CCC社長増田宗昭氏と図書館

代官山プロジェクトから代官山蔦屋書店を通して、図書館への言及と、図書館として紹介されるラウンジ「Anjin」について集めてみました。
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特集 第2部 編集長インタビュー 増田宗昭社長兼CEO | 企業家ネットワーク

http://kigyoka.com/kigyoka/public/article/article.jsp?id=2422
2009年12月28日

代官山店につくって欲しいものを調査したところ一番多かったのがカフェでした。続いて本。そこで図書館と大人のカフェをつくろうと思っています。その図書館にはカークラブマガジンの創刊号から最新号までが全部揃う。

ほぼ日刊イトイ新聞 - カフェの視線。

http://www.1101.com/masuda/index.html
2011年3月15日

増田 具体的に言うと、たとえば「図書館」ね。
そこでは、平凡出版の‥‥いまはマガジンハウスと言いますけれども、大橋歩さんが表紙画を描いていた『平凡パンチ』を、創刊号から、ぜんぶ読めるようにする。
夏にはひまわりが揺れていて、ちょっと、不思議な空間だったのですが、2011年の初夏、この約4000坪の土地に完成するのが、「森の中の図書館」をイメージした「次世代のTSUTAYA」。

【噂のイキハナ vol.5】代官山の大人のためのTSUTAYA「蔦屋書店」 | 2011年12月16日 | Fashionsnap.com

http://www.fashionsnap.com/inside/ikihana-tsutaya/index.php?page=2

大人の雰囲気漂うラウンジ「Anjin」が広がります。「平凡パンチ」や「太陽」など懐かしの雑誌をはじめ、「domus」や「VOGUE」、「ELLE」、など海外の雑誌を読むことができます。まるで雑誌図書館です。そして飾られているのはPablo Picasso(パブロ・ピカソ)などの貴重な書物やアート。
珈琲を飲みながらライブラリーの閲覧ができるだけではなく、1階の書籍をここでゆっくり読んで選ぶことも可能です。ちなみにこちらに蔵書されている書籍(雑誌等)はなんと30,000冊。1年あっても全てを網羅するには時間が足りなそうですね。
「Anjin」とは、徳川家康に仕えた貿易商ウィリアム・アダムスこと三浦 按針(みうら あんじん)から名付けられたそうですよ。ということで金屏風とピアノといっ たどどことなく「和」と「洋」をミックスした空間となっています。
ちなみに8.7×2.2の屏風を描いたのは鴻崎正武(こうざき まさたけ)氏。大型スクリーンも設置されているのでイベント開催時には活用していくそうです。
座席数120席。とても広々としていて開放感のある空間です。
ここにはバーカウンターがあり、アルコールや食事を楽しみながら過ごせるのも特徴です。

大人のTSUTAYA…

デイリーエッセイ「日々雑感」 Team LENS supervision
2012年12月18日
http://www.team-lens.com/backstage/impressions/2011/december/2011_1218.html

「CCC」が考えているのは、いわば「百貨店に近い書店」である。きめ細やかな接客や奥深い知識で、客の満足度を高めようという狙いである。言葉通り、店内1階はどの棟にも膨大な数の本。まるで図書館のように各テーマごとに本が並べられている。
2号館にある大人の雰囲気漂うラウンジ「Anjin」では、1964年4月の創業から1988年10月の休刊までの「平凡パンチ」や「太陽」など非売品である約3万冊の蔵書やアート、また、「domus」や「VOGUE」「ELLE」など海外の雑誌を読むことができる。そして、飾られているのは「Pablo Picasso(パブロ・ピカソ)」などの貴重な書物やアート。珈琲を飲みながらライブラリーの閲覧ができるだけではなく、1階の書籍をここでゆっくり読んで選ぶことも可能。
ちなみに、「Anjin」とは、徳川家康に仕えた貿易商ウィリアム・アダムスこと「三浦按針(みうらあんじん)」から名付けられている。

カンブリア宮殿

http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/dogatch.html
増田宗昭氏 1222O.A. #5 ハリウッドも巻き込む増田の戦略!
1:00~1:19

焼きプリン(特殊市民) @baked_pudding

「こだわりの極め付きは、この図書館。」 http://t.co/PFF5JVU9

2012-06-24 03:34:50
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焼きプリン(特殊市民) @baked_pudding

「棚にはお父さんが青春時代にタイムスリップしそうな雑誌が、ズラリ。貴重な創刊号から揃い、何時間でも読み放題になっている。」 http://t.co/Z3oaL4Qp

2012-06-24 03:35:23
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焼きプリン(特殊市民) @baked_pudding

「しかも、バー・スペースまで用意され、お酒を飲みながら楽しめる。」 http://t.co/DggZZCIt

2012-06-24 03:35:56
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ついにオープン「代官山 蔦屋書店」、ターゲットは“プレミアエイジ” - 文化通信.com

http://www.bunkatsushin.com/varieties/article.aspx?id=1488
2011年12月27日

緑に包まれた閑静な住宅街にある蔦屋書店のコンセプトは“森の中の図書館”だという。
そもそも蔦屋書店は、前述の通り“森の中の図書館”というコンセプトを持ち、商品の中心は「書籍・雑誌」である。
一方2階フロアは、1号館は前述の映像コーナーが入り、2号館には座席数120席のライブラリー&ラウンジ(『Anjin』)が設けられ、この周りを『平凡パンチ』などの懐かしの雑誌や、海外の貴重な雑誌や書物が取り囲む。1階の書籍をここで読むことも可能だ。
取材時は平日の午前だったこともあるが、店内には静かで穏やかな時間が流れ、まさに“森の中の図書館”を思わせた。

asahi.com(朝日新聞社):大人のTSUTAYA「代官山蔦屋書店」 - フォトギャラリー

2012年1月24日
http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H01_MG_3350.html

〈ラウンジAnjin〉 「ラウンジAnjin」は三浦按針にちなんで名付けられた。座席数120。売り場の本を持ち込んで読むことができる。

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H02_IMG_3351.html

〈ラウンジAnjin〉 カウンター

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H03_IMG_3352.html

〈ラウンジAnjin〉 カウンターの脚は、本を積み重ねてある

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H04_IMG_3353.html

〈ラウンジAnjin〉 ラウンジで読むことができる古い雑誌

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H05_IMG_3354.html

〈ラウンジAnjin〉 ラウンジで販売されているビンテージ本

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H06_IMG_3355.html

〈ラウンジAnjin〉 ビンテージ本

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H07_IMG_3356.html

〈ラウンジAnjin〉 ラウンジで読むことができる古い雑誌

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H08_IMG_3357.html

〈ラウンジAnjin〉 ラウンジで読むことができる古い雑誌

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H09_IMG_3358.html

〈ラウンジAnjin〉 ラウンジ(2階)につながる階段

価格.com - 「モーニングバード!」2012年2月28日(火)放送内容 | テレビ紹介情報

http://kakaku.com/tv/channel=10/programID=25952/episodeID=547924/

そして2Fは豪華なラウンジ「Anjin」となっており、 壁沿いにある本は飲食をした客なら全て読む事が出来る空間になっている。

【シニア 新巨大市場】(6)「プレミアエイジ」自分探し支援 (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

http://www.sankeibiz.jp/business/news/120510/bsd1205100501002-n1.htm
2012年5月10日

 --店作りのこだわりは
「時間と金はあっても、使い方を知らない団塊世代に『こういう風にかっこよく生きようぜ』と提案したかった。『韓流』の人気は時間とお金のある女性が作ったもので、今度のターゲットは男性。毎朝の出勤がなくなったら、どう過ごしたらいいのか分からない。図書館には居場所を求めるシニアの男性がたくさんいる。シニアは人混みが苦手で、上品な場所が好き。銀座でも六本木でもなく『わざわざ行く場所』を選んだ。代官山の駅前で調査したところ、書店やカフェ、コンビニエンスストアがほしいという結果が出たので、その通りの店構えにした」


感想

武雄市長樋渡啓祐氏の思い描く図書館像も何やら怪しげですが、こうして見てきてCCC社長増田宗昭氏の図書館像もなかなかどうして、負けず劣らずの怪しさです。

森の中の図書館

まず「ほぼ日刊イトイ新聞」と「文化通信.com」が触れている「森の中の図書館」ですが、これは建物自体のたたずまいのことのように思えます。
文化通信.comはこれを商品の中心が「書籍・雑誌」であることに結び付けていますが、それは図書館以前に本屋でしょう。客の入りが少なくて静かだというにおいては何をかいわんや。

本の並び

「Team LENS」は本が並べられている様を図書館のようだとたとえていますが、何とも皮肉なことに、樋渡氏は5月4日の武雄新図書館構想発表時に「分野別に並べる」としており、5月20日の説明会では明確に図書館の分類を否定しました。

えでるP @Edelweiss_Eis

樋渡市長『古いカテゴリわけは廃止します!もっと市民に近いわかりやすい分類にします』

2012-05-20 18:55:39

ただ、本の並べ方についての増田氏の考えは、わかりません。

増田氏が作りたかった「図書館」

図書館と大人のカフェ。
カークラブマガジンを全巻揃える。
平凡パンチを全巻揃える。

これが増田氏の作りたかった図書館です。

増田氏が作ったのは

それでは、できたものはどうだったのでしょうか。

「噂のイキハナ」がまるで雑誌図書館と形容し、「Team LENS」と「文化通信.com」がライブラリー、そして「カンブリア宮殿」が図書館そのものとして紹介したラウンジ「Anjin」。しかし「モーニングバード!」は、飲食をした客が本を読むことができると伝えています。これは図書館でしょうか。

飲食が必須なのであれば、そこはまずラウンジなのでしょう。本や雑誌を読むことのできるラウンジです。「カンブリア宮殿」の伝え方はまるで逆だと言わざるをえません。

その後の増田氏の図書館観

武雄新図書館構想発表後となる産経の記事では、図書館は既に競争相手と化しています。居場所を求めて集まっているシニアの男性を奪う相手先としての図書館です。

リスペクト

ところで「ほぼ日刊イトイ新聞」の続きでは、増田氏は「リスペクト」について弁を振るっています。誰であれ、自分の好きなものに敬意を払うのは容易い事です。

さてそこで朝日のフォトギャラリーの三枚目にご注目。

http://www.asahi.com/photonews/gallery/tsutaya201201/H03_IMG_3352.html

〈ラウンジAnjin〉 カウンターの脚は、本を積み重ねてある

何がどうなっているのかを理解してあらためて「噂のイキハナ」の写真を見れば、同じ惨状が写っています。これらの所業からは、本というものに対するリスペクトを一切感じ取ることができませんでした。

むしろこれには、他人の作品をズタボロに扱ってアートとうそぶく、一部の現代アート活動に相通ずるものさえ感じます。

これをヨシとした増田氏も、この有様を目の当たりにして「素敵でしょう」と言えてしまう樋渡氏も、果たして本を扱う資格があるのかどうか、わたしにはわかりかねます。

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