クローズアップ現代「原発運転再開“政治決断”を問う」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk 

6月18日に放送されたものを文字起こししています。 進行:国谷裕子アナ ゲスト:細野豪志(原発事故担当大臣) 細野さんの発言は、ほぼそのままにしています。
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冒頭のVTR

とし @toshihiro36

<ナレーション> 運転再開をめぐって揺れ続けた福井県の大飯原発。おととい地元の西川知事が同意の意思を野田総理大臣に伝え、政府は福島第一原発の事故以来はじめて原発の運転再開に踏み切りました。今回の運転再開は、政府が脱原発依存を掲げる中で決まりました。

2012-06-19 05:22:44
とし @toshihiro36

<ナレーション> 「運転は電力の逼迫期に限るべき」との声が消費地から上がっています。これに対し政府は「時期を限っての運転は考えていない」としています。福島第一原発の事故を受けたあとの政府の原発政策はどこへ向かうのか。今夜はスタジオに細野原発事故担当大臣を招いて徹底的に問います。

2012-06-19 05:27:21

ここからスタジオです

とし @toshihiro36

国谷:こんばんは、クローズアップ現代です。「想定外は起きる。安全には絶対はない」という教訓を残した、福島第一原発事故から1年3か月あまりです。政府は関西戦力大飯原子力発電所3・4号機の運転再開を決定し、関西電力は再稼働に向けた作業に入っています。

2012-06-19 05:31:02
とし @toshihiro36

国谷:夏の電力需要の逼迫が緩和されるとして、再稼働を歓迎する声がある一方で、「原発事故の原因がいまだ明らかになっていない。また運転再開の根拠となった安全基準が暫定的だ」として、安全性への不安が根強くあります。安全神話に基いた原発の運転に逆戻りしないために、いま何が必要なのか。

2012-06-19 05:35:55
とし @toshihiro36

国谷:そして事故を経験した日本は、これから原発とどう向き合っていくのか。今夜は細野原発事故担当大臣にお越しいただいています。現在、原発の安全対策そして安全規制の先頭に立っていらっしゃいますけれども、事故が起きた当時は総理大臣の補佐官として事故対応にあたって、

2012-06-19 05:41:11
とし @toshihiro36

国谷:その後は環境大臣そして原発事故担当大臣として、この事故が与えた深刻な影響を肌で感じてこられたわけですけれども。大飯原発再稼働の決断を下した関係閣僚のお一人として、いま率直なお気持ちをお聞かせください。

2012-06-19 05:45:12
とし @toshihiro36

細野:はい。今回の判断のすべての原点は、福島にあります。再稼働するということに関しては、福島の皆さんがどのようなお考えになるかということが…非常にそちらの皆さんと接する機会が多いですから、気になりました。

2012-06-19 05:49:40
とし @toshihiro36

細野:ただ政府として判断をしなければならないところは、やはり最後は決断をしなければならない。そんな思いで判断をいたしました。同じ津波が来ても炉心損傷には至らないということを、原子量安全・保安院そして原子力安全委員会を含めた専門家で繰り返し繰り返し議論をして、そこは確認しました。

2012-06-19 05:53:54
とし @toshihiro36

細野:既存の専門家だけでは十分ではないと思いましたので、私はセカンドオピニオン、サードオピニオンも聞いて、「そこは大丈夫か?」と確認はしたつもりです。ですから、そこはしっかりとした対応ができているということを、ぜひ皆さんにわかっていただきたいと思います。

2012-06-19 05:57:37
とし @toshihiro36

国谷:このあと、またじっくりとお話しをお聞きしたいと思います。しかしこの暫定的な安全基準に基づいて、運転再開の決定が行われた大飯原発・4号機ですけれども。地元や周辺自治体では事故が起きる不安を抱え、安全確保に向けた対策が十分ではないと考える人々が少なくありません。

2012-06-19 06:02:33

VTRが流れます

とし @toshihiro36

<ナレーション> 大飯原発のある福井県おおい町です。住民の大半が、原発にかかわる仕事で生計を立ててきました。しかし福島第一原発の事故以来、安全性への不安は拭えていません。NHKが先月行った世論調査では、原発の運転再開に賛成と考えている人は64%。

2012-06-19 06:07:09
とし @toshihiro36

<ナレーション> ところが運転再開に賛成であっても、半数以上が事故への不安を感じています。おおい町で開かれた住民説明会です。政府は福島第一原発のような事故は起きないと繰り返し説明するものの、住民からは一部の安全対策ができていないまま運転するのは危険だと指摘する声が上がりました。

2012-06-19 06:12:28
とし @toshihiro36

<ナレーション> 事故が発生した場合の、住民の安全確保がなされているのか。不安を感じている人もいます。住民説明会で不安を訴えた、森下弘治さんです。親子2代にわたり、原発の作業員向けの旅館を経営してきましたが、原発が停止しているため宿泊客はゼロ。現在、収入はまったくありません。

2012-06-19 06:17:34
とし @toshihiro36

<ナレーション> 森下さんは地元経済にとって原発は必要だと感じているものの、事故の際避難する方法が整わない限り運転再開するべきでないと考えています。森下さんは大飯原発からわずか1キロしか離れていない、大島地区に住んでいます。

2012-06-19 06:23:54
とし @toshihiro36

<ナレーション> 地区の人口は800人、事故が起きれば山あいにある一本道を一斉に避難しなくてはなりません。

2012-06-19 06:26:00
とし @toshihiro36

森下:逃げ道が1本しかない。もしもの場合は、逃げ道がこれしかないんだから。もし地震なら、土砂崩れがあるでしょう。通行止めになって、行き止まりになる恐れが十分ありますもんね。

2012-06-19 06:29:15
とし @toshihiro36

<ナレーション> 福井県に隣接する自治体にも不安が広がっています。滋賀県では大飯原発で事故が起きた場合、放射性物質がどこまで拡散するのか政府にデータを求めましたが、まだ伝えられていません。滋賀県は独自に試算を行いました。

2012-06-19 06:34:10
とし @toshihiro36

<ナレーション> さまざまな気象条件のもとで、放射性物質が拡散する可能性がある範囲を、県内に限定して示した図です。高島市では大半の地域で影響があることがわかったため、県としてどのような支援が必要か検討しています。

2012-06-19 06:37:54
とし @toshihiro36

<ナレーション> 政府の具体的な指針ができていないため、対策作りは手探りで行わざるをえません。

2012-06-19 06:40:51
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