧力を弱めるというのはホントだと思う。だけどそれでインフレ期待が喚起できるかというとできないだろうけど。
2012-06-17 10:27:42以下本題:矢野先生のつぶやきと質疑応答
先日、ある人から「リフレ派って、量的緩和政策を主張しているのですか?」と聞かれました。矢野「違います。そんなことは主張していません」と答えた所、それに対して「リフレ派が量的緩和を主張していると思っている人は少なくないです」とのご指摘を頂きました。(続く)
2012-06-17 12:11:44(続き)リフレ派の原点である岩田規久男編(2004)「昭和恐慌の研究」(東洋経済新報社)には「『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』をリフレ政策と」呼ぶ(同書p. 300)とはっきり書かれています。
2012-06-17 12:14:46(続き)なので、狭義には『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』に賛成する人をリフレ派と呼び、それに反対する人を反リフレ派と呼びます。(続く)
2012-06-17 12:16:48(続き)ただし、『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』だけではデフレ脱却には十分でない(もしくは時間が掛かり過ぎる)と考えるリフレ派もおり、(1)為替介入を併用する、(2)財政政策を併用することを提唱する場合もあり、それは広義のリフレ派と呼べます。
2012-06-17 12:19:36(続き)[まとめ]基本的である「リフレ政策とは何か」については「昭和恐慌の研究」(2004)にはっきり『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』と書かれており、その後大きな変更はありません。「リフレ派は量的緩和を主張している」というの正しい理解ではありません。
2012-06-17 12:27:52(続き)[補足]「昭和恐慌の研究」(2004)以降に現れた論点としては、(4)名目GDPターゲットを含めることができます。矢野の先生である岡田靖さんは「名目GDPターゲットでもいいんじゃないか」と言っていたので、広義のリフレ派に入れることができるのではないかと思います。
2012-06-17 12:30:38高橋洋一氏の主張に関してはどうお考えですか?“@koiti_yano: (続き)なので、狭義には『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』に賛成する人をリフレ派と呼び、それに反対する人を反リフレ派と呼びます。(続く)”
2012-06-17 12:28:30@maisels 高橋洋一先生は時々お会いしますし、尊敬もしています。高橋さんは量的緩和を主張しておられるので、金融緩和派だとは思います。が、本来の意味でのリフレ派には入らないと思うのですが・・・なので、高橋先生ご本人がリフレ派ではなく「上げ潮派」と自称して居られたと思います。
2012-06-17 12:37:03@proppin72 Fisher (1933), Econometricaにあった「リフレーション(リフレ政策)」という言葉を出してきたのは銅鑼さん本人(と岩田規久男先生)です。なので、リフレ派の元祖です。
2012-06-17 12:41:05[補足]@DukeLegolasさんはよくご存知だと思いますが、本来の量的緩和は「日銀当座預金に資金を積む」が基本ですね。これはリフレ派の主張の半分である「長期国債買いオペ」とは発想がまったく異なりますね。RT 無制限の長期国債買いオペってのを量的緩和と勘違いした人は多い
2012-06-17 12:51:16前期苺書き込みでは、国債の買いオペ増額や金融政策寄りでしたが、後期苺書き込みで財政支出すべしって言ってましたQT @koiti_yano: @proppin72 「リフレーション(リフレ政策)」という言葉を出してきたのは銅鑼さん本人(と岩田規久男先生)です。なので、リフレ派の元祖
2012-06-17 12:50:46最初から「財政政策は効果がある」って言ってましたよ。@kiba_r @proppin72 前期苺書き込みでは、国債の買いオペ増額や金融政策寄りでしたが、後期苺書き込みで財政支出すべしって言ってました QT 「リフレーション」という言葉を出してきたのは銅鑼さん本人
2012-06-17 12:58:25[最後に(その1)] いずれにしても岩田規久男編「昭和恐慌の研究」(2004、東洋経済新報社)にリフレーション政策に関する基本的な考え方は書かれているので、リフレ政策論争に参加される方はぜひ最初にそれをお読みください。
2012-06-17 13:01:55[最後に(その2)]読むことにより、「リフレ政策と合理的期待形成の関係」や「リフレ政策と政策レジーム変更」などの重要な論点を理解できるようになりますので、(この政策論争に興味のある方には)時間の無駄にはならないと思います。
2012-06-17 13:03:38