福一事故と放射線被曝の勉強◆まとめ①
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メモ:システムが破壊されたことにより、福一の原子炉の環境は核分裂の連鎖に適していない。つまり再臨界の可能性はほぼ無いと考えることができる。
2012-06-26 23:28:39メモ:そうは言っても原子炉内に残った放射性物質は、半減期の法則に従って発熱を続けている。そのために決死の努力で続けられている冷却作業は、事故以来常に応急処置的なもの。
2012-06-26 23:34:14メモ:冷温停止とは燃料棒の熱が100℃以下に抑えられている状態のことだが、原子炉が正常に動いている状況での冷温停止と、正確な中の様子などわからない状況での応急処置による冷温停止とは同一視できない。つまり現在の冷温停止状態をもって「事故は収束した」ということはできない。
2012-06-26 23:40:58メモ:放射線のうち問題になるのはガンマ線。体が浴びたガンマ線の内7割は体外に放出され、悪さはしない。残る3割の内原子に衝突して電子を叩き出したものが悪さをする。
2012-06-27 13:39:56メモ:昨年3月末に行われたスクリーニングの結果、福島におけるヨウ素131の内部被曝はチェルノブイリ周辺に比べて桁違いに小さいが、今後も健康被害の有無を見極めるための継続的かつきめ細かな検診が必要。
2012-06-27 13:49:49メモ:内部被曝と外部被曝に大きな差異があるわけではなく、放射線が生体の分子に衝突するかすり抜けるかという点では同じ。ただし、外部被曝がどこにどれ放射線を浴びたたかを特定しやすいのに対し、内部被曝はより複雑なのが難点。
2012-06-27 19:11:41メモ:シーベルトは内部被曝+外部被曝の実行線量、つまり被曝による年・月・時など一定の期間で通算の身体へのダメージを表す単位。実行線量は大雑把には放射線の強さ×放射線を浴びた時間。
2012-07-02 16:15:13メモ:内部被曝の実行線量測定は複雑で、物質がそれぞれの性質によって体内に入り、移動し、排出されるまでの動き=動態を数学的に表した動態モデルを用いて推計される。
2012-07-02 16:23:19メモ:動態モデルは年齢や性別も考慮に入れて慎重に作られてあるので信頼性は高いが、物質の体内での動きについては未知の部分もあるので、内部被曝の実行線量については厳密な数値ではなく目安と考えて置いた方が良いのかも。
2012-07-02 16:26:07メモ:原子力とは無縁に普段ただ普通に生活しているだけでも被曝はしている。日本における自然界に存在する放射線による被曝の平均実行線量は2.09mSv/年。大雑把な内訳は外部被曝0.6、呼吸による吸引内部被曝1.0、食物や水分による経口摂取の内部被曝が0.5mS v/年。
2012-07-02 16:36:44メモ:医療(X線)による被曝の平均実行線量はおよそ3.9mSv/年。自然被曝の2倍もあるが、これはあくまでも平均。その他高いとこを飛ぶと宇宙線によって被曝する。東京-NY往復でおよそ0.2mSv=200マイクロSv。このような実行線量を知っておくことも被曝を考える上での目安になる
2012-07-02 16:44:53メモ:被曝による発癌リスクの大きさを測定したくとも、生体外実験や動物実験では信頼性に限界がある。もちろん人体実験など許されない。そこで大切なのが、不幸にも事故等で被曝した人や医療被曝した人達を対象とした調査。その中で最も大規模で重要なものが、広島・長崎の被爆者を調査してるLSS。
2012-07-03 23:46:02メモ:LSSの調査は12万人を対象としており信頼性は高いが、やはり統計は統計なので、実際とは微妙にことなっているであろうことは押さえておきたい。
2012-07-03 23:57:26メモ:写真のグラフはLSSによる被曝の実行線量と発癌リスクの関係を表したもの。1Svの被曝で癌になる人の数が被曝がない集団と比べて1.5倍となっている。大雑把に見ると比例の関係にあるようだが低線量ではかなりバラツキがある。 http://t.co/EYBKMKoj
2012-07-04 00:07:49メモ:グラフのピンクの縦点線は100mSvに対応している。その前後の発癌リスクは被曝していない集団の1倍あたりでバラついている。つまり100mSv以下の低線量被曝での癌リスクの増減は「わからない」ということを示してる。 http://t.co/TRen0gPc
2012-07-04 00:15:23メモ:例えば放射線やX線を扱う技師の身体に害があるからといって放射線治療やレントゲン撮影を禁止にしたら、それで救えるはずの命も救えなくなる。そこで、技師の健康を守りながら放射線の有益性を維持するための細かな基準必要になる。
2012-07-04 21:50:22メモ:ICRPは放射能の有益な部分を活かしながら携わる人の健康を守るための様々な基準を作っている非営利の国際組織。公的機関ではないが、ICRPの勧告は実質的に国際基準となっている。日本でも放射能関連の基準や法律の基本になっている。
2012-07-04 21:56:06メモ:ICRPの公式見解では「自然放射能以外で1Svの実行線量をじわじわ被曝すると、癌による生涯死亡リスクが5%上乗せされる。また、死亡リスクの上乗せ率は被曝量に比例する」となってる。
2012-07-04 22:19:52メモ:ICRPの公式に従えば、例えば自然被曝以外の被曝に関係ない癌死亡リスクが25%とすると、1Svの被曝での癌死亡リスクが30%、500mSvで27.5%、200mSvで26%ということになる。「死亡リスク」なのは、罹患率は検査の程度次第で変わるけど死因はほぼ間違い無いから。
2012-07-04 22:32:12メモ:で、よく目にする数値100mSvだが、昨晩メモしたLSSのグラフだと癌との関連は「わからない」のだけれど、ICRPは「低線量でも相変わらず比例関係は継続する」としてるので、さっきの例だと癌死亡率は5%の1/10、0.5%上乗せされて25.5%となる。
2012-07-04 22:37:05メモ:健康への影響の有無の境界線を線形閾(しきい)値と言い、これがあるという説と無いとする説(LNT仮説)があるが、どちらも仮説であり学術的な根拠はまだ確立されていない。ICRPはLNT仮説を採用してる。
2012-07-04 23:01:37