日本では、心理療法のトレーニングは基本的に「徒弟制」でなされることが多い。大学院の指導教官がスーパーバイザーも担当することも多々ある。また、心理職に限って言うと、研修制度が本当に弱い。医師は初期研修に2年をかけるけれど、心理職は学校出たら研修らしい研修をせずに現場に出る。
2012-07-01 03:04:19海外はどうか?トレーニングを受けていないので制度についての知識しかないが、アメリカでは大学院時代に1年間で2,000時間以上のインターンシップが義務付けられている。ここでは、一つのケースをずっと追う形でのSVも含めて、実践的な研修が行われる。
2012-07-01 03:09:26ところで海外では、スーパーバイズには明確な責任が伴う。バイザーは自分が指導するバイジーがクライエントから訴えられた時にその責任を負わされる。そういう契約になっている。単なる助言者ではなく、まさに治療チームの一員であり、責任者の一人というわけである。
2012-07-01 03:11:55当たり前の話だが、そういう研修を受けた人たちがスーパーバイザーになっている。また、自分がスーパービジョンを行うトレーニングも受けている。自分が行うスーパービジョンについての評価を受けるわけである。
2012-07-01 03:14:30また、SVの内容の評価についてもきちんとした基準が定められており、指導者の主観的な判断のみが暴走しないようになっているようである。翻って日本ではどうか?まず、スーパーバイザーの質の担保というものは一切存在しない。学会レベルでの認定があるのみである。
2012-07-01 03:20:35例えば、精神分析であれば、日本精神分析協会が国際基準に則った形でのスーパービジョンを提供している。バイザー(訓練分析家)になるためにもかなりのトレーニングを積む必要がある。
2012-07-01 03:26:22家族療法であれば、家族療法学会が認定している、日本家族研究・家族療法学会「認定スーパーヴァイザー」に合格することなどになる。こちらはスーパービジョンを受けた経験や行った経験、ケースレポートなどを提出することになっている。
2012-07-01 03:30:08日本でもスーパービジョンに責任を負わせるようにしたらいいのにね。バイジーが訴えられたらバイザーも何らかの責任を負う。それやると、引き受けてがいなくなるっていうのなら、もともと育てようとする気概がないってことなんだよきっと。
2012-07-03 11:04:04@decostatw 個別、集団問わず、スーパーバイザーとスーパーバイジーという役割が決定しており、事例についての相談が行われているものすべてが含まれると思ってます。
2012-07-03 11:13:24そこは、契約なのだと思う。お互いがきっちとり「スーパービジョン」「コンサルテーション」と区別して契約をすることが大切だろう。
2012-07-03 11:18:58@decostatw あるケースに関して、治療者の能力・技術・経験を高めることを目的に行われる教育訓練がスーパービジョンだと思う。しかし、それがバイザー・バイジー双方によって「これはSVだ」と確認が得られていることが重要だと思うよ。
2012-07-03 11:22:25@moe_zou 同業者(指導を受ける心理士&指導する心理士)の組み合わせか、他職種(心理士&心理士以外の教師など)の組み合わせかによって呼称が違うというのもあるのではないかと思ったのですが。
2012-07-03 11:24:44@decostatw だから、スーパーバイザーの役割は事例を俯瞰して「そのケースにおいて」の指導・助言を行うことだと思います。
2012-07-03 11:24:48@moe_zou なるほど。ということは、ある程度の継続性が必要?同時に複数名のスーパーバイザーから指導を受けている場合、誰が責任を持つ?その責任の範囲は、そのスーパーバイザーが一回も見たことないケースにも及ぶべき?
2012-07-03 11:25:17@decostatw そうだね。1回のみっていうのは違うのだと思う。あと、バイザーが見ているケースっていうのが基本だと思う。見ていないケースの責任までを負うのは厳しいと思う。ただ、海外がどうなっているかは調べてない。
2012-07-03 11:28:00@decostatw 複数からバイズ受けていたとしても、同一事例を複数の人から見てもらっていたとかでなければ、そのケースを担当するスーパーバイザーが責任を負うということでいいのではないかな。
2012-07-03 11:28:57@moe_zou @decostatw SVとコンサルテーションの話を見ていて、教育分析も連想しました。「そのケースについて」が中心のSVが教育分析化してしまうと、そのケースについて、ではなく、バイジーのパーソナリティについてが中心になってしまい、目的から外れるんじゃないかと。
2012-07-03 11:29:14