「てれこ」の精神

「てれこ」の精神で、壊して創ってみる。うまく一つの筋に完成しなくてもいい。食い違ったままで、あべこべのままでいい。時間をかけて、壊して創る作業こそが大事で、そこにいろんな本質がある。
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@dainotopia

「てれこ」という言葉がある。元は歌舞伎の言葉で、2つの違う筋を1つの本にまとめて1幕ごとに交互に上演する。そこから、互い違いや食い違い、あべこべ、のような意味を表す言葉になったいわゆる楽屋言葉の類。

2012-06-21 09:01:38
@dainotopia

一つものを二つ以上のそれぞれ独立したものにわけてみる。または二つ以上のものを上手に一つにまとめてみる。そういうある種のトリックだったり、遊び心だったり、そういう視点はとても大事。それは同じものを飽きずに繰り返す術でもあり、同じものから新しいものを生み出す術でもある。

2012-06-21 09:06:44
@dainotopia

作り上げたものを分解するという作業も部分を組み合わせて全体をつくるという作業も多くの人が小さい頃には経験してるはずで、おもちゃを分解したりパズルを組み上げたり、きっとその作業中は尋常じゃない集中と好奇心の中にいたはず。だけどその作業は必然、時間がかかるから、次第にやらなくなる。

2012-06-21 09:14:33
@dainotopia

作りもせず壊しもせず、完成したものをそのまま使う。そしてまた新しい完成品にとってかえる。知らぬ間にそれが当たり前になっていく。そうやって完成したものが美しいものだという錯覚の中で僕たちはだんだん自分で自分を生き苦しくしていってるんじゃないかと思う。

2012-06-21 09:21:01
@dainotopia

今あるものがどんな部品からできてるか、その部品から他のものはできないか。壊してみる、組み合わせて作ってみる。めんどくさくて時間はかかるし、元に戻る保証はなく、きれいなものもできないかもしれない。でも確実に元と同じものはできない。だけど、そこには愛着と自分の美学ができる。

2012-06-21 09:27:52
@dainotopia

「てれこ」の精神で、壊して創ってみる。うまく一つの筋に完成しなくてもいい。食い違ったままで、あべこべのままでいい。時間をかけて、壊して創る作業こそが大事で、そこにいろんな本質がある。だから今日も僕はかっこ悪くても泥臭くても、壊して創ってを繰り返して自分の美学を探します。おわり。

2012-06-21 09:41:02