(ネタバレ注意)火山学者の琴線に触れない「グスコーブドリの伝記」リメイク版2012

「グスコーブドリの伝記」は,有名な宮沢賢治(1896-1933)が1932年に発表した短編童話です.不幸な身の上をもつ少年が,火山研究所技師として一人前になり,社会を救うというこの話は有名ですから,知っている方も多いと思います.一火山研究者として,いろいろと感銘を受ける点が多い作品です.以下に1994年に公開されたアニメ版のストーリー(原作とやや異なる点あり)をまとめます.2012年のリメーク版に続きを読む「グスコーブドリの伝記」は,有名な宮沢賢治(1896-1933)が1932年に発表した短編童話です.不幸な身の上をもつ少年が,火山研究所技師として一人前になり,社会を救うというこの話は有名ですから,知っている方も多いと思います.一火山研究者として,いろいろと感銘を受ける点が多い作品です.以下に1994年に公開されたアニメ版のストーリー(原作とやや異なる点あり)をまとめます.2012年のリメーク版にはない、いくつかの重要なエピソードが含まれています。 少年ブドリは,イーハトーブ国の森で父母妹と4人で幸せに暮らしていました.ところが何年もつづく異常低温による飢饉と火山噴火によって,大変な不幸がブドリの身にふりかかりました.父母は死に,妹は人買いにさらわれ,家も失ってしまいます. 農家に引き取られたブドリは苦学の末,イーハトーブ市の大学を訪問し,偉大な科学者クーボー博士とめぐり会います.ブドリの才能を見抜いたクーボー博士は,就職先としてイーハトーブ火山局を紹介します.イーハトーブ火山局は,火山国であるイーハトーブの活火山すべてを常時監視する超近代設備を備えていました. 火山局で働きはじめたブドリは,さまざまな経験を積み,有能な技師として成長してゆきます.ある日,観測値の異常な兆候からサンムトリ火山の大きな噴火が近いことを知った火山局は,山麓の町と反対側の山体に穴を開け,強制的に側噴火をおこすことによってマグマ圧を解放し,町を守ることに成功します. 火山局は,さらに天候を制御する技術を開発し,空から雨とともに肥料を降らせることによって作物の不作を回避する実験にも成功します.ブドリは感無量でした.自分のような不幸な身の上の少年を作らないために飢饉をなくすことは,子供の頃からの夢だったからです.そして,その功績によって有名になったブドリは,生き別れになっていた妹とも再会することができたのでした. しかし,自然の営みは厳しいものです.ブドリが27才になった年,ふたたび異常低温の訪れる兆候が明らかになりました.さすがの火山局も有効な対策が打ち出せません.ほうっておけば,ひどい飢饉になるのが誰の目にも明らかでした. 考えぬいた末,ブドリはある計画を思いつきます.マグマ中にCO2成分を多量にふくむカルボナード島火山を噴火させ,温室効果を人工的に起こそうという計画です.しかし,その計画にはどうしても人的犠牲が避けられないことがわかりました.ブドリは,自分の身を捧げる決意をするのでした.
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