黒丸さんの不思議な夢

黒丸 @kuro_malu

不思議な夢を見た

黒丸 @kuro_malu

自分の体が宙に浮いているのに気づいて、「ああ、死んだのかぁ」　小さくつぶやいた

黒丸 @kuro_malu

声のない声に呼ばれてるのが分かる。「あっちに行かなきゃ」って本能的に分かる

黒丸 @kuro_malu

意識が『そこ』に向いた途端、景色が突然一変した

黒丸 @kuro_malu

映画の中で見たことがあるような、地球全てが緑に包まれたような、見渡す限りに広がる自然を空の真ん中から見下ろした

黒丸 @kuro_malu

ゆっくりと森の中に下りていって、木々の中をふわふわ漂いながら進むと、人の話し声が聞こえてきた

黒丸 @kuro_malu

２〜３人で話してる人、５〜６人で話してる人、木に背をもたれかけたり、草の上に座ったりしながら、楽しそうに会話してる

黒丸 @kuro_malu

地面に足を下ろすともう飛べなくなって、広場の中を歩いて回った

黒丸 @kuro_malu

「こんにちは」　優しい声が聞こえて振り返ると、枯れた倒木の上に男の人が笑顔で座ってた

黒丸 @kuro_malu

「こんにちは！」　元気に返事をして、お兄さんの側に近付いた。隣に座って、いろんな話をした

黒丸 @kuro_malu

呼ばれたことが分かった人達だけが広場を離れて、森の奥に歩いて行く

黒丸 @kuro_malu

「お兄さんは行かないの？」「僕の順番は、まだなんだ」

黒丸 @kuro_malu

手を振ってお兄さんと別れて、呼ばれる方へ向かうとエスカレーターが見えた。一人分の幅の、下り方向のエスカレーター

黒丸 @kuro_malu

みんな、順番にそのエスカレーターに乗る。誰に言われたわけでもなく自分の順番が来たのが分かった

黒丸 @kuro_malu

エスカレーターに乗って前の人の横から『下』を覗いたけど、どうなってるのか見えない。どこまで下りていくのか分からない

黒丸 @kuro_malu

突然、怖くなった。自分の存在が、心が、想いが、記憶が、下りた途端に消えることが怖くなった

黒丸 @kuro_malu

「そっちにまだ行きたくない！」 叫びながら、エスカレーターを逆走した

黒丸 @kuro_malu

人を押しのけて、さっきの広場まで戻ろうと必死に駆け上がった

黒丸 @kuro_malu

あと一歩！

黒丸 @kuro_malu

『ついた！』って思った瞬間強い風が吹いて、思わず目を閉じた

黒丸 @kuro_malu

自分の体が宙に浮いているのに気づいて、「幽霊になったのかぁ」　小さくつぶやいた

黒丸 @kuro_malu

ふわふわ宙に浮く自分の姿に誰も気づいてくれない。話しかけるのに疲れて、目に入った公園に向かった

黒丸 @kuro_malu

ベンチにおじいちゃんが座ってて、ブランコで遊ぶ子どもたちを見てた。見えないだろうと思って、隣に腰かけた

黒丸 @kuro_malu

「君はどこからきたの？」　優しく聞かれて、びっくりした。「見えるの？」　「見えるよ。私ももうすぐなんだろう」

黒丸 @kuro_malu

自分の存在に気づいてくれたことが嬉しくて、おじいちゃんに、あの不思議な森から戻ってきた話をした