『パクリという言葉が軽々しく使われる風潮』に対する、推理小説家・芦辺拓先生の連続ツイート
『涼宮ハルヒの性格は三島由紀夫「夏子の冒険」主人公のパクリ』と主張するエントリに対して
よくこんなに軽々しく「パクリ」という言葉を使えるもんですな。RT @serpentinaga: “涼宮ハルヒは松浦夏子のパクリなのだ「夏子の冒険」” http://t.co/wRg2q4BA この人は物語の上っ面だけしか見てなくて本質が見えてない気がする。結論、全然似てねえよ。
2012-07-14 15:00:54たまたま目についた二つが似ているからと簡単に結びつけ、ほかの全てはスッポ抜け。しかも犯罪者認定にも等しいパクリ呼ばわりと来てはねぇ。 @zealotofBW @serpentinaga @yshinjing @SagamiNoriaki
2012-07-14 15:31:50軽々しく「ハルヒは三島の『夏子の冒険』のパクリ」というアマチュアもアレだが、れっきとしたプロで「とある医学伝説を使った現代作家Aの作品」と「その筆者がたまたま読むことができた、同じ題材を扱った遠い過去の作品B」があり、何の検証もなく「AはBを読んだ」と決めつけた例もあるしな。
2012-07-14 17:09:34ついでながら、その過去の作品Bというのは、作家Aが同時代に読むには古すぎるし、彼が自分の作品でそのテーマを取り上げたずっとあとに再録されるまで、まず一度もリ陽の目を見ることはなかったのに、何で軽々しくそう断言できたのか、今もって不思議。自分の脳内で結びついたから、それでいいのか。
2012-07-14 17:15:29Togetter「薄桜記と薄桜鬼」から
薄桜記と薄桜鬼 http://t.co/YrkRB9qP いや、ひどいもの。知らないこと自体はかまわないけど、ちょっとは知らないことにシャイさを持ってはいかが。ここでも軽々しく「パクリ」という言葉が使われている。ちなみに僕は「薄桜鬼」というタイトルを見たとき、はっきり不快でしたよ
2012-07-14 17:26:36@natayamariyako はい、ここは少しく誤解を生むところでしたね。「ちょっとどうかなと思った」ぐらいにすべきでした。薄桜鬼というアニメ自体に対して文句があるわけではないし、名作のタイトルをもじるのも悪いことだとは思っていませんので。
2012-07-15 02:30:28近ごろ小説本の巻末参考文献がやたら増えて、小説まで挙げる作家が出ているのも、軽々しくパクリと言い出す人間のせいか。あと、先行作品についてやたら言及してオマージュをささげたりして。おかげで、あとがきが長くなってしょうがない。僕の場合はブックガイドのつもりだが、誹謗除けもあるかも。
2012-07-14 17:33:14それができないのが多数派なんでしょうね。RT @yu_nagi2: @ashibetaku 「えー、パクリ?」と思ってしまう、あるいは身近な友だちに話す、まではしょうがないと思います。でもツイッターという他人様が見る場所に書く前に「一度立ち止まってググる」がなぜできないか、と
2012-07-14 17:37:22涙香小説が時代物の元ネタなのは確かで『死美人』が『牢獄の花嫁』、『武士道』が『燃える富士』はいいとして『鉄仮面』→『鳴門秘帖』、『巨魁来』→『恋ぐるま』にはそうか?と首を傾げる。まして『非小説』は遺産文書と短冊の争奪が同じだから『ひよどり草紙』ってのはムチャ。でも定説なんだよな。
2012-07-14 18:33:28むむ、なるほど。「誰得」「どの層に向けて作ったんだ」「俺はいいが、今の読者にはどうかな」と同じたぐいでしたか!RT @zgohho: @ashibetaku パクリと書いて俺が気に食わないだけ、と読むんですよ。その手の叩きは
2012-07-14 18:42:45.@akiakkunn111 僕も「えーっ、こっちの方が先やったんかいな」と思いちがいに気づくことはありますし、おなじみのパターンを踏まえたりオマージュのつもりでやったことが盗作と受け取られることもありえますから、よくよく注意したいものですね。
2012-07-14 18:52:00盗作だと告発した方が後だった――なんてこともありましたな。単行本の発売時期からパクリと判断したが、雑誌掲載がいつかまでは調べなかった、という弁明には頭を抱えたもの。
2012-07-14 18:55:06「パクリ」とともに、ある種の人々が大好きな言葉「棒演技」。パターンも本歌取りも、どんな先例や流れがあろうと似てさえいれば「パクリ」。抑制した演技や新人の初々しさや風味も、あえて拙く演じていてさえも理解できずに「棒」だの「棒演技」呼ばわり。どこか共通してませんか、この発想。
2012-07-17 16:37:34