大飯原発デモとハーバーマスの「核時代の市民的不服従」
@takashima724 @hirakawah @tari_GT そういえば、ハーバーマスが「核時代の市民的不服従」というある意味ズバリの論考書いてましたね・・・。
2012-07-01 23:29:35「…法律家たちのあいだで支配的な見解を教えてもらうと、「法は法だ」というメンタリティが幅をきかせていることが明らかである。法治国家において市民的不服従を試みる者…は、法という最も傷つきやすい最高の文化的獲得物のひとつを危険に晒す輩とされ…」(ハーバーマス「核時代の市民的不服従」)
2012-07-01 23:37:14「これに対してロールズの主張によれば市民的不服従こそは、民主主義の道徳的基盤が適正に理解されているかどうかの試金石なのである…つけ加えるならばドイツの地における最初の民主主義的共和国…の成熟度をはかる試金石でもあるのだ。」(ハーバーマス「核時代の市民的不服従」)
2012-07-01 23:46:59「…近代国家はその市民が、法秩序を刑罰への恐怖からではなく、自分から自由に承認することを求めている。…通常こうした承認は、憲法に即した機関によって法が合議され、議決され、発布されていることをその根拠としている。」(ハーバーマス「核時代の市民的不服従」)
2012-07-01 23:58:18「だがこうした正当化をいくら論じても、この正当化の手続き自身がなぜ正当であるのか、また憲法に即した諸機関の正規の活動が、いや最終的には法秩序全体がなぜ正当であるのかについては、何の答えも出て来ない。」(ハーバーマス「核時代の市民的不服従」)
2012-07-02 00:00:27まあそういうわけで、もちろん「法は法」なのですけど、その「法」や法体系そのものの正当性について、常に問い直す機会というものが、民主主義国家にとっては不可欠なわけですね。その重要な契機の一つが、「市民的不服従」なわけです。
2012-07-02 00:05:30ちなみに、「市民的不服従」というのは、アナーキズムとは異なるので、その重要な条件は、「法規に違反した場合の法的結果を引き受けること」です。つまり、それに伴う刑罰については甘んじて受けることがセットになります。
2012-07-02 00:16:36現在、大飯原発の前で起こっていることは、決して単なる「操業妨害」でも無法な「立ち回り」でもありません。民主主義国家の市民として、誇りをもってなされ得る「市民的不服従」と解釈すべき行為です。私たちはその問いかけに、「法」ではなく法以前の「正義」という観点から向き合う必要があります。
2012-07-02 00:52:24