ベラルーシにおける事故後の初期の数年の被曝量について

チェルノブイリでの低線量被ばくの影響を考えるとき、はたしてそれをもたらした線量はいくつだったのか? 参考資料 1998年発行 ベラルーシ緊急省  THE CHERNOBYL ACCIDENT: 続きを読む
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リーフレイン @leaf_parsley

TLに色々流れてきてて、あれなんだけども、基本的にベラルーシで どれだけの線量を受けていたかという話を抜きには比較しても意味がないんです。

2012-07-22 16:28:58
リーフレイン @leaf_parsley

http://t.co/b62Had6k この図は、1998年にまとめられたベラルーシの緊急省発行資料からコピですが(原本PDF)http://t.co/aa4LrJTS 汚染エリアの(ゴメリとモルギリョフ)の平均的な被曝線量です。上から総量、外部被曝、内部被曝。

2012-07-22 16:31:01
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注目したいのは2年目、内部被曝は外部被曝の半分

リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley 土壌汚染率からmSvに換算して出してあります。1986年のこの地域の外部被曝が20mSvであったことがわかります。

2012-07-22 16:32:17

図の読み方を間違えていたので訂正。(すいません)

図の縦軸は、土壌汚染値で割ってある指標です。
図でわかるのは、比率であって、実際の数値ではありません。元々の数値をだすためには該当区域の土壌汚染値を掛ける必要があります。

例えば、このラインにUNSCEARの値をいれてみると、、下図のようになります。

リーフレイン @leaf_parsley

1年目の被曝量をUNSCEAR2008のTableB13から 汚染区域555~1480(ゴメリとモギリョフの同区域の平均値)に設定した例 http://t.co/Phk45QJc

2012-07-31 04:38:13
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リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley で、大事なのは、こちらの図でhttp://t.co/bfTr7Zy6 同じく汚染地帯で、内部被曝が非常にあがってしまった(自家消費農村地区)での推定被曝量なんです。上から総量、内部被曝、外部被曝です

2012-07-22 16:33:35
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2年目の内部被曝が逆転していて、外部被曝の4倍!

リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley 緑色の外部被曝のラインが同じラインなのは当然なのですが、赤い内部被曝ラインが上下逆転しています。 つまり、最初の3年間累積はでこの限定された地域の線量は、内部被曝と外部被曝合算で130mSvを超えてしまっていると推定されているんです。

2012-07-22 16:36:05

こちらも同様で、実数はUNSCEARの表から求めてください。

リーフレイン @leaf_parsley

@iPatrioticmom @miakiza20100906 @mockmoon2000 @inchworm2011 とりあえず今参照してるUNSCEARの表はhttp://t.co/VTKOKMua です。 1986年時点で、地区平均で外部被曝20mSvという値はないので、

2012-08-01 05:39:24
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ただし、初期に住民が100mSv以上を受けてしまったというのは事実だそうです、(原本PDF29P)
http://www.progettohumus.it/include/bielorussia/docs/reportkom/Report1998En.pdf

At the same time, from May 5 to December 9, 1986 the Government of Belarus adopted 32 normative acts directed to the realization of protection measures in the Republic. In 1987 the NCRP adopted NRB -76/87, that gave the Ministry of Health the right to determine dose limits for population exposed to high doses in the result of the radiation accident. For 1987 it was 30 mSv, for 1988 and 1989 - 25 mSv. Thus, the maximum total dose for the period of 4 years (44 months) for the population resiging in the ontaminated territories was equal to 175 mSv. Thereby, the priority issue was to prevent determinate effects. It was recognised reasonable to single out the three radioactive contamination zones:

  1. Constant resettlement zone where the minimum exposure indices on the 15-th day after May 6,1986 exceeded 20 mR/h (0,2 mGy/h). If the annual dose exceeded 0,1 Gy
    the population was resettled from this territory;
  2. Temporary resettlement zone where the return of the population after the evacuation
    was not excluded. In this territory the exposure dose was within the limits 5-20 mR/h;
  3. Control zone with the exposure dose from 2 to 5 mR/h (0,02-0,05 mGy/h). Children
    and pregnant women were temporarily for 2-3 months resettled. In addition a systematic dosimetric control, food products, water and fodder control were introduced in
    that zone.
リーフレイン @leaf_parsley

@sitesirius @buvery 初年度の避難指針は、3つのエリアに区分されていまして、1、長期的な移住ゾーン:1986年5月6日から15日目の最低線量が200μSv /hの区域。年間累積線量が100mSv/y を超えると推定されたら、住民は長期的に避難。

2012-08-02 21:41:34
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley @sitesirius @buvery 2、一時的な避難ゾーン:緊急避難後に帰ることできる。このエリアの線量は、50μSv/h~200μSv/h  

2012-08-02 21:42:22
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley @sitesirius @buvery 3、放射線管理ゾーン:20μSv/h~50μSv/h 子ども達と妊婦は一時的に2,3か月の避難。それに加えて、食品、水の管理を行うエリア。 です。 最初は実測値しかないので(土壌汚染も放出量計算も後の話です)実測

2012-08-02 21:43:19
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley @sitesirius @buvery (こっちはヨウ素131があった時の合算の空間線量です)

2012-08-02 20:31:48
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley チェルノブイリで、「内部被曝が重要」と言われているのは、まずはこの初期の内部被曝量が一つの要因です。そして、地産地消のこの地域で、内部被曝管理が非常に困難だったというのがもう一つの要因だと考えています。 

2012-07-22 16:37:56
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley  なにより、100mSvをたかだか3年で受けてしまったこの地域で、目に見える健康影響が出ていたのも、うなづける話です。ベラルーシでは、健康影響はないものとは考えていません、真剣に住民の健康被害にとりくんでいて、http://t.co/kIAVsVBR

2012-07-22 16:40:34
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley  対応体制を整えています。それは、被害の大きさを反映するものでもあり、いってみれば福島で県民健康調査やレジストリの整備を行いつつある日本も、程度の差があれ同じ態勢を組みつつあると感じています。(でも程度の差は大きいです)

2012-07-22 16:42:29
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley ただ、目に見えるといっても、微妙は微妙で、、http://t.co/GpX6qdfF この図は同じ資料の出生異常の数の表ですが、問題は対照地域も結構増加が見られる点なんです。

2012-07-22 16:45:21
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リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley  この点については、まだ結論が出てない状態です。。。(表は事故前が4年分の絶対数と比率、事故後が7年分の絶対数と比率で出しています。1年づつの数字をとると、絶対数が少なすぎて統計上の意味をもたなかったと思われます。比率に注目してください)

2012-07-22 16:49:53
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley 先天性異常については、研究はまだまだ続いていて、一番新しい報告は、EUROCATのブタペスト大会でのものです、ベラルーシのレジストリデータを元に考察されていました。 http://t.co/PclS53gT  の後半

2012-07-22 16:53:40
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley 後半のCurrent Research on Environmental Pollution and Congenital Anomalies in Belarus  Ivan Zatsepin  の部分です。

2012-07-22 16:54:23
リーフレイン @leaf_parsley

@leaf_parsley  ここでの結論も、チェルノブイリ事故後、ベラルーシの先天性異常の増加がみられるのだけれども、汚染地域で遍在しているわけではなく、クリーンな地域でも同様な増加が見られる。まだ判明していない他の要因があるものと思われる。とのことです。

2012-07-22 16:55:33
酋長仮免厨 @kazooooya

@leaf_parsley 3年で100mSvの地域とは、この表ではどの汚染エリアですか?エリアの違いに有意な差がみられないってことですか?

2012-07-22 16:58:20