悪徳開運ハンコ商法記

開運ハンコの悪徳商法に乗り込んでみた記録です
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KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

以前池尻大橋に住んでいたときに「開運手相占い」の占い師団(3名)がやってきたことがある。玄関で私の手相を見て、それ風なことを言った後、「さらに詳しい結果は後日事務所に来てほしい」とのことで、三軒茶屋にある事務所へ伺うことにした。待ち合わせ場所にはその組織の女性が立っていた。つづく

2010-07-05 19:35:40
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

初めて会うその女性はおそらく「フック」的な役割なのだろう。外見の美しい所謂良い女だ。彼女に案内され、路地裏の2階にある事務所へと向かう。中に入ると、大きな水晶や、スピリチュアル系のものに溢れている。奥の部屋に通され占い師を待こと少々、見事なほどに占い師らしい女性が現れた。つづく

2010-07-05 19:41:42
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

占い師風の女性が早速鑑定を始めた。両手の手相を見て、事細かに読み取った内容を伝えてくる。最初はポジティブな話題が中心。しかし途中から一変、ネガティブな話題となる。「今のままだとあなたは死ぬ」と言われ、私は必死に笑いを堪えながらも、「どうしたら良いでしょうか?」と尋ねてみた。つづく

2010-07-05 19:46:05
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

そうすると「少々お待ちください」と占い師風の女は奥の部屋へ一度戻り、何かの資料を持って戻って来た。資料の内容は「開運ハンコ」だ。「(おお、これが噂のw)」と、私はまたもや笑いを堪えつつ、一通り説明を聞く。甲府の採石場で取れた貴重な石を、職人が手作りで作ったハンコとのこと。つづく

2010-07-05 19:50:33
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

ハンコはグレードがいくつかあり、認印、銀行印、実印の3本セットで安いものでは5万円程度。高いものだと100万円程度のものまであった。「これを購入すれば死なないのでしょうか?」と、それ風に尋ねてみたりして、占い師風の女の反応を確かめる。やはり高ければ高いほど死なないらしいw つづく

2010-07-05 19:54:02
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

それにしても資料が安っぽい。彼らにとっては不幸なことに、私は印刷に関してはそれなりに知識がある。街の出力センターで出力したものをラミネート加工したものであることが一瞬でわかる上、小手先にプロっぽくデザインされてあることが増々安っぽい。手始めにいくつか質問してみることにした。つづく

2010-07-05 19:58:05
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

まず、いきなり核心だが、「甲府にある採掘場の職人とはどういう人なのか」と尋ねてみた。占い師風の女が一瞬動揺したのがわかる。「それだけの貴重な石を、どのような素晴らしい職人がハンコにしてくださっているのか知りたいので、その方のキャリア等の情報を教えてほしい」とお願いしてみる。つづく

2010-07-05 20:02:20
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

「少々お待ちいただけますか」と、占い師風の女は席を外し、奥の部屋へ戻ってしまい、またすぐに戻って来た。そして、今までに何本のハンコを作っただの、誰に作っただのの話をし始める。「嘘くさ過ぎるw」面白くなって来たので「その職人の方から直接お話を伺いたい」とお願いしてみる。つづく

2010-07-05 20:07:41
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

すると、また席を外し、またすぐに戻って来た。「多忙な方なので今の時間は連絡を取れない」と言ってきた。言い訳の理屈は合っているw しかし、すでに私の戦闘モードは収まらない。「連絡の取れる時間を教えてほしい」「職人の事務所の住所が知りたい」と立て続けに質問を続ける。つづく

2010-07-05 20:11:32
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

占い師風の女の言うことがしどろもどろになってくる。だいぶ遊んだので飽き始めてきたこともあり、説教することにした。「誰が作っているのかを証明できていない」「高額商品の割に資料のつくりが安い」「私からの質問に即答できるだけの準備をしていない」その他、気付いたところ全てを伝える。つづく

2010-07-05 20:15:35
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

占い師風の女はついに何も言えなくなった。最後に「できれば、今後こういう人を騙す行いは止めてほしい。」と伝えたのが、返事は無い。占い師風の女は俯いたまま黙っている。「お疲れさまでした」と言い残し、私は占いの館を後にした。変な達成感と変な空しさを胸に、私は徒歩で家に帰った。 おしまい

2010-07-05 20:21:30
KojiTakeuchi 竹内光司 @adesignerjp

高額ハンコで寿命が延びたら世話ないっつーのw

2010-07-05 20:24:19