小山薫堂・人を幸せにする企画術 第2回「ポジティブ思考が人生を変える」書き起こし・ほぼ完全版 #nhk

NHK・Eテレ「仕事学のすすめ」で放送されたものを文字起こししています。 トランスレーター:野田稔(明治大学大学院教授)
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冒頭のVTR

とし @toshihiro36

<ナレーション> 「仕事学のすすめ」今月は放送作家で脚本家の小山薫堂さんです。これまでに数多くのヒット企画を手掛けてきた小山さん。その仕事の中には失敗や挫折をすべてポジティブに捉える、独特の思考法がありました。

2012-07-13 15:56:05
とし @toshihiro36

<ナレーション> 小山さんが何事も前向きに考えることができるのは、父から繰り返し聞かされたある言葉のおかげだといいます。常にポジティブな小山さんですが、若手放送作家の頃には仕事で苦しんだこともあったといいます。

2012-07-13 15:59:28
とし @toshihiro36

<ナレーション> 原稿が思うようにはかどらず、その苦しみから逃れたいと思いつめたのです。第2回は過去の体験を振り返りながら、小山さんのポジティブ思考の原点に迫ります。

2012-07-13 16:03:02
とし @toshihiro36

野田:人生はどんなに辛くとも、生きるに値すると言ったのは、喜劇俳優チャーリー・チャップリンでした。小山さんにもとっても辛い時期が何度も来たのですが、ある考え方によってこれを乗り越えていきます。それはポジティブ思考です。人生をハッピーにする小山流ポジティブ思考、紐解いてみましょう。

2012-07-13 16:09:15

ここから本編です

とし @toshihiro36

<ナレーション> 何事もポジティブに捉える小山さん、その原点はどこにあるのでしょうか。最も影響を受けたというのは、父・清嗣さんです。清嗣さんには、希望していた大学の受験に3回失敗するという経験がありました。

2012-07-13 16:12:43
とし @toshihiro36

<ナレーション> その後、受験をあきらめ地元熊本で就職した清嗣さんは、「この選択でよかったのだ」と繰り返し小山さんに語り聞かせました。父・清嗣さんの教えとはどんなものだったのでしょうか。

2012-07-13 16:15:11
とし @toshihiro36

野田:大学受験のことを全く苦にしていないような…そんな語り方をされるお父さんを、どんなふうにご覧になってました?

2012-07-13 16:18:20
とし @toshihiro36

小山:まあ実感がこもってましたんで、負け惜しみじゃないなと。心の底から「いやあ、落ちてよかった。落ちたから、こうしてお母さんと一緒なんだよ」と。「もしかしたら、もっといい女と一緒だったかもしれないけど」と言ったりするんですけど。

2012-07-13 16:22:11
とし @toshihiro36

小山:でも「お母さんと一緒でよかったなあ」と言ってるのを見て、本当にそうなんだなと。

2012-07-13 16:23:45
とし @toshihiro36

野田:そのお父様から小山さんは何を学んだと、いま思われますかね?

2012-07-13 16:24:55
とし @toshihiro36

小山:やはり…いくつか常に言ってたことがあるんですけど、ひとつは「やらずに後悔するよりも、やって後悔したほうがいい」ということ。もうひとつは「人は知らず知らずのうちに、最良の人生を選択しながら生きている」。

2012-07-13 16:28:17
とし @toshihiro36

小山:これはもうどんなに悪いことが起こっても、その先にいいところにたどりつくための道なんだと。これがあったから、その先に良いことがあるんだみたいな話をいつも聞いてまして。それは実際そうなんだなと、今でも思っていますね。

2012-07-13 16:31:53
とし @toshihiro36

野田:小山さんも苦労されたことはあったと思うんですけれど、ネガティブな思考に陥ったことはないですか?

2012-07-13 16:34:30
とし @toshihiro36

小山:もちろん辛いなと思ったことはあります。あるんですけれども、それもひとつの楽しさなんだと。例えば緊張感なんていうのは最たるものだと思うんですが。今から大事な面接を受ける時って、ドキドキするじゃないですか。そういう時に、「うわぁ、俺って生きてるな」と思うんですね。

2012-07-13 16:40:30
とし @toshihiro36

小山:こんなに緊張する…でも失敗しても殺されるわけじゃないですよね。その時に戦国時代の武士の気持ちになると、これは本当にドキドキすると思うんですよ。負けたら死にますからね。それに比べて別に斬られるわけでもないし、失敗したから痛い思いをするわけでもなく…

2012-07-13 16:45:43
とし @toshihiro36

野田:やっぱりそういうポジティブシンキングが身につているんじゃないかと思うんですけど、それはお父様の影響だと?

2012-07-13 16:47:32
とし @toshihiro36

小山:と思いますが…あんまり父親父親と言っていると、この間親父からメールが来たんですよ。「あんまり俺のことを言うな」と。「お母さんが寂しい思いをしているから、たまにはお母さんもいい人だったんだよという話をしろ」というメールが来たんですよ。

2012-07-13 16:52:29
とし @toshihiro36

小山:そういう意味では、僕は母親のやさしさを受けた人間だと思います。

2012-07-13 16:52:52
とし @toshihiro36

<ナレーション> 父・清嗣さんと同じように、小山さんも大学進学の時期に転機が訪れます。第一志望だった防衛大学に不合格になってしまったのです。友人の勧めでたまたま受験した、日本大学芸術学部放送学科に進学。歴代の先輩から伝わる、ラジオ局のアルバイトをする機会が小山さんに巡ってきます。

2012-07-13 16:59:00
とし @toshihiro36

<ナレーション> ここでの番組プロデューサーとの出会いが、小山さんが放送作家の道へ踏み出すきっかけとなったのです。

2012-07-13 17:01:15
とし @toshihiro36

野田:第一志望の大学に落ちる…私も落ちて浪人までしちゃったんですけど...かなり落ち込んだ記憶があるんですけど、小山さんはいかかでした?

2012-07-13 17:04:38
とし @toshihiro36

小山:僕は第一志望が防衛大学だったので…非常に厳しい大学じゃないですか。ですからショックではありましたけれども、どこかホッとする部分もあり…僕は向いていないんだなと。よかったなあと思いましたね。

2012-07-13 17:09:43