中山功太の妖怪大百科

妖怪大百科・・・50音の1音ずつ、古今東西の妖怪を中山功太が紹介します。
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@nakayama_kouta

妖怪大百科 飴ねぶり 子供が舐めてる棒飴を後ろからねぶって驚かす妖怪。人里離れた山奥に一人で住んでいる。夜な夜な子供の泣き顔が頭をよぎって眠れない。突然奇声を上げたりリストカットしたりする習性がある。妻と息子は愛想を尽かして去年家を出た。本当は子供が大好きで飴などねぶりたくない。

2012-06-08 20:13:26
@nakayama_kouta

妖怪大百科 イカ裂き小僧 漁村で干されているスルメを片っ端から裂く妖怪。父親はタコ踏みジジイ。母親は専業主婦。父親からすると歳老いてから産まれた子供なので可愛くてあまりキツく言えない。母親は何度も妖怪小学校に呼び出されていてノイローゼ気味。イカ裂き小僧と名付けた事を悔やんでいる。

2012-06-09 00:24:00
@nakayama_kouta

妖怪大百科 海閉じババア 海開きした海水浴場を閉じようとする老婆の妖怪。特別な能力は無い為「海開き反対!」と書かれたプラカードを掲げ孤軍奮闘する。32年前に海に飲まれて命を落とした息子の弔いの為だという説とただただ頭がおかしいという説がある。ショッキングピンクのビキニを着ている。

2012-06-09 03:10:43
@nakayama_kouta

妖怪大百科 えずきさすり 居酒屋のトイレで嘔吐しようとえずいている人の背後から背中をさする優しい妖怪。ただし異常に力が強く力加減が出来ない為服を破ってしまう事もしばしば。若い頃マッサージ店に勤務していたがそれが理由で解雇された。お酒が大好きで自分が嘔吐する時は自らの背中をさする。

2012-06-09 12:53:41
@nakayama_kouta

妖怪大百科 オカリナじじい 日本各地の駅前でオカリナを吹き聴いた人の精神を破壊する凶悪な妖怪。レパートリーは童謡からJ-POPまで幅広い。かつて渋谷の駅前で吹いている時レコード会社の人の目に止まりスカウトされたが無視して吹き続けた。直後レコード会社の人はよだれを垂らして倒れた。

2012-06-09 13:28:17
@nakayama_kouta

妖怪大百科 影喰い 晴れた日に現れて人々の影を食べる妖怪。影を喰われた者は精気を失い仕事への意欲や勉学への意気込みが無くなる。影喰いは若干過食症ぎみでついつい影を食べ過ぎる時がある。その都度友人のえずきさすりに背中をさすってもらい影を吐く。えずきさすりの影は昨年影喰いに喰われた。

2012-06-09 23:19:56
@nakayama_kouta

妖怪大百科 霧吹き女房 夜道を通った通行人の顔に毒霧を吹き掛ける女の妖怪。女房とは呼ばれているがその風貌から名付けられただけで未婚である。毒霧の毒は非常に弱く顔が痒くなる程度で水洗いで治る。それよりも機嫌が良い日に通行人を出刃包丁で刺す時が厄介である。実は三つ子のシングルマザー。

2012-06-11 16:23:39
@nakayama_kouta

妖怪大百科 口裂け男 口の周りにさらしを巻いて裂けた口を隠して生きている悲しい妖怪。都市伝説の口裂け女とは一切関係は無い。口が裂けていると言っても唇の両サイドがわずか数ミリ上にあがっているだけでむしろ愛嬌がある。若い女性の理想の唇。完全に自意識過剰だ。そんな事より足が13本ある。

2012-06-11 16:59:06
@nakayama_kouta

妖怪大百科 けまり兄弟 常に一定の距離を保ちながら足で生首をパスし合っている兄弟の妖怪。兄が8歳弟が6歳の時に始めたこの奇行はもう100年近く続いている。人間に危害を加える事は無いがそのあまりの異常性から日本妖怪学会よりカルト認定されている。蹴っている首は2歳で死んだ三男の生首。

2012-06-12 06:16:20
@nakayama_kouta

妖怪大百科 米捨て大将 農家が丹精込めて作ったお米を片っ端から捨てていく迷惑な妖怪。捨てる時「ガハハ」と豪快に笑う事からこの名が付けられた。米が嫌いだという説とパンが好き過ぎるという説とがある。昔は肥溜め等に捨てていたが現代ではコンビニのゴミ箱に捨てている。ホモセクシャルである。

2012-06-12 06:53:39
@nakayama_kouta

妖怪大百科 サーカスくずれ 人間の頃サーカスのピエロだったが空中ブランコで転落し妖化した妖怪。ノーメイクで派手な衣装を纏い子供達に芸を見せる。空中ブランコは未だにトラウマで飛ぶ前は激しく嘔吐する。その都度友人のえずきさすりに背中をさすってもらう。火の輪くぐりに失敗し全身ケロイド。

2012-06-12 09:09:11
@nakayama_kouta

妖怪大百科 死人繋ぎ 人間の死体を盗み出しバラバラに切り刻み独自の手法により縫い繋げる妖怪。その作品は日本のみならず海外でも高く評価されており妖怪としては初めてパリのビュッフェルド国際芸術祭に正式招待された。その際5人の審査員を全員切り刻み逃亡した事から最凶妖怪の呼び声も高い。

2012-06-12 16:41:39
@nakayama_kouta

妖怪大百科 酢すすり 夜な夜な人の家に忍び込み台所の酢をすする妖怪。そんなに大量にすする訳では無くすすった後は口をつけた部分を手拭いで拭く事から日本妖怪学会より優良妖怪認定されている。時にはすすり代として50円程度の謝礼を置いて帰る事もある。ただし酢が無い時はその家を焼き尽くす。

2012-06-12 22:29:43
@nakayama_kouta

妖怪大百科 せっかく侍 せっかく事が上手くまとまりそうになったりせっかく殿様のご機嫌が直ったりした時に現れ全員を斬り捨てる侍の妖怪。情け容赦が無いと妖怪仲間からも嫌われている。斬る以外にもせっかく並べたドミノを倒したりせっかく買って来たお寿司を踏んだりする。翼があり空を飛べる。

2012-06-13 01:04:24
@nakayama_kouta

妖怪大百科 そば打ち入道 四六時中そばを打ち続けている体長5mの妖怪。女夫岩の上で打つ事もしばしば。額の眼から流した涙をそばに練り込む為その塩分は絶妙だとも単純に汚いとも言われている。知り合いの社長妖怪に店を出さないか?と持ちかけられても頑なに拒んでいる。そばアレルギーである。

2012-06-13 08:44:00
@nakayama_kouta

妖怪大百科 宝盗人 老若男女を問わず全ての人々の宝を盗む泥棒の妖怪。宝と言っても金銀財宝を盗む訳では無く「その人にとって本当に大切な物」を奪う。亡き母の着物甲子園の土未開封のフィギュア昔のスコラ飼ってる猫などを盗みに盗む。その為妖怪警察から指名手配されている。本人の宝は「思い出」

2012-06-13 09:29:32
@nakayama_kouta

妖怪大百科 小さな光 彼を妖怪にカテゴライズすべきか?日本妖怪学会で揉めに揉めた妖怪。最終的には大博士妖怪の鶴の一声により妖怪認定された。青白い美しい光を放ちながらゆっくりと飛び回る。人間の耳の中に入り込み一瞬にして五感を奪う。そして彼は自分を認めてくれた大博士妖怪の五感さえも。

2012-06-13 09:50:48
@nakayama_kouta

妖怪大百科 月殴り 満月の夜驚異の跳躍力で跳び上がり月を殴る妖怪。月が嫌いな訳では無いが自らの跳躍力と腕力を誇示する為に行う。妖怪大戦争の際兵隊として召集されたがパンチ力が全く無い事が明らかになりすぐに帰らされた。ジャンプ力に関してもジェットエンジン付きシューズが怪し過ぎる。

2012-06-14 14:09:34
@nakayama_kouta

妖怪大百科 寺寄り神父 日本各地のお寺を訪ね和尚さんにキリスト教の素晴らしさを説く気が強い妖怪。「デリカシーが無さ過ぎる」と無宗教妖怪からの評判も悪い。説教の内容は「キリストは奥二重」や「マリア様はFカップ」など独自の解釈のものばかり。和尚が退去を命じた瞬間聖書の角で頭を殴る。

2012-06-14 14:31:40
@nakayama_kouta

妖怪大百科 富子 草木も眠る丑三つ時柳の木の下に現れ「うらめしや」と呟く女の妖怪。第二回妖怪サミットにて「彼女は妖怪では無く幽霊だ」と首切り八本腕に激しく抗議された。「では妖怪と幽霊の違いは何か」というヘソ開き中四次元の質問に議会は静まり返った。その時富子は言った。「うらめしや」

2012-06-14 14:56:52
@nakayama_kouta

妖怪大百科 名も無き者 唯一名前が無い可哀想な妖怪。特徴が無いから名前を付けられないのでは無い。額の角から雷を放ち口からは炎を吐き右手で触れた物は全て凍らせ左手で触れた物は砂と化し崩れ落ちる。どこをピックアップして名付ければ良いか分からないのだ。本人は「鳥男」と呼ばれたいらしい。

2012-06-14 15:42:37
@nakayama_kouta

妖怪大百科 ニセ家族 中高生の実家に忍び込み帰宅を待ちまるで家族の様に振る舞うグループの妖怪。リサーチ不足の節があり偽父はお小遣いを100万円渡し偽母は晩御飯で豚の丸焼きを作り偽兄は自称F-1レーサーで偽妹は0歳のくせにベラベラ喋る。しかも縛り上げた本物の家族を隠そうともしない。

2012-06-14 16:04:57
@nakayama_kouta

妖怪大百科 沼のぬし 東北のとある沼を300年も守り続けている妖怪。人間が近付くと沼から出て驚かそうとするが沼の粘度が高くいつもタイミングが合わない。とても恐ろしい顔をしているが沼が顔にまとわり付いて全く見えない。「末代まで祟ってやろうぞ!」と言うが口に沼が入って何も聞こえない。

2012-06-14 16:31:55
@nakayama_kouta

妖怪大百科 寝たきり抜刀斎 大病を患っており寝たきりだがお見舞いに来てくれた人々を斬り捨てる侍の妖怪。体調が良い日は布団ごと馬に引かせ町へ出て斬り捨てる。とは言え寝たきりなので足しか斬れず致命傷を与える事は無い。昨年友人のせっかく侍がせっかくお見舞いに来てくれたのに斬り捨てた。

2012-06-14 16:54:59
@nakayama_kouta

妖怪大百科 脳みそ大伯爵 脳だけの姿で酒樽に沈み脳波で水面を揺らし言語を発する珍しい妖怪。大伯爵と言う名はあまりに態度が横柄な為皮肉で付けられた。「子守唄を唄いたまえ」「そろそろ酒を入れ替えないか」「脳みそを見る様な眼で見るでない」等の発言があるが夜中咆哮を上げて泣き叫んでいる。

2012-06-14 19:42:52