#erogehistory　エロゲの歴史を語る #eroge

もりやん/豆苗わかば @catfist

ぼくは教育の不備を憎む。「育つ奴は、放っておいても育つ」「自分から学ぼうとしない奴は、だめだ」という話は非常に説得力があって、一面の真実ではあるのだけど、教育者と被教育者の間にある不幸を解決する力は、教育者しかもっていない。人は、必要な教育を受けられるべきだ。

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ここで、話をエロゲーに振る。エロゲーマーの初期教育現場は、死屍累々である。偏見からエロゲーを蔑視する人、初期教育の失敗によって定着できない人は、みなさんも間近に見たことがあるのではないだろうか。ぼくはある。

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それゆえに、「初心者にオススメのエロゲーは、なにか」というテーマは、しばしば論じられているのだが、実際的な成果が得られたケースは、ほぼ、ないと認識している。エロゲー初学者にとって、自分の求めるエロゲー像（あるいは、自分がエロゲーを求めているのか）を明らかにすることは、難しい。

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エロゲー初学者が、なんの予備知識もなくエロゲーを手に取ったとき、それがクソゲーである可能性は、有意に高い。たとえそれが、古典的名作とされるタイトルであっても。

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では、通り一遍の作品知識を身に付ければ、エロゲー初学者といえども、自分に合った作品に巡り会えるものだろうか？ いや、その作品のストーリーや、キャラクターや、各要素のクォリティのだいたいを知っていたとしても、それが「どういう作品なのか」を知ったことにはならない。

もりやん/豆苗わかば @catfist

「教育」とはむろん、知識の体系化によってなされるものであり、ある史観に基くものでなければならない。それは、エロゲー初学者においても、変わらないはずである。

もりやん/豆苗わかば @catfist

よって、ここに、エロゲー教科書の製作を宣言するものである（ﾊﾞﾊﾞｰﾝ）。なーんちゃってなんちゃって

もりやん/豆苗わかば @catfist

そーゆー仕事を20年選手の長老にやってほしいんですけども。俺なんかXP世代なんでハナシなんねーんすけども。

もりやん/豆苗わかば @catfist

80年代は、特定のプラットフォームが中心となることなく、おおざっぱに「女の子のハダカが見られるゲーム」が存在していた時代。WindowsないからPCのプラットフォームも単一でなかったし、アーケードの脱衣ゲーも有力だった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

この「とにかく女の子のハダカが見られるゲーム」っちゅうスタイルは、変に魅力があって、新しい技術とかプラットフォームが出てくる度に、必ず復活してくる。末期の負けコンシューマゲーム機とか、FLASHとか、最近じゃケータイゲームとか。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

PC98時代になると、アリスソフト・elf・フェアリーテールという、いわゆる御三家が台頭してくる。これらのブランドが強かったのは、簡単にいうとキャラ。ただハダカが見られるだけでなく、魅力的なヒロイン、というものが出来上がってくる。 #erogehistory

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御三家が頭角を表してるころ、後にコンシューマゲームの大手メーカーになる会社とか、社会現象的アニメを作る会社とかが、小銭稼ぎにエロゲーを作っていたりした。そう、ガイナックスのことです。 #erogehistory

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このように、大昔のエロゲーの世界は、とにかく絵が中心だった。ゲーム性も今よりはずーっと重視されていたけども。そこに、お話、テキストを重視する流れをもたらすのが、例の御三家。特に、elfだった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

今のエロゲーのご先祖様をどこまで遡るかっちゅーと、話がややこしくなるんだけど、まあ、今やって面白いものっちゅーと、ギリギリ『同級生』じゃなかろうか。elfのこの大ヒット作は、エロゲーを根本から変えることになる。ハダカのゲームから、恋愛のゲームへ。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

『同級生』は、学園生活をシミュレートしつつ、ヒロインと恋愛ができるゲームだった。「学園」「恋愛」「シミュレーション」という三大要素は、現在のエロゲーにもそのまま引き継がれている。そしてそこでは、ラヴストーリーが語られていたわけ。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

『同級生』は本当に画期的なゲームで、多くのファンを生んだのだけど、哀しいかな、プラットフォームがPC98だったがために、社会現象的ブーム、とまではいかなかった。……そして、その手柄をさらっていったトンビがいるわけ。そう、『ときめきメモリアル』ですよ！ #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

パソコンそのものがバカ高くて難しいオタクのオモチャだった時代。『同級生』丸パクリで、『同級生』より遥かに絵がダサく、『同級生』と違ってヒロインとエッチできなかった『ときメモ』は、しかしPCエンジンで発売されたことで、『同級生』より遥かに売れちゃった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

『ときめきメモリアル』はスーファミにも移植され、大ブームになった。というわけで、ギャルゲーというものが、エロゲーから別れて独自に成立することになる。しかし、『同級生』もコンシューマに移植されたりで、両者が完全に無関係になるわけでもなかった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

現在でも、ヒットしたエロゲーが、エロ抜きでコンシューマに移植される事例は多いけれども、それは、これだけパソコンが普及した時代であっても、未だにコンシューマ市場の広さは、エロゲーのそれと比べて、充分大きいからなのだ。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

で、90年代において、ギャルゲーは一世を風靡するのだけど、エロゲーはエロゲーで、恋愛ゲームとして独自の進化を歩んでいた。ヒロインの属性付け、っちゅうのもそのひとつ。例えば「妹キャラ」の原型は、例のアレの続編『同級生2』の鳴沢唯に見ることができる。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

あとは、制服とかね。カクテルソフト（フェアリーテールの姉妹ブランド）の『Pia♥キャロットへようこそ!!』は、制服が可愛いことで有名なファミレスチェーン「アンナミラーズ」（通称アンミラ）のコスチュームなどをモデルとし、ファミレス店員と恋ができるゲーム。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

このへん、「こんな可愛い女の子と恋愛できますよ！」というアピール合戦の成果なのだけど、90年代も中盤になると、だんだんその路線も飽和してきて、新しい試みがなされるようになってくる。そのムーブメントの中心も、やっぱりelfだった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

シーズウェアには、剣乃ゆきひろというシナリオライターがいた。エロゲーにおいて、まずライターが注目される、という現象を起こしたのは、この人が最初。シーズウェアは、『EVE burst error』という大ヒット作を世に送り出す。 #erogehistory

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『EVE burst error』は、恋愛要素も含むが、基本路線はハードボイルドな探偵モノ。さらに、マルチサイトシステムを搭載。これは、視点人物の切り替えによって、シナリオを進行させるもの。ストーリーとシステムの相乗効果で、見事なミステリになった。 #erogehistory

もりやん/豆苗わかば @catfist

『EVE burst error』は大ヒットになったが、それに代わるコンテンツを生み出せず、EVE頼みになったシーズウェアは退潮する。elfに引き抜かれた剣乃ゆきひろが作り上げたのが、稀代の大傑作『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』だった。 #erogehistory